秘書代行スタッフが教える電話応対のマナー

更新日:2024.07.22秘書代行

ホワイトボードで説明する女性

電話の応対がその企業のイメージを大きく左右することは、よく知られています。そのため、電話応対のエキスパートとも言える秘書代行スタッフは、電話ならではの応対マナーを守り、電話先にいる相手を不快にさせないよう、かつ、気持ちよく通話を終わらせることができるように心がけているのです。では、秘書代行スタッフは普段どのようなことに気をつけているのでしょうか。実際に働いている秘書代行スタッフから聞いたことをまとめてみました

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明るくはっきりと、姿勢よく、挨拶から

直接顔を合わせた時も同様ですが、第一声は明るくはっきりとした声で、「おはようございます」「いつもお世話になっております」など気持ち良い挨拶と共に名乗ることを心がけましょう。こうすることで相手は安心します。

また、オペレーターが直接対面することはありませんが、業務中は制服を身につけることを義務付ける秘書代行業者も少なくありません。制服の着用をさせる一つの理由として、仕事モードに切り替えることを可能にし、より一層業務に集中することができるように促しています。

電話でも笑顔&笑声で

「電話だから相手には顔も見えないし、姿勢なんて分からないから気にしなくていいや」と思いながら電話に出ると、不思議と相手にいい印象を与えることはできないものです。表情が沈んでいたり、崩れた姿勢でいると声にもしっかりとあらわれます。

そのためには、表情は明るくにこやかに、姿勢よくする必要があるのです。ただし、あまり意識しすぎるとうまくいきません。

「笑顔を作ることに意識が偏ると、他とのバランスがとれなくなって失敗します。明るくはきはきと、笑顔のような笑声(えごえ)を発することによって、自然と笑顔になっているということが大事なんですよ。」というのは、秘書代行スタッフのYさんの意見です。

また、声は受話器を通すとくぐもって聞こえがちですから、心持ち普段よりも高めのトーンで話すと相手にも聞き取りやすいでしょう。

曖昧な表現は避けて、同音異義語にも気をつける

結構です

物事を断る際によく使われる言葉ですが、肯定の意味でも使われることもあります。電話では特に、このような意味が紛らわしい言葉は使わないようにしましょう。「カンショウ」「セイカ」「キカイ」など、同音異義語が多い言葉にも注意が必要です。

カンショウ

例えば「カンショウ」から「鑑賞」という漢字を伝えたい場合には、「映画鑑賞の鑑という時でよろしいでしょうか?」というように、分かりやすく伝わるよう心がけています。というのは秘書代行スタッフのEさんの話です。そのためにも、話し方や言葉遣いは気をつけているとのことです。優しく、美しく相手へと伝わるようにこれからも尽力をお願いします。

言葉自体の発音を変えたほうがいい場合も

問題となるのは漢字だけではありません、メールアドレスなどに使われるアルファベットも同じように、音が似ている文字が少なくありません。例えば、BとD、LとMとN、などは文字ではすぐに区別がつきますが、音として聞いた場合は難しいと言えます。そういう時は、「A,BのBですか?」「DはABCDのDですか?」というように、前後の言葉を組み合わせながら、相手にも文字を想像させるように尋ねるのがいいでしょう。

他にも、Dの発音を「デー」と発音しては聞き取りづらいと思われる場合は、あえて「デェー」という風に発音を強調してて伝えるというのも有効な方法です。

一部の外資系企業などでは、AをAppleやAmericaなど、誰でも知っている単語や国名を使うことでスペルの聞き間違いを防いでいると聞きます。「TSL」を伝えたい場合、「T for Tokyo, S for Spain, L for London(東京のT、スペインのS、ロンドンのL)」と確認すればいいのです。

これは英語圏の国では一般的に使われているスペル確認の方法です。外資系企業に限らず、役立つ方法と言えます。

最後の最後まで気を抜かない

電話の最後(クロージング)にも気をつける点があります。何らかの用事があってかかってきた電話。その用事が終わってしまえば、あとは切るだけとなるのですが、ここで気を抜いてはいけません。

「担当する会社のイメージを担う1人として、最後までしっかりと電話応対を行わなければ、と言う意識を常に持つようにし、惰性の会話にならないように気をつけています。」

とスタッフのSさんは言います。受話器の扱い方や、電話を切った後に残る余韻も大事です。

10%の印象から最大の効果を生み出すコミュニケーション

普段人間は声だけではなく、表情や身振り手振りも合わせてコミュニケーションをとっています。その中で声が与える印象は10%と言われています。電話応対では、その10%の印象だけで相手とコミュニケーションをとらなくてはなりません。

明るくはきはきとした応対が求められることが多いですが、業種によってはそれが逆に不適切となる場合もあります。どのような場合もマナーを守りつつ臨機応変に、電話先の相手を不快にすることなく、依頼主の企業のイメージを損なわずに電話応対する秘書代行スタッフ。そこには、エキスパートとしての意識に支えられた日々の努力があります。

これからも様々な企業のニーズに応え、事業効率化やコスト削減などのため、活躍の場を広げていけたらと思います。

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