バーナム効果とは

更新日:2023.03.09ビジネス豆知識

バーナム効果を説明する男性

ビジネスでのコミュニケーションは重要です。バーナム効果をビジネスの場面でも活用することができれば売上を増やすことができます。バーナム効果とは心理学的な効果です。知らず知らずのうちにあなたも使っているかもしれません。今回はバーナム効果について紹介します

「バーナム効果」

アメリカの心理学者ポール・ミールが興行師フィニアス・テイラー・バーナムの言った「誰にでも当てはまる要点というものがある」という言葉から名付けました。バーナム効果は別名フォアラー効果とも言われます。バーナム氏は巧みな心理操作を使ったサーカスで有名な人物でもあります。

バーナム効果とは何かと言うと、実際には誰にでも当てはまることなのに、まるで自分だけに当てはまるように思わせられる心理テクニックです。ですから誰にでも当てはまることでなければいけません。そしてそのことを相手だけに当てはまるように伝えるのです。

そうすると相手はこう感じます。この人は私のことを凄く良く理解してくれていると。相手に自分のことを理解してくれていると錯覚させるのがバーナム効果です。ビジネスの場面でも初対面の人と打ち解けるためにはバーナム効果を利用すればいいのです。

先ほどバーナム効果は心理テクニックと言いました。なぜならバーナム効果は訓練すれば身に付けることができます。実際に成績が良い営業マンは使っているかもしれません。占い師は上手くバーナム効果を使えるかどうかがポイントと言われます。占い師が本物であると感じるか偽物であると感じるかは占ってもらった本人次第だと思います。

占い師から伝えられたことがバーナム効果によって当たっていると感じるか、バーナム効果ではなく当たっていると感じるかはあなた次第ですが。バーナム効果を利用する言葉は物事を大きく広く伝えるという共通点があります。

例えばですが「あなたはどちらかといえば忍耐と努力で成功をつかんでいくタイプです。そして、他人が困っていたら手を差し伸べたいと感じる人です」「あなたは積極的な面と消極的な面を持っています。そして、社交的な面もあり臨機応変に対応できる人です」などです。誰にでも当てはまる当たり障りのない言葉を使って当たっていると思いこませることができるのがバーナム効果です。

血液型診断というものがありますが、あれもバーナム効果を利用しています。A型は真面目で几帳面、B型は天才肌でマイペース、O型はおおらかで自信家、AB型は気難しくて打算的などと言われますが本当にそうでしょうか。当たっていると思う人も中にはいると思います。

血液型で性格や考え方が異なると言われているのは日本だけです。そもそも十人十色と言われる人間を4つに分けてしまうことが無理なのではと感じます。なんとなく自分はこういう性格だからと安心したい心理を利用したバーナム効果であるといえます。

バーナム氏が言っている誰にでも当てはまる要点

自分自身の成長や幸せを望んでいる。
他人には親切でありたいと望んでいる。
似たような理想像を持っている。
苦労や悲しみの経験を持っている。
他人には言いたくない秘密を一つは持っている。
自分を個性的だと思い他人を平均的だと思っている。

バーナム効果を利用する注意点

相手が自分だけに向けられた言葉だと感じること

人は自分のことを理解してくれる人に好意を持ちます。

伝える人に権威があること

人は権威に弱いものです。プロと言われれば信じてしまいがちです。

話すことが前向きな内容であること

言われる方は前向きな言葉を聞きたいものです。ネガティブは受け入れられにくいものです。

誰にでも当てはまる内容であること

基準が明確でない曖昧な表現の方が相手は都合よく自分のこととして受け取りやすくなります。バーナム効果を活用するのは相手を元気にしたり、相手との距離を縮めたいときに利用するようにしてください。そして、相手との信頼関係を築くために利用してください。しかし、相手を騙すために利用するのは良くありません。

営業でバーナム効果を使うコツ

相手の名前をあなたという言葉を使って話す

対面の場合は相手の名前を使います。それ以外ではできるだけみなさんやみなさまを使うことを避けます。不特定多数ではなく一人のあなたに向けたメッセージですよという意味であなたを使います。

権威が大切

実績NO1や売上NO1、先生、教授公認などを積極的にアピールすることが大切です。何もなければ話すあなたが誰よりも詳しい知識を持って話すことで権威性が保てます。

前向きな内容を話す

ネガティブな内容の話は誰もが聞きたくない話です。営業では共感されることで距離を縮めることができます。共感されやすいのは前向きな話です。

誰にでも当てはまるセールストークにする

特定の人にしか当てはまらないトークは顧客の幅を縮めてしまいます。誰にでも当てはまるトークにすることによって、相手は私がそうだと感じるのです。例えば「食事制限をしても痩せなかった人へ」だと食事制限以外の理由で痩せなかった人は共感してもらいにくいです。「何をしても痩せなかった人へ」に変更することで誰にでも当てはまるセールストークが出来上がります。

はいの積み重ねが大事

相手がはいとしか言えないような質問を重ねていくことも大事です。何度もはいと言っているうちに相手は自分のことを受け入れやすくなります。最初は、はいと答えるしかできないような質問を投げかける方が良いです。

例えば「月々の電気代が安くなったら嬉しいと思いませんか」大抵の人は、はいと答えます。「でも、電力会社を変更したりする手続きが面倒ですよね」多少安くなっても面倒なことはしたくない人が多いです。「うちに任せて頂ければ面倒な手続きは一切なく月々の電気代が安くなります。一度どれくらい安くなるか話だけでも聞いてみませんか」よほど忙しくない限り、はいと答えます。

このようにしていくとバーナム効果を利用したセールストークができます。

今回はバーナム効果について紹介しました。ビジネス以外の面でもバーナム効果は利用できます。ただ、人を騙す為にバーナム効果を利用するのは良くありません。ビジネスでプライベートで上手く活用して人生を豊かにしましょう。

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