フリーランスが遭いやすいトラブル対策法

2020.04.07スタッフブログ
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仕事にトラブルはつきものですが、それはフリーランスも例外ではありません。特に「報酬未払い(不払い)」などの金銭トラブルが多く、クライアントが音信不通になったり、不当な理由で支払いを拒否してきたりする被害も。この様なトラブルに巻き込まれた場合、フリーランスは泣き寝入りするしかないのでしょうか?本記事では、フリーランスが遭いやすいトラブルパターンと対策法をご紹介します。

フリーランス

 

ネット受注者の約5割がトラブルに遭遇

日本労働組合総合連合が実施した「ネット受注をするフリーランスに関する調査2020」によると、インターネット経由で仕事を受注したフリーランスのうち、50.6%(回答者1,000名)が「働く中でトラブルを経験したことがある」と答えています。また、若い年齢層ほどトラブルに巻き込まれるケースが多く、20代のトラブル経験者は71.3%と最多になりました。

 

具体的なトラブルの内容については、以下の通りです。

※回答者:506名

□不当に低い報酬額の決定(24.9%)
□納期や技術的に関する無理な注文(24.1%)
□報酬の支払いの遅延(20.9%)
□報酬の不払い、過小払い(20.8%)
□一方的な報酬額の引き下げ(19.0%)

引用:ネット受注をするフリーランスに関する調査2020

https://www.atpress.ne.jp/releases/206256/att_206256_1.pdf

 

いずれも「報酬」と「クライアント対応」に関するトラブルが中心です。後の対応は人それぞれですが、労働組合などの第三者機関に相談したり、クライアント企業に根気強く連絡を取ったりしています。営業から経理まですべて行うフリーランスは、一般的な会社員に比べても、トラブルに巻き込まれやすいのは確かです。

 

フリーランスがトラブルに巻き込まれる理由

フリーランスがトラブルに巻き込まれる理由は、ふたつあります。ひとつは、「労働法で保護されないこと」、もうひとつは「双方における法律および契約内容への理解不足」です。

労働法とは、「労働基準法」や「労働組合法」などを一括りにした法律の総称です。この適用下にある従業員を「正規労働者」といいます。正規労働者は、労働法に基づいて企業と雇用契約を結びますが、その際に勤務時間や報酬などを、労働法に包括される法律・規定に基づき決めます。

一方、フリーランスが企業と結ぶのは、労働契約ではなく「請負契約」あるいは「委任契約」です。これらは「業務委託契約(業務委任契約)」と呼ばれますが、労働法の適用外となるため、具体的な勤務時間や最低賃金などを設定しません。あくまでも、納品物に対する対価を支払うための契約であり、各種手当てなどの「保障」を用意していないのが特徴です。

現行の労働法において、一度雇用した正規労働者を解雇するのは難しく、リスクがともないます。解雇理由によっては、労働者側から裁判を起こされる可能性もあります。対するフリーランスは、事前に取り交わした契約書に「解除通知に関する内容」さえ記載していれば、一方的な契約解除が可能です。正規労働者よりも解雇(契約解除)が簡単であるため、それを盾に無理難題な注文をしたり、不当に低い報酬額を提示したりするクライアントは少なくありません。

また、フリーランス側と企業側、双方が法律および契約内容を理解しないまま、契約を締結することがあります。それによる認識の相違がトラブルの引き金となり、報酬未払いや支払いの遅延、一方的な報酬額の引き下げが起こると考えられます。いずれもフリーランス側に非はなく、企業側の未熟さが招くトラブルなのは確かです。

フリーランスを取り巻く環境は、時代とともに変化しています。法整備こそ進んでいるものの、未だ「保護」や「保障」の観点では、正規労働者に後れを取っている印象を受けます。

 

トラブルを防ぐためのポイントとは?

