コールセンターの評価を決める?格付けベンチマークについて

2019.10.28コールセンター
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コールセンターのサービスクオリティは、企業の評価に大きく影響する要素です。同様のサービスから一社を選ぶ場合、カスタマーサポートのクオリティで選びたいという顧客は少なくありません。また、そうした顧客の考えを受け、「自社のサポートレベルを客観的に評価してほしい」という企業のニーズもあります。そうしたニーズに対して生まれたのが、「HDI-Japan」が実施している「格付けベンチマーク」です。こちらでは格付けベンチマークの概要や、実施団体のHDIについてお話しします。

格付け

 

格付けベンチマークとは?

「格付けベンチマーク」とは、シンクサービス株式会社が運営する「HDI-Japan」が実施しているサポートセンターの認証制度です。HDI-Japanは業界調査の目的で、12業界のサポートセンターを評価する「公開格付け調査」を毎年行っています。また、依頼に基づいて各企業のサポートセンターを評価する「依頼格付け調査」も実施中です。

格付けは「星なし」から「三ツ星」までの4段階で実施されます。各サポートセンターを評価するのは、HDI-Japanの専門審査員と一般審査員です。一般審査員は、HDI-Japanのホームページにて、常時ボランティア募集が行われています。

 

格付けベンチマークの3分野

格付けベンチマークは「Webサポート格付け」「問合せ窓口格付け」「モニタリング格付け」の3分野に分かれています。

「Webサポート格付け」は、利用する顧客視点からWebサイトのサポート性を評価する格付けです。評価が高いほど、顧客視点を意識した分かりやすいWebサイトであることを意味します。

「問合せ窓口格付け」は、電話サポート、チャットサポート、Eメールサポート、マルチチャネルサポートといった各問い合わせ窓口を評価する分野です。調査の際は、実際に問い合わせを行います。サポート窓口の種類が違っても同じ基準で評価することが可能です。

「モニタリング格付け」は顧客との通話記録から対応クオリティを評価する分野です。最少で40件の通話記録から評価を行います。

 

格付けベンチマークの評価項目

各分野では評価項目が設定されています。Webサポート格付けで評価されるのは「見つけやすく使いやすい」「複数のセルフヘルプ選択肢」「役立度/解決度」「センターとの連携度」「安心して利用できる」の5項目です。

このほか、「クオリティ」「パフォーマンス」と分類されている評価項目もあります。「クオリティ」に分類されるのは、「サービス体制」「コミュニケーション」「対応スキル」「プロセス/対応処理手順」「困難な対応」です。「パフォーマンス」には、「平均応答速度」「放棄率」「対応時間」「初回コンタクト解決率」「顧客満足度」が含まれます。問合せ窓口格付けではクオリティ、パフォーマンス、モニタリング格付けではクオリティが評価項目として採用されています。

HDI-Japanのホームページでは各分野で三ツ星を獲得した企業の一覧を確認可能です。公開格付けの調査・結果発表は、ホームページに記載されたスケジュールに沿った業界に実施されます。

 

格付けベンチマークの利点

格付けベンチマークを取得する代表的な利点をご紹介します。

 

カスタマーセンターのサービスレベル向上

三ツ星の取得は、カスタマーセンターにとって目標となり得るものです。各分野では評価項目が明確に決まっています。これらの評価項目に沿ってサービスの現状を見つめなおし改善に努めれば、サービスレベルを向上させることが可能です。

 

自社・他社のサービスレベル確認

上述したとおり三ツ星を獲得した企業の一覧はHDI-Japanのホームページで確認できます。一覧では、業界別に企業が紹介されています。同じ業界で三ツ星を取得している企業を確認すれば、業界内で求められているサービスレベルの水準が分かるでしょう。また、多くの三ツ星取得企業はホームページで三ツ星取得の事実とHDI-Japanから寄せられたコメントを掲載しています。他社のサポートサービスの特徴を知ることで、自社サービスの改善に役立てることができます。

 

センター改善目標の設定

格付けベンチマークでは各分野の評価項目ごとに、1点から4点までの採点が行われます。このうち、1点、2点は改善の余地が見られ場合に付与される点数です。つまり、これらの点数が付与される項目は、そのセンターの弱点であるといえます。採点内容とHID-Japanからのコメントを参考にすれば、センターの改善目標を設定することが可能です。

 

Webサポートの改善

現在、カスタマーサポートにおいて電話サポートの割合は減少しています。代わりにシェアを伸ばしているのが、Webサイト、Eメール、チャットなどのWebサポートです。Web上に展開されているナレッジを活用し、顧客が能動的に問題を解決できるサポートとして利用されています。Webサポートの改善は、顧客満足度を向上させるために重要です。HDI-JapanではWebサポートの評価をカバーするため、専門の評価分野を設けています。Webサポートの格付けは、自社のWebサポートの改善点を見つけるために役立てられています。

 

サポートのサービスレベルに関する体外的なアピール

格付けベンチマークで三ツ星を取得した企業は、HDI-Japanから交付される「三ツ星マーク」をWebページ、企業ポスター、名刺などに掲載可能です。サポートサービスの各分野で正当な評価を受けていることを対外的にアピールできます。複数の分野において三ツ星を取得し、それぞれの三ツ星マークをホームページで掲載している企業も少なくありません。

 

ヘルプデスク協会について

HDI(Help Desk Institute:ヘルプデスク協会)は、1989年にアメリカにて設立されました。民間企業であるシンクサービス株式会社が運営を行っています。ITサポートサービスにおける世界初の国際認定資格を築いた団体です。

現在、HDIは「卓越したカスタマーエクスペリエンスでビジネスを成功させる」をコンセプトに活動を行っています。2001年に設立されたHDI-Japanも、この基本的なコンセプトは同じです。HDI-Japanは、国内サポートサービス業界に向けて、イベントやカンファレンス、トレーニングコースを実施しています。

HDIのサービスのひとつとして提供されているのがメンバーシッププログラムです。年会費を支払いメンバーになると、さまざまな特典を利用できます。サポート業界で事業を行っている企業同士をつなぐネットワークとして好評です。

現在は、世界5大陸、40カ国に進出し、100以上の地区会を設置する大団体に成長したHDI。今後も、サポートサービス業界の成長において重要な役割を担うことが予想されています。

 

コールセンター、カスタマーセンターはKPIを意識した業務改善施策が確立されている一方、客観的なサービスの評価が難しい側面があります。HDI-Japanが実施している格付けベンチマークは、サポートサービスを客観的に評価し、正確なサポートレベルを知るための制度です。その視点はあくまで顧客目線のため、サポートの本質である顧客満足度を無視することはありません。また、HDI-Japanは細かく業界を分けた調査の実施、比較的新しい業界への調査にも積極的です。三ツ星の取得を多くの企業が目標にすれば、国内全体のサポートレベルが向上していくでしょう。

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