東京と大阪。ビジネススタイルはどう違う?

2020.02.19ビジネス豆知識
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日本三大都市に含まれる東京と大阪ですが、そこで働く方々のビジネススタイルに地域差があることをご存じでしょうか。今回は、基本的な人付き合いの傾向やビジネスシーンにおける服装選び、仕事の進め方といった観点から、東京と大阪のビジネススタイルの違いを解説します。

なお、本記事でご紹介する内容は、あくまでも一般論に留まります。各ビジネススタイルの優劣を決めるわけではありませんので、その点はご了承下さい。

東京と大阪

比較1.基本的な人付き合いの傾向

まずはビジネスパーソンのみならず、東京・大阪それぞれの人付き合いの傾向からお話しましょう。東京人は、中立的かつ深入りしない人付き合いを好む傾向にあります。これは東京ならではの地域性が影響すると考えられます。

元より東京は、高度経済成長期以前から「仕事のために」人が集まり、発展してきたエリアです。その大半が地方出身者であり、東京生まれ・東京育ちといった“生粋の東京人”は多くありません。「国立社会保障・人口問題研究所」が2016年に実施した調査においても、東京に住む人口の45%は地方出身者であることが分かっています。

結果、東京にはさまざまな県民性、ひいては多様な価値観が混在する様になりました。その様な状況下にあるため、できるだけ相手に踏み込まず、相手にも踏み込まれない“表面的な付き合い”を重視する方が増えたのではないでしょうか。良い意味で当たり障りのない人柄、いい換えると自己防衛の様な形で接している印象です。

一方、大阪人は、他者とどれだけ快適に過ごせるかを重視します。気さくな人柄であり、自己主張の強い方が多いとされるのも特徴です。東京人とは接し方が大きく異なりますが、これにも大阪の地域性が関係します。

先述した「国立社会保障・人口問題研究所」の調査によると、大阪に住む人口の71.5%が大阪生まれ・大阪育ちであることが分かっています。地方出身者は28.5%に留まるほか、兵庫県(6.1%)・奈良県(3.2%)・京都府(2.4%)といった関西出身の方も多く見られます。

よって、必然的に“生粋の大阪人”、または関西地方の出身者と会する機会が増えます。関西人同士のコミュニケーションマナーを把握しているため、すぐに打ち解け合い、踏み込んだ関係性を構築できるわけです。ただし、標準語に抵抗を持つ方は一定数存在します。東京人と接する場合、大阪人に比べると打ち解けるまで時間がかかるようです。

引用:第8回人口移動調査 国立社会保障・人口問題研究所

http://www.ipss.go.jp/ps-idou/j/migration/m08/ido8gaiyou.pdf

比較2.ビジネススタイル(服装)

これは東京・大阪も例に漏れず、ビジネスパーソンの大多数がスーツを着用しています。しかし、ここ数年はオフィスカジュアルの浸透にともない、ジャケット×パンツといったビジネススタイルを選ぶ方が増えています。

男性ファッション誌の「AERA STYLE MAGAZINE」が行ったアンケート調査によると、ビジネスシーンにジャケットを活用している方は、東京が49.5%、大阪が51.5%となりました。当該結果だけに着目すると、東京・大阪に大差はありません。

しかし、ジャケットを「活用していないし、今後も活用しない」と答えた方は、東京が14.9%、大阪は9.0%でした。この結果から、東京はトラディショナルなビジネススタイルを重んじる方が多いことが分かります。一方の大阪は、スーツ以外の服装に対して寛容な印象です。

もうひとつ、同アンケート調査に興味深い回答結果があります。「着こなしへの気配りはビジネスにプラスだと思いますか?」といった質問において、東京は89.5%、大阪は93.5%がYESと答えました。これは大阪人特有の「自分を印象付けたい」「顔を覚えてもらいたい」という気質から、外見にこだわる方が多いためと考えられます。

より分かりやすい例として、ネクタイの色が挙げられます。東京はTPOをわきまえたシックなカラーを好むビジネスパーソンが多く見られます。対して大阪のビジネスパーソンは、赤・ピンク・緑などの明るいカラーを好みます。この様な差し色を加え、スーツスタイルでも華やかに着こなすビジネスパーソンは少なくありません。

参考:AERA STYLE MAGAZINE Vol.34 Spring 2017

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=18945

比較3.仕事の進め方

東京と大阪では、仕事の進め方に違いがあります。例えば、企画書の作成・送付です。東京のビジネスパーソンは、コスト削減の一環で企画書をデータ送付します。その後、プロジェクターに投影してプレゼンを進めるケースが大半です。一方の大阪では、作成した企画書を印刷し、会議に持参します。エコには十分配慮しますが、一度プリントアウトの工程を挟む方が多いようです。

商談の場においても違いが見られます。東京のビジネスパーソンは、基本的にドライであり、値下げ交渉を受けたり、行ったりすることは多くありません。しかし大阪では、1円でも安く値切るのが当たり前です。「どれほど安く値切れたのか」が、大阪人の美徳とされる傾向にあるためです。とはいえ、無闇やたらに値下げ交渉をするわけではありません。時と場を選び、相手との信頼関係を構築している場合のみ行うのが基本です。

なお、東京のビジネスシーンパーソンはドライといいましたが、決して冷たいわけではありません。関係性を構築するまでのハードルが高いだけで、一度仲良くなると、長い付き合いになるケースが見られます。

比較4.営業スタイル

東京で一般的なのは、アポを取得後の訪問営業、または飛び込み営業などのスタンダードな営業スタイルです。大阪もほぼ同様ですが、特別な用がなくても顔を出す営業職の方は少なくありません。その理由として、先方に顔を覚えてもらうこと、互いの関係を長く維持することが挙げられます。人と人のつながりを大切にし、義理人情を重視するのが大阪の特徴です。

また、訪問先に持参する手土産にも違いがあります。東京では、大手百貨店で購入する高価な菓子折りが好まれますが、大阪は「阪神百貨店梅田本店」の地下1Fで販売されている「いか焼き」が定番です。時と場はわきまえるものの、通常の訪問営業においては、大阪名物を持参する営業マンが多いといいます。

比較5.時間に対する考え方

“時は金なり”という様に、大阪のビジネスパーソンは時間に厳しい印象です。例えば、クライアントと喫茶店で打ち合わせするとしましょう。東京のビジネスパーソンは、店員にさりげなく視線を送ったり、小さな声で呼び止めたりします。これはフロアの調和を乱さず、同席者に恥をかかせないためのスマートな対応です。

一方、大阪のビジネスパーソンは、「同席者に余計な時間を取らせない」ために大きな声で店員を呼ぶことが多いようです。もちろん節度は守りますが、それだけ互いの時間が貴重であることを自覚しています。これは大阪人なりの気配りですが、東京人にとっては違和感や驚きがあるのかもしれません。

まとめ

東京と大阪では、ビジネスシーンにおける服装や、仕事の進め方に大きな違いがあります。その根底にあるのは、人付き合いの傾向の違いです。コミュニケーションマナーが異なれば、ビジネスシーンにおける相手先との接し方、営業スタイルなども変わってくるでしょう。

また、東京はトラディショナルなビジネススタイルを重視しますが、大阪は比較的自由な印象です。オフィスカジュアルの受け入れも寛容であり、働き方改革の推進においては、東京よりも一歩先を進んでいます。今後東京から大阪、あるいは大阪から東京に異動・転勤する方は、各地域におけるビジネススタイルの違いを把握しておきましょう。

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