もしもし検定過去問:第十一問「SNSなどの利用について」

更新日:2022.04.27スタッフブログ

スマホを操作する男性

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第十一回目となります。今回は、このコラムの教材として取り上げている『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)の問題集について、紹介させて頂きたいと思います。

とくにこの問題集の作成に関わったというわけではないのですが、「もしもし検定」の取得を目指す人には唯一とも言える問題集ですから、その良さを知っていれば、しっかり購入して勉強しようと考えて頂けるかと思ってのことです。

解答解説のページには重要なワードが赤文字で書かれており、赤シートに透かしてみれば、歯抜け問題として利用することができます。これでさらに問題への理解度を深めることができるようになります。他にも解答解説だけでなく、ワンポイントアドバイスという形で問題に近い周辺知識も頭に入れることができるので、今後の範囲問題にも対処できる下地が形成することができます。この一冊あれば、もしもし検定にも万全の体制で挑むことができるはずです。

では、今回の第十一問の問題はこちら

▼もしもし検定の過去問題11

設問

Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)、mixi(ミクシィ)など、最近はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が盛んです。以下は、SNSを利用したケースです。正しい行為を、次の中から1つ選びなさい。

  1. SNSの友達に、内緒ですよと断ったうえで、勤め先に来た芸能人のことを教えてあげた。
  2. SNSの友達の友達から、友達のメールアドレスを聞かれたが、それとなく断った。
  3. 重大な情報をSNSでキャッチしたので、より多くの人へ情報を流した。
  4. 自分の携帯電話で撮った友達の顔写真を、SNSにアップロードして友達に渡した。

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを解説

以前の問題(もしもし検定過去問:第十問「第三者への提供について」)でも取り上げましたが、法的知識の項目にも含まれることで、個人情報の保護はもとより、仕事上の守秘義務など、SNSを利用する上で必要になってくる知識があります。そういう意味でも、このもしもし検定を通して、法的知識を知るのも良いかもしれません。

まず、アプローチとしてはSNSがどういうもので、どのような行為が問題になるのかを考えることです。SNSに投稿すると、インターネットという性質上、その情報は瞬く間に全世界へ広がります。他人に知られたくない情報を世界中に拡散しても良いのか?と考えれば、解答に近づけるはずです

もしもし検定の解答

正解:2

電話代行のオペレーターによる徹底解説

1番の『SNSの友達に、内緒ですよと断ったうえで、勤め先に来た芸能人のことを教えてあげた。』ですが、「内緒ですよ」と言っているのがポイントです。どれほど知名度が高い芸能人であっても、勤め先に来たことは、公(おおやけ)にはしたくないことだと想像できます。

誰にでも秘密にしたいことはありますし、ゆっくりと訪れたいお店や場所があります。情報を漏らしたとなれば信用をなくす原因となりますし、何よりこの芸能人のプライバシーに関わりますので、ふさわしい行動とは言えません。

しかし、例外も存在します。それがTVで生中継されていたり、芸能人が自らSNSで拡散するなどして、勤め先に来たことが既知の事実となっていれば問題ありません。大勢の人が知っていることを秘密にする意味はありませんし、法律においても同じように解釈できます。ただし、まだ拡散されていない情報や、引き続き秘密にしておく必要があるような内容を教えてはいけません。

2番の『SNSの友達の友達から、友達のメールアドレスを聞かれたが、それとなく断った。』ですが、いくら友達だとわかっていても、本人からの許可を得ないままメールアドレスを教えるのはよくありません。トラブルを防止するためにも、本人に教えて良いかを確認するか、直接聞いてもらうようにするのが一番良いでしょう。そのため、設問の解答として正解といえます

3番の『重大な情報をSNSでキャッチしたので、より多くの人へ情報を流した。』ですが、SNSからの情報を鵜呑みにして情報を拡散するのは良くありません。その情報が偏っていたり、間違っていたりすることもあるからです。悪意のある人間のいたずらかもしれません。実例として、情報の発信者として目立ちたいと思った人が、「動物園から猛獣が逃げ出した」とウソの情報と画像を流し、逮捕されるという事件も発生しています。必ず他の信頼できる情報源と合わせて確認をする必要があります。

4番の『自分の携帯電話で撮った友達の顔写真を、SNSにアップロードして友達に渡した。』ですが、こちらで問題となるのはSNSにアップロードしたという点です。「メモリーカードなどを経由して友達に渡した」なら問題ありませんが、SNSは公の場所なので、友達の顔が全世界に公開されていることになり、友達の肖像権を侵害してしまうことになります。写っている人の許可を得れば問題ないかもしれませんが、この設問からはわからないので、適切とは言えません。

また、全世界に顔写真を公開するリスクも同時に知る必要があります。

どのような投稿であっても、公開しない設定にしておけば問題ないと思われるかもしれませんが、インターネットの性質上、完全な非公開にはできません。SNSの管理者が違法行為などがないかをチェックしている可能性もあれば、他人にパスワードが漏れていることに気づかず利用している場合もあります。第三者が閲覧できる可能性のある状態にすることが問題といえるのではないでしょうか。

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