電話対応で聞き取れないときに効果的な対応策を5つ紹介
更新日:2024.09.09コールセンター電話対応をしているなかで、声が聞き取りにくい相手にあたることがあります。聞き取りにくい場合は間違いのないように再度確認する必要がありますが、相手に対してストレートに聞き取りにくいことを伝えるのはマナー違反です。本記事では、電話対応で相手の声が聞き取れない場合の適切な対応方法を紹介します。また相手が聞き取りやすい話し方のコツも解説するので役立ててください。
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目次
電話と対面のコミュニケーションの違い
対面でのコミュニケーションで困ったことはなくても、電話だと聞き取りにくいと感じたり、スムーズに会話が進まなかったりする人もいるのではないのでしょうか。これは、電話と対面でコミュニケーションの取り方が違うからです。
電話と対面の大きな違いは、視覚情報があるかないかです。対面の場合は、相手の表情や仕草が見えるため感情を読み取りやすいうえ、まだ話が続くかどうかの判断もしやすく、コミュニケーションが円滑に進みます。万が一相手が聞き取れていない場合でも、表情を見ればこちらの話が伝わっていないことが察知できるでしょう。
一方で電話の場合は、相手がどのような表情で話をしているのかや話すタイミング、こちらの伝えたいことが伝わっているかが視覚的にはわかりません。そのため、場合によっては相手が聞き取れていないことに気付かず話を続けることや、会話のキャッチボールがうまくいかない場合もあります。
また対面は同じ空間で直接会話をするため、声が途切れることはなく、周囲がうるさいときは近づいて話を聞くなどもできますが、電話は電波の状況や周囲の環境が影響し、声が途切れたり聞き取りにくくなることもあります。
さらに電話の場合、話すスピードや聞き馴染みのない専門用語などを使っていた場合、情報が正確に伝わらないケースも珍しくありません。特に急いでいるときや緊張しているときは早口になりがちです。早口で話したり専門用語を使ったりすると聞き取りにくく、聞き間違いをするリスクがあります。
電話のコミュニケーションが対話のコミュニケーションよりもスムーズに進まないのは、このような違いがあるからです。
電話で聞き取れなかったときの応対方法5つのコツ
電話で相手の声が聞き取れなかった場合、どのような方法があるのでしょうか。ここからは、電話で相手の言葉が聞き取れなかったときの対応方法を5つ紹介します。
名前が聞き取れなかった場合は漢字を確認
顔の見えない電話では、まず相手の名前を知ることが大切です。名前がわからないまま話したり、間違えて名前を呼んだりするのは失礼だからです。
相手の名前がどうしても聞き取れない場合は、何度も聞くのは失礼なので聞き方を工夫しましょう。「失礼ですが、お名前はどのような漢字で書けばよろしいでしょうか?」と、漢字の表記を聞くと相手を不快にすることなく、名前も把握できます。漢字を一度で聞き取れない場合は「大変恐縮ですが、もう一度お願いします」など、一言添えて聞き直しましょう。
聞き取れないときは正直に伝える
会社名や名前など、一部を聞き取れなかった場合は正直に伝えます。ただし「声が小さいので聞き取れないのですが」とストレートに伝えたり、「はい?」「えっと……」と友達感覚で聞き返したりすると相手を不快にさせてしまいます。「もう少し大きな声でお願いできますか?」といった言い方も、相手に非があるような言い回しになるので避けましょう。
聞き取れない部分を聞き返す際は、丁寧な言葉遣いを心がけることがポイントです。例えば会社名はわかったものの名前だけが正確に聞き取れなかった場合、「恐れ入りますが、○○会社のどなた様でしょうか?」など、クッション言葉とともに聞き取れていない部分を具体的に伝えます。
会社名がわかっても名前がわからなければ、折り返しの電話や伝言を頼まれたときに新たな問題が生じてしまいます。相手のためにもご自分のためにも、名前を聞き取れない状況では話を進めないように注意しましょう。
聞き取りした情報を確認する
