署名と記名、捺印と押印の違いについて

更新日:2022.05.02スタッフブログ

機密書類

契約の内容に合意する証明として使われる、サインと印鑑。署名と記名、あるいは押印と捺印という様に、それぞれ異なる名称が使われることが多いですが、その意味を正確に理解しておかないと、契約上のトラブルにつながることも。今回は、知っている様で知らない「署名と記名」「押印と捺印」それぞれの違いについてご説明します。

ビジネスシーンで必要な印鑑の使い方

署名と記名の違い

簡潔に言うと、署名とは、直筆のサインのことです。
本人が自筆で氏名や住所を書いているので、筆跡鑑定をすればそれが本人の記したものであることが明確になります。署名の入った契約書や合意書などの重要書類は、本人が自分の意思に基づいてサインしたものとして、捺印がなくてもそれだけで法的拘束力を有します。

一方、記名とは、自筆によらない氏名の記載です。
たとえば、代筆やゴム印、ワープロ印刷など、本人が書いたものでない記載方法はみな記名扱いです。自署と違い、本人の意思が反映されているかどうか判断が難しく、契約書としての価値は極めて薄くなります。

捺印と押印の違いは?

捺印と押印は、どちらも印鑑を押す、という意味で、明確な違いはありません。
ただし、捺印は「署名捺印」、押印は「記名押印」という様に、使い方がだいたい決まっており、その逆で使われるケースはあまり見られません。

署名捺印とは、直筆のサインとセットで印鑑が押されている状態のこと。記名押印とは、自筆のサイン以外で書かれた記名部分に、はんこが押されていること。
ちょっと紛らわしいですが、「捺印は署名」「押印は記名」というふうに、セットで覚えると分かりやすいです。

先ほど説明した通り、記名のみは契約書としての法的な価値を有しません。
これが「記名押印」だと、正式な契約書類として認められます。署名のみ、捺印のみも法的拘束力を有しますが、署名捺印だとさらに契約書としての法的有効性、価値が認められると考えていいでしょう。

署名と記名、捺印と押印についてご説明しました。
完全なかたちで契約が結ばれる様、それぞれの意味とその違いをきちんと理解しておくことが重要です。

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