コールセンターの待遇改善でできることとは

2020.04.10コールセンター
Pocket

コールセンターは、以前から仕事の過酷さによる離職率の高さが問題視されていました、スタッフは業務に愛着をもっていますが、ストレスから職場を離れるケースが少なからず見られます。離職率を減らすためには、コールセンターの運営者が待遇改善に力を入れることも必要でしょう。そこで今回はアンケート調査で明らかになった現場スタッフの希望を確認したうえで、企業にできる職場環境の改善策などをご紹介します。

オペレーター

コールセンターは離職率が高い?

コールセンターの離職率が高いかどうかについては賛否両論あり、意見はさまざまです。とはいえ多くの現場は、慢性的な人材不足に悩まされています。

平均勤続年数は約2年

コールセンターの勤務状況を見ると、平均勤続年数は約2年です。雇用期間に制約がない場合、勤務が10年単位になるケースも見られます。これらの数字をふまえる限り、一概にコールセンターの離職率が高いとは考えにくくなります。

一方、専門誌によるとコールセンター全体の半数以上では離職率が30%以上です、10%以下にとどまる企業は3~4割しか見られず、50%を超える職場も知られています。これらの数字にしたがえば、3人に1人が定期的に退職している計算です。勤続年数の平均値が2年に及び長期雇用のケースが見られても、全体的傾向として離職率は高いと考えたほうが妥当かもしれません。

現場は慢性的な人材不足

現場に目を向けると、たいてい慢性的な人材不足です。運営者は採用活動に追われ、人員が激しく入れ替わるためスタッフは大きなストレスを感じています。主な離職理由は、仕事の忙しさです。具体例を示すと、おおよそ以下の5つです。

1.覚えるべき内容が多い
2.賃金に比して長時間労働
3.クレームや長時間の通話がストレス
4.こじれた人間関係を修復しにくい
5.そもそも短期勤務の予定だった

本音では「むやみに辞めたくない」と思っていても、ハードワークが主要原因となり勤務を続けられなくなるスタッフが多いと理解できます。

業務に対するスタッフの希望

コールセンターの仕事の厳しさは、スタッフの希望について調べたアンケートでも明らかになっています。

アンケート調査の概要

アンケートの調査対象は、通販会社のコールセンターです。調査時期は2020年の2月、男女66人に実施しています。

職場に求める改善点について聞いたところ、トップは「在宅勤務にしてほしい」(29)でした。「マニュアルをやめて柔軟に対応させてほしい」(20)、「録音をしてほしい」(15)、「予備の人も入れておく」(12)「休憩を増やしてほしい」(12)、「お昼をゆっくり食べられる環境にする」(12)も2ケタの回答数を獲得しています。

「トイレにゆっくり行ける環境にする」「強引なアップセルはやめる」「ひどいお客様は電話を切れるルールがほしい」「上司は怒り過ぎないでほしい」「クレーム電話のない部署に行かせてほしい」は、回答数9と2ケタに迫る勢いです。

全体に占める割合は余裕のある仕事への希望が約24%に及び、時給に関する要望の約2.5%を10倍近く上回っています。

スタッフの希望はお金より余裕

調査結果をふまえると、コールセンターのスタッフが職場に希望する改善点はお金より余裕です。この実情は、予備の人材補充、休憩の増加、ゆっくりしたお昼やトイレを求める声の多さがよく物語っています。

ノルマ関連の改善(強引なアップセルやノルマの廃止)と上司への要求(怒り過ぎないやスタッフを平等に扱う)も、それぞれ約12%と約9%であり時給アップより上位です。

いずれにしても、コールセンターの過酷ともいわれる職場環境はお金では解決できないと考えられます。少しでも気持ちよく働くには個々のスタッフの工夫も大切と考えられますが、何より企業側の改善努力が重要でしょう。

スタッフがストレスを減らすには

コールセンターのスタッフが業務のストレスを減らすには、仕事への意識を変えること、うまくシフト調整しストレスをためないこと、働く目的を明確にもつことが大切です。

仕事への意識を変える

コールセンターと聞くと、すぐクレーム対応を思い浮かべるかもしれません。そんなイメージが強い場合、まず仕事への意識を変えることが必要です。

販売した商品にトラブルがあったら、コールセンターにはクレームの電話が入ります。ただ実際のところ、クレーム対応が業務の中心ではありません。通常、コールセンターには新商品や新規サービスについても質問がたくさん寄せられます。

取引先から連絡が入る場合もあり、コールセンターにかかってくる電話の用件は多彩と考えたほうが適切です。

シフト調整などでストレス解消

クレーム対応がコールセンターの主要業務でないとはいえ、受話器を取った瞬間にいきなり怒鳴られたら落ち込みます。

そんな時、1人でストレスを抱えてはいけません。ストレス解消で心がけたい大切なポイントは、早めの気分転換です。職場がシフト制を導入している場合、シフト調整により上手に休むと気持ちをリフレッシュできます。

理不尽な要求に腹立たしさを感じたら、ため込まず自分に合った方法で解消してしまって下さい。

働く目的は明確に

仕事では、働く目的をもつことが重要とよくいわれます。コールセンター業務でも、自分にとっての目的を明確にすると業務を楽しめると考えられます。

どんな目的を設定するかは、人それぞれ自由です。いろんな方と会話したい、家事のすき間の時間を有効活用したい、収入を増やすため副業として短時間だけ働きたいなど何でもかまいません。

自分なりの目的がはっきりすれば、多少のストレスがあってもコールセンター業務に大きな魅力を感じられるでしょう。

企業に求められる改善策

スタッフの離職を防ぐうえで企業に求められる改善策は、適切な人材の確保、研修・フォロー体制の充実、評価制度の適正化、ケア体制の整備、柔軟な働き方の導入です。

適切な人材確保

多くの職種と同じくコールセンター勤務も、人によって向き不向きがあります。誰もが、電話での対応業務に適しているわけではありません。現場の戦力として少しでも長く勤務してもらうには、採用する際、必要とする人材かどうか適切に判断する必要があります。

研修・フォロー体制の充実

新たな人材を募集した時、スキルの高いベテランばかりを確保できるとは限りません。未経験者にいきなり実務を任せると言葉遣いやマナーで失敗する恐れがあります。会社の信頼性を考慮すると、人材育成の一環として研修・フォロー体制の充実が望まれます。

評価制度の適正化

人事評価は、スタッフのモチベーションを左右する重要な要素です。仕事の評価は、適正に進める必要があります、電話の処理件数ばかり重視するのは好ましくありません。おすすめは収益性、生産性、品質を多角的にチェックする方法です。

ケア体制の整備

コールセンター業務を進めるなかで、スタッフはさまざまなストレスを感じます。周りが放置していたら、スタッフのモチベーション維持は難しくなるでしょう。職場の管理者には、こまめに悩みを聞くといったケア体制の整備が求められます。

柔軟な働き方の導入

コールセンターのスタッフはいろいろな事情のもとで働いています。柔軟な働き方の導入は欠かせません。最近は、小学生がいる場合には時短勤務可能、また休職できる日数を延長するなどの取り組みが実践されています。

企業がニーズに応じた改善策に尽力すればスタッフは働きやすくなり、離職率の低下につながると期待されます。

Pocket

The following two tabs change content below.

電話代行サービス株式会社広報部

お問い合わせ