日当たりの悪いオフィスはデメリットあり?

更新日:2023.03.22スタッフブログ

日当たりの悪いオフィス

働き方改革の一環から、オフィス環境の再構築に取り組む企業が増えています。とりわけ重視されるのが、オフィス内の明るさです。日当たりの悪いオフィスは、従業員の健康被害が発生したり、業務効率が低下したりすることがあります。本記事では、日当たりの悪いオフィスがもたらす悪影響に加え、明るいオフィス空間を実現するポイントやテクニックをご紹介します

日当たりの悪いオフィスがもたらす悪影響

ここでは、日当たりの悪いオフィスがもたらす悪影響をご紹介します。「暗い場所にいると気分が落ち込む」と良くいいますが、これには医学的根拠があるのです。

従業員の健康被害

まず挙げられるのが、従業員の健康被害です。代表的な症状として、眼精疲労・倦怠感・メンタル不調などがあります。眼精疲労とは、いわゆる“疲れ目”のことです。長時間のパソコン作業は眼精疲労の原因となります。さらに日当たりの悪い・暗いオフィスでは、目への負担が増加します。
倦怠感やメンタル不調に関しては、自律神経の乱れが原因となります。自律神経には、肉体を活発的にする「交感神経」と、休息状態にする「副交感神経」の2種類があります。

これらは一定のサイクルで切り替わりますが、暗いオフィスに居続けると「副交感神経」が優位となり、「身体が怠い」「やる気が出ない」「気分が落ち込む」といった症状が見られるようになります。最悪の場合、従業員がうつ病を発症するケースもあります。

また、自然光がほとんど入らないオフィスもあるでしょう。日光に当たらない時間が増えると、従業員が「季節的情動障害」を発症する恐れがあります。「季節的情動障害」とは、冬季のみ発症する精神疾患の一種です。倦怠感や気分の落ち込みなど、うつ病に近い症状が見られます。

業務効率が低下する

「労働安全衛生法」では、オフィス空間に必要な“手元の明るさ”を以下のように定めています。

□精密さが求められる作業:300ルクス以上
□一般的な作業:150ルクス以上
□精密さが求められない作業:70ルクス以上

ルクスとは、1平方メートルあたりの照度(明るさ)のことです。自然光が入る明るいオフィスは、一般的に750ルクス前後となります。室内があまりに暗い場合、上記基準を満たさない可能性があります。眼精疲労の原因となるほか、眠気を誘発する可能性もあるでしょう。従業員の業務効率が低下するのは、いうまでもありません。

オフィスを明るくする方法とは

節電や業務上の関係から、やむを得ず照明を落としている企業は少なくありません。従業員の健康被害などを考慮とすると、得策とはいえないでしょう。ここでは、少しでもオフィスを明るくする方法をご紹介します。

明るい色の壁紙にする

壁紙は、オフィスの雰囲気を左右する要因のひとつです。常に視界に入るため、仕事の生産性や働きやすさに影響するといわれます。オフィス内の暗さが気になる場合、壁紙の張り替えは有効な選択肢です。壁紙の色を決めるには、カラーコーディネートの知識が役立つでしょう。一般的にはホワイト、ブラック、グレーの3色を採用するオフィスが多いとされます。清潔感や落ち着き、安心感などの心理的効果を重視した結果、上記3色に落ち着くことが多いようです。

これらをベースカラーに、数種類の“差し色”を入れるとオフィスの雰囲気は大きく変わります。例えば、壁の一部を温暖色のオレンジにします。オレンジには明るく前向きで、ポジティブな印象を与える心理的効果があるため、従業員のメンタル不調改善に役立つかもしれません。ただし、壁全面をオレンジにすると、心理的に落ち着かなくなります。壁紙を変更する際は、全面ではなく一部を変えるようにしましょう。

カーテンやブラインドを変える

内装工事が難しい場合、カーテンやブラインドを変えるのも有効です。色も重要ですが、カーテンやブラインドは「機能性」に注目してみましょう。例えば、既存のカーテンをインテリアショップやホームセンターで販売されている「採光カーテン」に変更します。ブラインドを使用している場合、「採光ブラインド」というものも販売されています。

採光カーテンには、採り込んだ自然光を室内に拡散する「採光機能」が備わっています。一般的なカーテン同様の不可視性を備えつつ、自然光のみを取り入れるのが特徴です。オフィスの隣がビルだったり、元より日当たりの悪いオフィスだったりするならば、検討の余地があります。

LED照明に変える

節電を理由に照明を落とし、あえて室内を暗くしているオフィスもあります。この場合、室内の照明をLEDに変えることをおすすめします。LED照明は、室内を均等に照らせるほか、蛍光灯に比べて寿命が長く、節電効果もあります。比較的高価であるため導入コストはかかりますが、ランニングコストは優秀です。一度LED照明に変えてしまえば、数年単位でメンテナンスが不要となります。

家具やインテリアを活用して、明るいオフィスに

ここでは、明るいオフィス空間を実現する家具・インテリアをご紹介します。併せてオフィス内の雰囲気を変えるテクニックも取り上げますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

観葉植物

近年、多くの企業が観葉植物(グリーンアメニティ)をオフィスに設置する様になりました。手軽に温かみのある雰囲気を作り出せるほか、植物特有のリラックス効果が注目されているためです。実際に観葉植物を置いたオフィスでは、従業員のストレス軽減やコミュニケーション促進など、有意義な効果が認められています。さらにモチベーションやパフォーマンスが改善され、仕事の生産性が向上するとのことです。

カラフルなチェア

オフィス環境改善のため、デザイン性に優れたオフィス家具が人気を博しています。もっとも取り入れやすいのは、カラフルな背面のオフィスチェアです。赤・青・黄色・緑と、さまざまなカラーが用意されています。それに組み合わせるデスクは、ホワイトやグレーなどのシンプルなカラーで構いません。チェアの背面部分が“差し色”となり、カジュアルで明るい印象にまとまります。

クリエイティブな業種のオフィスでは、北欧デザインの木製オフィス家具などが人気です。一般的なオフィス家具に比べて高価ですが、従業員のクリエイティビティを引き出すために導入する企業は少なくありません。オフィス家具のニーズは変わり、「業務上必要となる機能性」に加え、デザイン性も求められるようになっています。

オフィス内BGM

BGMを流すことで、オフィス環境が改善されることがあります。BGMには感情誘導効果があり、自律神経のコントロールができるといわれます。具体的な効果として、集中力向上、リラックス効果、リフレッシュ効果などが挙げられます。専用のBGMサービスを提供する業者も登場していますが、オフィス家具やインテリアに比べ、導入コストは割安です。

オフィス内で流すBGMは、何を目的にするかで選曲が変わります。例えば、オフィス内の雰囲気を明るくする、業務上発生する雑音をマスキングする、集中力を高める、リラクゼーション効果を与える、などが考えられます。
また時間毎にBGMを切り替えて「お知らせ」に活用するのも有効です。ランチタイムにはポップな楽曲、終業直前にはスローテンポの楽曲など、時間やタイミングに合わせて楽曲を変えます。BGMを意図的に流すだけで、オフィス内の雰囲気は大きく変わるでしょう。

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