サマータイムについて

更新日:2023.04.14スタッフブログ

サマータイムの実施している国

日照時間の長い夏の間、時計の針を1~2時間早めるサマータイム。アメリカではデイライトセービングタイムと呼ばれています。2020年に開催される東京オリンピック、パラリンピックの暑さ対策として検討されていました。現在、日本では実施されていません(一部グローバル企業においては実施されているケースはあります)が、海外では実施している国もあります。今回はサマータイム導入のメリットとデメリットについて紹介します

日本でも導入されたことがあるサマータイム

日本でも連合国軍の占領下にあった1948年から時計の針を1時間早めるサマータイムが導入されていました。1952年に占領終了と主権回復によってサマータイムは廃止されています。理由としては国民から不評の声が多くあったためだそうです。サマータイムの導入によって残業の増加や寝不足を引き起こしたりしたようです。当時はサンマータイムと呼ばれていたようです。

海外では夏の日照時間が長い国で導入されていることが多いようです。サマータイムを実施しているほとんどの国が時計の針を1時間進めています。欧米では日本よりも夏の日照時間が長い国が多くあります。そのため夏の長い日照時間を有効に使うことを目的としてサマータイムが実施されています。

サマータイムを導入するメリット

消費電力の節約ができる

いつもより1時間早く仕事が始まるということは1時間仕事が早く終わるということです。涼しい時間から仕事を始めることができますし、夕方の明るい時間も増えるので、空調や照明の電力を削減できる可能性が高くなります。

プライベートな時間が増える

サマータイムによって仕事が早く終わるということは、仕事終わりの時間が増えるということです。その分プライベートな時間が増えます。自分の時間が増えるのは得した気分になれます。

消費活動が活発化する

サマータイムによってプライベートな時間が増えるということは、遊びに行く、趣味に使う時間が増えます。これによって消費活動も活発化することが予想されます。

ジョギングする人

暑さ対策になる

サマータイム導入によって東京オリンピック、パラリンピックの競技時間を早くすることが可能です。そうなると涼しい時間に競技を終えることができます。ただ、暑い時期に開催されるオリンピック、パラリンピックは他にも対策が必要かと思います。

サマータイムを導入するデメリット

システムの変更コストがかかる

サマータイムを導入することによって、機械やシステムの変更にかかるコストが必要になってきます。個人や各企業がシステム変更に対応できるのかという問題もあります。対応が間に合わない場合も、間に合った場合もシステム障害が起こる可能性があります。また、サマータイム導入のコストは誰が負担するのかということも大きな問題です。

残業、長時間労働に繋がる可能性がある

サマータイムはいつもより早く出社して、いつもより早く帰社するからメリットが生まれます。まだ明るいからという理由での残業増加、出社は早くなっているのに帰社はいつも通り内容になってしまうなど。今の日本人の働き方では労働時間の増加が懸念されます。

疲れた人

健康障害が出る可能性がある

サマータイムを導入することによって年に2回時間が変わります。慣れるまでは時差ボケになることもあります。睡眠不足になってしまう可能性もあります。また、朝はいつもより早くなるので涼しい時間に出社できますが、帰社する時間はまだ暑い時間です。暑い時間に帰宅するのは避けたくなります。

年に2回のタイムスイッチ日に混乱する可能性がある

サマータイムの開始日、終了日に時間のずれが発生するのでタイムスイッチ日には時間を間違う可能性があります。また、サマータイム開始日には1時間長くなるので得をした気分になりますが、終了日は逆に1時間減りますから結局同じです。また、スイッチ日に時計やタイマーの変更が必要になってしまいますので少し面倒です。

サマータイム終了日の夕方に事故が増える可能性がある

サマータイム導入国の統計によると、サマータイム終了日の夕方に多く事故が発生しています。だんだん明るくなる朝よりも、だんだん暗くなる夕方に交通事故が多くなるようです。

サマータイムが向いている国と向いていない国

夏と冬の日照時間の差が大きな国がサマータイムに向いているといえます。海外の緯度の高い国は日本の比ではないくらいに夏と冬の日照時間に差があります。緯度の高いヨーロッパ諸国では夏の日は長いので、朝はサマータイムでも、そうでなくても起きたら明るいです。

サマータイム導入によって夏は夕方の時間が1時間長くなります。夏の日が長い国はコストを掛けてサマータイムを導入したとしてもメリットも多いでしょう。夏と冬の日照時間がそんなに差が無い国は、サマータイム導入のコストもかかりますのでメリットが少ないでしょう。日本でも緯度の高い北海道などはメリットも多くなるかと思いますが、緯度の低い沖縄などではメリットよりもデメリットの方が多くなる可能性があります。

今回はサマータイムについて紹介しました。日本ではサマータイム導入を検討している段階です。今後、導入される場合でも海外での導入実績からメリットやデメリットを把握して検討できます。サマータイム導入に向けてはデメリットの克服が課題でしょう。

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