東京勤務なら覚えておきたい交通事情

更新日:2023.03.01スタッフブログ

東京交通事情

東京都は、世界のなかでもトップレベルに充実した公共交通機関のある都市です。ただ、東京で働くビジネスパーソンにとって混雑する乗り物を避けて出勤するのは難しいと考えられます。どの鉄道路線が混雑しやすいか、どんな方法なら満員電車やバスを利用せずに済むか覚えておくと通勤時の負担軽減に役立つでしょう。そこで今回は、混雑する鉄道路線や満員電車・バスを避ける方法についてご紹介します

混雑する鉄道路線の紹介

まずは、通勤時に混雑する鉄道路線をご紹介します。2019年、国土交通省は首都圏の鉄道路線について前年度の混雑率を公表し、2020年の2月には「東京圏の鉄道路線の遅延『見える化』」データも示しました。

混雑率のワースト5

国土交通省の発表内容によれば、首都圏で混雑率トップの座を獲得した鉄道路線は東京メトロ東西線でした。木場から門前仲町の区間で、混雑率は199%に達します。次いで2位は、JR横須賀線の武蔵小杉から西大井の区間(混雑率197%)です。そこからJR総武線各駅停車の錦糸町~両国間(196%)、JR東海道線の川崎~品川間(191%)、JR京浜東北線の大井町~品川間(185%)と続きます。10位にはJR総武線快速の新小岩~錦糸町間(181%)が入っており、千葉西部から都心へ向かう路線は非常に混雑すると分かります。

遅延日数のワースト5

遅延日数については、1カ月(平日20日間)で遅延証明書の発行された日数が示されました。発行日数が同じ場合、10分超・30分超の遅延が多いほど上位になっています。ランキング1位になった鉄道路線は、東京メトロ千代田線(遅延日数19.2日)です。続く2位はJR中央・総武線各駅停車(19.0日)、それ以降はJR中央線快速(19.0日)、小田急線(18.8日)、JR埼京線(18.3日)と並びます。

いずれも調査期間20日のうち19日前後は遅延証明書を発行している状況であり、ほとんど毎日、遅延が生じていると理解されます。これらの結果をふまえた場合、もっとも通勤が辛いと考えられる鉄道路線はJR中央線快速・中央総武線各駅停車系統です。かつては混雑率の平均が221%の時期もあったため、以前に比べれば混雑は緩和されましたが、それでも利用者にとって負担は大きいと考えられます。

満員電車・バスが辛く感じる原因

満員電車・バスが辛く感じる主な原因は、乗客同士の接触と車両の揺れです

乗客同士の接触

公共交通機関は、電車もバスも車両のスペースが限られます。決して広くない車内に大勢の利用者が乗ってくると、他の乗客との接触は避けられません。見ず知らずの方に密着されたら、混雑のため仕方ないと分かっていても不快に感じられます。乗車率が上がり周りから圧迫されれば、さらに不快感は増します。それでも、辛いのはお互い様と考えれば文句はいえません。そんな状態のまま自分が降りる駅や停留所まで我慢しなければいけないため、ストレスはたまる一方です。

車両の揺れ

電車やバスは、カーブする時や停車時に激しく揺れることがあります。車両が揺れると乗客はバランスを崩すため、体に負担がかかりストレスを感じます。とくに負担が大きくなるのは、車内の混雑率が高まり、つり革や手すりにつかまれない時です。支えがないため、自分の足で踏んばる必要があります。

周りの乗客が倒れてくることもあるのが難点です。車両が揺れるたびにストレスは蓄積し、辛く感じながら目的地まで乗り続けることになります。停車駅で利用客の乗降に時間がかかり電車が遅延することも、精神的な負担につながる原因です。混雑した車内から無事に降りられるか、不安になる方も多いようです。

満員電車・バスの避け方

満員電車やバスは、体調不良や他の乗客とのトラブルなどを引き起こす可能性もあります。少しでも楽に通勤したいと考える方は少なくないでしょう。利用時間をずらす、あるいは乗車する駅や車両の位置を変えるといった方法で対策してみましょう

利用時間をずらす

公共交通機関の利用時間をずらす代表的な方法は、時差出勤です。利用時間をラッシュ時より遅らせる、もしくは早めることで混雑を回避します。最近は遅い時間帯に始業する会社も多く見られます。どちらかというと、頑張って早起きしたほうが空いている電車・バスに乗れる確率は高いかもしれません。

場合によっては、空席に座れる可能性があります。車内が大して混雑していなければ乗客同士で体が密着するストレスは低下し、出勤時の負担を軽くできるはずです。ただ、時差出勤できるかどうかは、勤め先の対応によって異なります。会社によっては時間をずらして出勤するのも難しいでしょう。

乗車駅や車両の位置を変える

混雑する乗り物を避けるには、自分が乗車する駅や車両の位置をいつもと変える方法も有効です。電車・バスは、すべての駅や停留所で大勢の利用者が乗ってくるわけではありません。ホームの階段から遠いほど、車両が混雑しなくなる傾向も見られます。始発駅なら、空席に座れる可能性は高まるでしょう。早起きしたうえ少し離れた駅・停留所まで歩くのは大変かもしれませんが、乗車中のストレスが減れば苦労も報われるでしょう。

満員電車を避けられない場合

勤務時間の関係で満員電車を避けられない場合、身につけるアイテムを工夫する方法があります。周りから聞こえる音を遮断したい時には、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンがおすすめです。歩きやすい靴を選べば、車内で立っていても足の疲れを和らげられます。気になる臭いをカットするなら、マスクを装着するとよいでしょう。満員電車に乗っても、工夫次第でストレスを減らせます。いろいろ方法を試しながら、自分に合ったストレス軽減策を探してみて下さい。

公共交通機関だけが選択肢ではない

職場への通勤方法は、公共交通機関ばかりではありません。最初から電車・バスを使わなければ、満員電車の混雑に悩まされなくて済みます。

マイカー通勤

マイカー通勤なら、満員状態の車内で他の乗客と接触するストレスも、降車駅まで立ち続ける苦労もありません。好きに手足を伸ばしても周りに迷惑をかける心配はなく、ゆったりと運転席に座りながら職場に向かえます。ひとりきりの空間で好きな音楽をかけながら運転するのは、ストレス発散にもつながりそうです。

ただ、マイカーがあると移動中にずっと座っていることが多くなるため、足腰が弱るリスクはあると指摘されています。また、都会では駐車場の確保が難しく、車両の維持費もかさみます。予算によっては、導入が難しいという方も多いのではないでしょうか。

自転車・徒歩通勤

健康面や費用の問題から、近年では自転車による通勤が人気です。徒歩やジョギングで通勤するケースも見られます。自転車や徒歩の場合、職場に到着するまで足を動かし続けるので健康的です。自転車は広い駐車場を確保する必要がなく、車に比べれば維持費の負担も軽くなります。

徒歩やジョギングは、これらの問題とは無縁といえます。満員電車のストレスや運動不足を解消できる点は、大きなメリットです。とはいえ自宅から職場まで遠ければ、多くの時間と労力を費やさなければなりません。

公共交通機関の利用を避けたいとしても、無理は禁物です。マイカー通勤や自転車・徒歩通勤を実践する際には、自分の体力、予算、職場までの移動距離・時間をよく検討したうえで実行に移すことをおすすめします。

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