アクティブシニアの特徴やビジネスのポイントは?
更新日:2023.02.10スタッフブログアクティブシニアとは、活発で趣味などに意欲的な高齢者を指す言葉です。いつまでもいきいきと活動したいという思いが強いため、お金や時間を自分のために使いたいと考えている方が多い傾向にあります。シニア向けビジネスの世界では、主なターゲット層として大きく期待されています。具体的な特徴や消費動向について理解を深めれば、これからシニア向けのビジネス戦略を検討するうえで役立つでしょう。そこで今回は、アクティブシニアの概要・近年の消費動向・ビジネス戦略の検討時に意識したいポイントなどをご紹介します。
目次
アクティブシニアの概要
アクティブシニアは、仕事や趣味に積極的であり、生活全般で活発に行動する高齢者を表す言葉です。以下では、基本的な言葉の意味や意識・行動に見られる特徴をご紹介します。
基本的な言葉の意味
アクティブシニアは、「アクティブ」と「シニア」を組み合わせた「活動的な高齢者」を意味する言葉です。英語の「active:アクティブ」には「活動的・積極的」の意味があり、「senior:シニア」は「年長者」や「高齢者」を指します。これらの意味にもとづき「アクティブシニア」を直訳すると、「活動的・積極的な年長者・高齢者」と表現できます。
いまのところ明確に定義されてはいませんが、「仕事や趣味に意欲的であり健康意識が高い活発な高齢者」の通称です。「一般社団法人日本アクティブシニア協会」では、「65~75歳の前期高齢者」と規定しています。
なお「シニア世代」について、国連では「60歳以上」と定めており、WHO(世界保健機構)では「65歳以上」を指しています。
意識・行動に見られる特徴
「一般社団法人日本アクティブシニア協会」によると、アクティブシニアの意識・行動に見られる特徴は次の通りです。
- 仕事や趣味に対して意欲的
- 新しい価値観に対する理解がある
- 健康意識・自立志向が高い
以上の特徴が示す通り、アクティブシニアは年齢を重ねても活発に行動することに意欲的である傾向が見られます。心身ともに若く元気であり続けたいとの思いが強く、仕事や趣味だけでなく新しい価値観に理解を示すことや健康維持にも積極的です。
アクティブシニアに特徴的な姿勢
アクティブな生活を心がけるシニア世代は、健康面に配慮しながら趣味や運動に取り組む姿勢が特徴的です。日頃から丁寧に歯磨きしたり、定期的に歯のメンテナンスに通ったりと、健康に対する意識の高さが伺えます。また、毎日の食事も栄養バランスを考え、野菜から肉類まで偏りのないメニューの摂取を怠りません。
これまで仕事中心の生活で趣味がなかった場合、新しい趣味を始めることにも意欲的です。運動する際は、加齢に伴う体力の低下を考慮しながら適度に楽しむ傾向が見られます。さらに、早寝早起きなど健康的で規則正しい生活を心がけ、生活習慣病の予防にも力を入れています。
アクティブシニアの消費動向
アクティブシニアの消費動向に目を向けると、近年は趣味や旅行にお金を費やす方が増えているようです。以下では、アクティブシニアに多く見られる消費スタイルをご紹介します。
趣味にお金をかける
アクティブシニアは、新しく始めた趣味にお金をかけるケースが珍しくありません。多くの家庭は、子どもが生まれると子育てにお金を費やす必要があります。子どもが独立するまでは、なかなか生活費に余裕が生まれません。大切な家族を支えるために仕事に力を注いでいると、趣味の時間を確保するのも難しくなります。
子どもが独立して実家を離れると、生活費には余裕が出てきます。同時に、仕事中心の生活でなくなりプライベートの時間が増えれば、空いた時間を趣味に費やすことも難しくないでしょう。資金や時間に余裕があるアクティブシニアは、退職後のセカンドライフで趣味にお金をかける傾向が強まっています。医療の進歩で平均寿命が延びたことも、少なからず影響していると考えられます。
電子決済利用者が増加
近年は、スマホや電子マネーを使って電子決済するアクティブシニアが増加中です。現在、スマホは若者から高齢者まで幅広い世代に普及しています。アプリの種類もバラエティーが豊かになり、使い方は通話やSNSにとどまらず多岐にわたっています。またIT技術の進歩で、電子マネーを使える場面も以前より多くなりました。
これらの変化もあり、最近のアクティブシニアは電子決済の利用者が増加中です。シニア向けの情報サイトが55~79歳の女性を対象に実施した調査でも、スマホ決済の利用率は増加する傾向を示しました。スマホ決済はキャッシュレス割引が適用される場合もあり、この仕組みも電子決済の利用を促しているといわれています。
オンラインの活用にも精力的
アクティブシニアは、仕事やプライベートにおけるオンラインを活用した社会参加にも精力的です。昨今、アクティブシニアが盛んにオンラインを活用する背景には、コロナ禍の影響があります。若者に比べると高齢者は免疫力が弱いため、感染リスクが高い状況では、気軽な外出は難しくなりました。
その影響は高齢者の健康意識を高めるとともに、オンラインの精力的な活用にもつながっています。近年は、仕事関係の面会や遠方に暮らす家族とのコミュニケーションなどオンラインで社会参加するケースは増えました。少子高齢化が進む昨今、これからさらに高齢者の人数は多くなると予想されます。今後のシニア向けビジネスを検討するうえでは、アクティブシニアの消費動向は見逃せない要素と考えられるでしょう。
ビジネス戦略で意識したいポイント
シニア向けのビジネス戦略では、ターゲットを細かく設定することが大切です。同時に、ターゲット層が用いる情報媒体をふまえたメディアの活用も重要になります。以下では、ターゲット設定やメディア活用で意識したいポイントをご紹介します。
ターゲット設定のポイント
アクティブシニア向けのビジネスでターゲットを細かく設定する時は、シニア層について理解を深めることが大切なポイントです。現在、シニア層は大きく次の4タイプに分類されています。
- 1.アクティブシニア:活動的、金銭面に余裕あり
- 2.ディフェンシブシニア:健康的、扶養義務の負担あり
- 3.ギャップシニア:自立した生活や収入面に不安あり
- 4.ケアシニア:健康面・収入面に不安あり
シニア向けビジネスの研究機関によれば、65歳以上のシニア層のうちタイプ1の割合は2020年時点で約25%と報告されています。以下、タイプ2・3は約28%、タイプ4は約19%となっています。以上の報告結果をふまえると、アクティブシニアの割合は3割に届きません。そのため、より多くのシニア層をターゲットにするならタイプ2~4も視野に入れる必要があります。
また、高齢者もほかの世代と同じく趣味・嗜好は個人で異なります。イメージや固定観念から、「食事は和食が好き」などと断定するのは誤りです。ターゲットの設定時には、シニア層の4タイプの理解とともに個々の好みに関する分析も欠かせません。
メディア活用のポイント
シニア向けに新しいビジネスを展開する時は、どのメディアを活用すると効果があるか検討することも大切です。内閣府が2014年度に実施した調査によると、高齢者の情報源は1位がテレビ、2位が新聞、3位が家族でした。また民間組織の調査では、アクティブシニアの約8割が新型コロナウイルスについてインターネットで情報収集しているとの結果を得ています。
現在はスマホの普及により、インターネットを使っている高齢者が増えています。シニア層向けにビジネス展開する時は、テレビ・新聞とインターネットを活用するのが得策と考えられます。
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