先述の調査から分かる通り、フリーランスが遭いやすいのは金銭トラブルです。その中でも厄介なのが、報酬未払い(不払い)となります。直接交渉で解決すれば問題ありませんが、法的措置も辞さない覚悟で臨む必要があるでしょう。ここでは、報酬未払いなどのトラブルを防ぐ3つのポイントをご紹介します。

 

1.信頼できるクライアントかリサーチする

契約前には、クライアントの会社情報や業績データ、口コミなどをインターネットで調べます。クライアントと直接会うのが理想ですが、ネット受注を筆頭に難しいケースもあるでしょう。そこで、クライアントの企業あるいは個人事業主の公式サイトを確認するとともに、「Googleストリートビュー」でオフィスの所在地を確認するのがおすすめです。

信用情報については、「帝国データバンク」などが提供する企業概要データベースが参考になります。精度が高い分有料となりますので、コスト的に難しい場合は、企業・会社の口コミ評判サイトを利用しましょう。ただし、スタートアップ企業は比較的情報が少なく、掲載されていないことも少なくありません。評判や口コミについては、あくまでも参考程度に留めて下さい。それよりも、業績データや取引実績の方が重要となります。

 

2.契約書を入念に確認する

自身に不利な内容が明記されていないか、契約書を隅々まで確認します。とりわけ留意したい項目は以下の通りです。

□報酬の支払い期限
□報酬の支払い方法
□成果物の納品期限
□修正対応の範囲・回数
□契約期間
□瑕疵担保責任の期限
□損害賠償義務
□著作権の取り扱い
□契約解除の条件・方法

これらを確認したうえで、明らかに不利な内容である場合は契約を拒否するか、交渉することになります。もっとも危険なのは、契約書を交わさずに業務に着手することです。万が一、報酬未払いが発生した場合、具体的な契約内容を書面に残さないと、法的に不利になります。後述する少額裁判にも影響してくるため、委託契約あるいは請負契約を締結する際は、必ず契約書を交わしましょう。

 

3.メールや電話の記録を残しておく

契約書に加え、メールやビジネスチャットサービスでのやりとりの記録を残します。内容は各ソフトウェア・サービス上で確認できますが、別途印刷して保管することをおすすめします。また、電話でやりとりを行った場合は、通話録音をするのも手です。スマートフォンには通話録音機能が搭載されていますので、ぜひ有効活用して下さい。

 

トラブルに巻き込まれたら・・・フリーランスがやるべきこととは?

トラブルは未然に防ぐのが理想です。しかし、思いがけないことがきっかけで、トラブルの当事者になってしまうことは少なくありません。もし報酬未払いなどのトラブルが発生したら、以下の手段を取ることをおすすめします。

□専門家に相談して対策を練る
□内容証明郵便の送付
□少額訴訟を起こす

報酬未払いを例に挙げると、まずやるべきことは「専門家への相談」です。法務省が管轄する「日本司法支援センター(法テラス)」を筆頭に、弁護士事務所や労働組合に足を運びましょう。企業を相手取る場合、個人で対応できる措置には限界があります。したがって、労働法周りに詳しい専門家の力を借りるのが有効です。

未払い金を回収する場合、フリーランスが取るべき行動はふたつに分かれます。ひとつは「内容証明郵便の送付」、もうひとつは「少額訴訟の準備」です。内容証明郵便は、法的措置に対する本気度を伝えるうえで有効ですが、相手が受け取りを拒否する可能性もあります。それを防ぐためにも、いかに内容証明であることを悟られないかが重要です。配達記録を付けなかったり、封筒に“内容証明在中”と記載しなかったりするなどして、相手に必ず開封させる工夫をしましょう。

 

また、少額訴訟を起こすのも手です。少額訴訟とは、簡易裁判所で行われる「60万円以下の金銭」を回収するための措置となります。手続きが比較的簡単であり、弁護士を雇う必要もありません。費用は1回あたり1万円〜2万円と手頃で、報酬未払いを回収するのに最適です。なお、申請から判決までは、1ヶ月程度の期間がかかりますが、通常訴訟よりも短い期間で回収できるメリットがあります。

 

参考サイト:

https://www.atpress.ne.jp/releases/206256/att_206256_1.pdf

https://crowdtech.jp/blog/?p=2034

https://furinare.jp/trouble-solution/

https://freenance.net/media/legal/1938/

https://hbol.jp/204859/2

https://www.adire-roudou.jp/faq/law/01.html

https://kuguru.jp/6767#i-2

https://bengoshihoken-mikata.jp/archives/8809

 

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