情報を聞き直したときや、聞き取れたものの自信がないという場合は、復唱して正しく聞き取れたかどうかを確認しましょう。例えば相手が会社名や名前を名乗った場合、その後にに「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の△△様ですね。」と復唱します。
万が一間違えている場合は相手が訂正してくれます。その場合は「大変失礼いたしました。〇〇株式会社の□□様ですね」と、謝罪して内容を訂正しましょう。なお会社名や名前などの重要な部分は、きちんと聞き取れた場合でも復唱するようにすると間違いありません。
受話器の音量をあげる
相手の声を聞き取りやすくしたり聞き間違いを防いだりするために、相手の声量や周囲の環境に応じて受話器の音量をあげることも大切です。受話器の音量をあげて相手の声を聞き取りやすくしておけば、コミュニケーションもスムーズにとれます。
「もしもし」を使わない
プライベートで家族や友人と電話をするときは、「もしもし」という言葉を使う人も多いのではないでしょうか。当たり前のように使っている「もしもし」という言葉ですが、ビジネスシーンで使うのはマナー違反とされています。ちなみにマナー違反とされる理由は、もともと「もしもし」は「申します、申します」という言葉を短縮した略語だからと考えられています。
ビジネスシーンでは、電話をかけたり、受けたりした際の冒頭のあいさつは「お世話になっております」を使うのがマナーです。電話の途中で相手の声が聞こえない場合も、「もしもし」ではなく「申し訳ございませんが、お電話が少々遠いようでございます」と伝えましょう。
さらに電波が悪い場合は、一方的に電話を切ってしまうと相手が不快に感じる可能性があります。「申し訳ございませんが、電波の調子が悪いようなので一度お電話を切らせていただきます」と伝えてから切るのがマナーです。
相手が聞き取りやすい話し方のコツ
相手の声が聞き取りにくいことがあるように、こちらの声が相手に聞こえないこともあります。電話では、相手が聞き取りやすい話し方を意識しましょう。
通常よりハキハキ・大きな声を意識して話す
電話対応では普段よりもハキハキと大きな声を意識して、相手が聞き取りやすい声で話すように気を付けます。
例えば口をしっかり開けずに話すと、相手が言葉を聞き取りにくくなるので口はしっかり開けて話します。大きな声で話すためには、腹式呼吸を意識するのがコツです。腹式呼吸とはお腹の筋肉を意識して行う呼吸のことです。腹式呼吸を行うと息を吸ったときにお腹が膨らみ、息を吐くと凹みます。普段から練習しておくとよいでしょう。
大きな声で話すといっても、言葉の語尾が強くなるとキツイ印象を与えてしまうため注意しなければなりません。明るくよい印象を与えるためには、語尾をあげて話をするようにすることもポイントです。また苦手な発音がある人は、日頃からその言葉の発音練習をしておくようにしましょう。
背筋を伸ばして話す
電話は顔や立ち振る舞いが相手に見えないため姿勢にまで気を使いにくいですが、聞き取りやすい話し方をするためにも背筋を伸ばして話すことを意識しましょう。背筋を伸ばして話すと声が通りやすくなるうえ、腹式呼吸もしやすくなります。長時間座ったままでいると姿勢が悪くなりやすいので注意が必要です。
ゆっくり話す
早口で話すと相手が聞き取れない可能性があるため、普段よりもゆっくりした口調で話すように注意します。トークスクリプトがある場合は、ゆっくり読むように何度も練習しておくとよいでしょう。
どのような電話でも適切に対応できるようになろう
電話対応では、相手の声が聞き取りにくいことも珍しくありません。もし相手の名前や話している内容が聞き取れない場合は、そのまま話を続けないようにしましょう。丁寧な言葉でもう一度話してもらうようにお願いしたり、聞き取りした情報を復唱したりしてわからないまま話を進めないようにします。
また相手が聞き取りやすい話し方を意識して、円滑なコミュニケーションがとれるように心がけることも大切です。苦手意識を持っている人も経験を重ねればスムーズに対応できるようになります。まずは基本的なマナーを身に付け、回数を重ねながらどのような電話でも対応できるようになりましょう。
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