日本コールセンター協会が主催するCRMソリューション大会とは?
更新日:2022.05.06コールセンターCRMソリューションとは、コールセンターのニーズに応えて業務改善をサポートする方法のひとつです。しかし、技術の詳細についてはコールセンターとシステムを提供するベンダー企業との間に、少なからず認識の差があります。この差を埋めるために、一般社団法人日本コールセンター協会により実施されているイベントがCMRソリューション大会です。そこで今回は、そもそもCMRソリューションとは何かをご説明し、この大会の意義・概要や参加するメリットについてご紹介します。
CRMソリューションで業務を改善!
CRMソリューションとは?
人々のニーズが多様になり顧客の確保が難しくなるなか、売り上げの増加につながる「優良な顧客」を把握するために考えられた新たな顧客管理の手法が、CRMです。現在は、営業活動を支援するためなど、利用目的に応じてさまざまな機能を持ったCRMソリューションが提供されています。
コールセンターの場合、着信率や顧客満足度の向上が、CRMソリューションを導入する目的として挙げられます。
着信数が多くオペレーターの対応が間に合わない時、電話がつながらない状態を回避できるのが「順番待ち」という機能です。おおよその待ち時間を伝える機能もあり、お客さまには自分の順番が来るまで待ってもらえる可能性が高まると考えられています。
顧客情報の管理も、従来とは異なり年齢・性別などの個人情報や購入履歴にとどまらなくなりました。これまでの問い合わせ内容などもデータに含まれ、オペレーターは各種の情報をパソコン画面で一覧しながら電話対応できます。顧客ごとに過去に寄せられた要望や意見を確認したうえで業務を進められるので、「同じクレームを繰り返さなくて済んだ」と喜んでもらえるわけです。
CRMソリューションの活用により、お客さまを少し待たせただけで電話を切られる危険性が減り、個々のニーズも把握しやすくなるなどの効果が見込めます。それぞれのお客さまに合わせた受け答えが可能になるので、相手に満足してもらえる電話対応により商品の購入、さらにリピーターの獲得につながるといわれています。
CRMソリューション大会の意義
現在、さまざまなベンダー企業から各種のCRMソリューションが提案されていますが、その内容をコールセンターが十分に理解できているわけではありません。CRMソリューション大会は、この問題を解決に導くための手段として大きな意味を持っています。
この大会では、ひとつのテーマに沿って最新動向や導入事例が紹介されます。テーマを共通させることにより、各発表内容の比較が容易になるためです。機能や利用目的が同じCRMであっても、同程度の成果が得られるとは限りません。共通テーマのもとでは、それぞれのソリューションの特徴や違いが明確になり、聞く側にとっては導入を検討する際の判断材料になります。
大会はコンペ形式で進行されるので、発表は提案するソリューションの仕組みを解説するだけでは終わりません。コールセンターにシステムの導入を促す目的もあり、具体的な活用方法、その利便性や業務にもたらされる効果も紹介します。
参加者は、最新の動向をつかめるうえ、どんなシステムが自分の職場にとって有用であるか考える機会も得られます。CRMソリューションを提供する企業とシステムを利用するコールセンターが情報を共有し、相互理解を深められる点おいて、この大会は意義があるといえるでしょう。
過去の大会をご紹介
電話対応はお客さまとの会話が基本であり、一般的に通話内容はサービス向上のため録音され、問題がないか常にチェックされます。通話記録を顧客情報として管理するため、概要のパソコン入力が求められる職場も少なくありません。
2010年の大会では、これらの作業をサポートできるシステムが紹介されました。大会の共通テーマは、「コンタクトセンターの音声活用/音声応用ソリューション」です。
通話記録を確認するためのシステムとしては、音声評価機能を持ったソリューションが提案されました。この機能は、録音した音声について感情を分析するテクノロジーが活用されています。お客さまに喜ばれているか音声から判断できるので、オペレーターの評価に生かせるという話です。
パソコン入力に便利なシステムとしては、音声のテキスト化と要約機能を兼ね備えたソリューションが提案されました。音声認識機能により全ての会話がテキスト化され、その内容をふまえて要約文も作成します。データは既存の管理システムに直接入力できるとともに、さまざまな形式への加工も可能です。
業務の品質改善やオペレーターの負担軽減を検討している参加者にとっては、有意義なプレゼンテーションであったと考えられます。
大会のメリット
コールセンターの関係者は、大会を通じて職場に役立つCRMソリューションを見つけられるでしょう。顧客管理のサポートに始まり、業務の迅速化や簡略化、あるいはオペレーターのスキル向上など、さまざまなシーンを支えてくれる各種システムについて話を聞けるためです。
導入事例の詳しい状況も分かるので、貴社がシステムを採用した際、どれくらいの効果が見込まれるか具体的にイメージできるでしょう。どのソリューションを選ぶか迷っているなら、貴社にとって有益なシステムを探し出すチャンスといえます。
これまでCRMソリューションと縁の遠かったコールセンターにとって、最新情報を入手する良い機会です。関連業者との交流をはかる場所としても有効と考えられるので、ぜひ一度、大会に参加することをおすすめします。
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