もしもし検定過去問:第三十二問「不在宛ての電話応対」
更新日:2022.10.27スタッフブログ「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第三十二回目となります。今回取り上げる問題の区分は「電話応対」の3級、4級の到達目標は下の範囲になります。
- 電話の特性:電話の長所・短所を知り、電話応対の重要性について理解している
- 電話のかけ方:電話をかけるときの基本を知り、適切で慣用的な言い回しができる
今回は以上です。まだあるのですが、量が多いので二分割させて頂きます。
目次
▼もしもし検定の過去問題32
設問
田中さんがお客様の電話を受けました。名指し人の山田さんは席を外しています。社内にいると思いますが、行き先や戻り時間などがはっきりしていません。田中さんは「申し訳ございません……」のあと、どのように会話を続けたらよいでしょうか。次の中から明らかに間違いである言い方を1つ選びなさい。
【場面】
田中さん:「申し訳ございません。課長の山田は、ただいま席を外しております」
お客様:(困った声で)「そうですか。困ったなぁ」
田中さん:「申し訳ございません……」
- 「よろしければ、ご用件は同じ課の私田中が承りますが、いかかでしょうか」
- 「戻りましたら、こちらからお電話しましょうか」
- 「すぐに戻ると思いますので、おかけ直しをお願いいたします」
- 「お急ぎのご用件でしょうか」
公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)
問題へのアプローチを電話代行のオペレーターが解説
今回のように不在の人へ電話がかかってくることは、ビジネスシーンでは当然のように起こるシチュエーションと言えます。そのため、これくらいの対応はできて当たり前だという認識が広がっていますので、「明らかな間違い」を選択してしまわないように注意が必要です。しかし、アプローチとしては簡単です。分からないことに対して責任なく返答することを避ける。これを認識しておけば間違いません。
もしもし検定の解答
正解:3
電話代行のオペレーターによる徹底解説
席を外している人への電話は、ビジネスシーンではよくある光景ですので、対応については正解を導けるようにしておいて損はありません。それぞれ詳しく解説します。
1、よろしければ、ご用件は同じ課の私田中が承りますが、いかかでしょうか
正しい言い方なので、不正解。自分が同じ課であることを強調し相手が言伝をしても問題ないかも、という印象を与えています。ただ承るだけでなく、同じ課と言えば、その敷居も低くなり安心して任せられると、お客様も認識してくれるでしょう。
2、戻りましたら、こちらからお電話しましょうか
こちらも言い方としては正しいので不正解です。ハッキリとした戻り時間がわからない為の苦肉の策です。この回答の注意点としては、お客様の電話番号など、お客様の情報を確認する必要があることです。もしかすると、お客様の名前などを山田さんが知らない場合も考えられることを考慮しましょう。
3、すぐに戻ると思いますので、おかけ直しをお願いいたします
こちらは誤った言い方なので正解です。まず問題となるのが、「すぐに戻る」と伝えてしまうことです。戻り時間がわからないのに、安易に言ってしまうと、折り返し電話を待たせる可能性があります。
4、お急ぎのご用件でしょうか
こちらは正しい言い方なので不正解。切羽詰まっている現状ならば、山田さんの携帯電話などを使っての呼び出しも必要になるので、対応としては間違っていないと言えます。とはいえ、今回の問題として注意が必要なのは山田さんです。席を外す際には、戻り時間や行き先などを周りに伝えておけばよかったのです。選択肢3も、山田さんがお手洗いに立っているならば、間違った回答にはならないと思います。
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次回のもしもし検定過去問は『もしもし検定過去問:第三十三問「許可を得ない撮影」』です。カメラを用いて個人を撮影する時の注意ポイントについて出題されています。
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