快適な通信サービスを支える電波割当制度について

2017.12.26 更新日:2022.05.06スタッフブログ

無線通信を行う男性

あらゆる分野で便利に利用されるWi-Fiなどの電波。携帯電話はもちろん、ラジオ・テレビ・無線LAN・Bluetoothイヤホンなど、現代社会では数え切れないほどの電波を利用したサービスや機器が我々の身近に存在しています。そんな通信サービスに欠かせない電波割当制度についてご紹介します。

くらしを支える電波、その割当制度とは

周波数割当の趣旨

無線通信の混乱を防ぐためには、一定の基準に基づき電波を公平に正しく使用しなければなりません。周波数割当とは、無線局が使用する電波を割り当てることを指します。無線通信・放送・レーダー・公共業務などで利用できる電波の周波数帯域には限りがあります。そのため、各システムの特性を損なわずに、かつ干渉しない様にしなければなりません。どの周波数帯をどのシステムで利用するかは、法に基づいて厳正に管理・運営されています。周波数は目に見えない分、正確に取り扱う必要があり、国(総務省の管轄)によって適正に管理されているのです。

具体的な周波数をご紹介すると、ラジオ放送用に使われるのは525~1605kHzです。短波放送は3・6・7・9・11・15・17・21に加え、25MHz帯となります。また、かつてのアナログテレビ放送用に使われていたのは、VHF(Very High Frequency/超短波)帯90~108MHz・170~222MHz。さらに、UHF(Ultra High Frequency/極超短波)帯470~770MHzなどがあります。VHF帯は、アナログテレビ放送や鉄道無線などに使われ、UHF帯は主に地上デジタルテレビ放送・無線LAN・トランシーバーなどで使われています。

電波法の趣旨

電波法は、1950年に制定された日本の法律のひとつです。その目的は、電波の公平かつ能率的な利用を確保し、公共福祉を増進することです。電波法では、無線局に関する免許・設備・従事者・運用・監督などを規定しています。さらに、高周波を利用する設備の設置なども定めています。

無線局とは、無線設備と無線従事者の総体のことで、受信のみを目的とする者は含みません。無線従事者とは、法令に則って無線設備の操作あるいはその監督を行う者であり、総務大臣の許可を受けた者を指します。

しかし、受信のみを目的として利用しているからといって、何をしてもいいわけではありません。電波法や、その他関連する法律などを遵守する必要があります。例として、電波法では下記のように定められています。

電波法第五十九条「何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。」
(出展:総務省ホームページより)

電波法第五十九条は、日本国憲法第二十一条の2項に基づいて定められている内容とされ、これに違反すると、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」という罰則規定もあります。この様に、電波の使用は法律によって厳正に管理されています。

日進月歩の成長を遂げている昨今の通信事業では、柔軟性のある法対応が常に求められます。そのため、「電波法施行令」「電波法関係手数料令」などの政令や、「電波法施行規則」「無線設備規則」といった省令によって、現状に沿った運用がなされています。

設置された無線設備

割当制度は公開されている

総務省のホームページでは、「周波数割当計画」を公開しています。周波数割当計画とは、割り当てることが可能である周波数の表を指し、総務大臣が作成し公表しています。周波数割当計画に示される事柄は次の通りです。

  1. 「固定業務、移動業務及び放送業務等、無線通信の態様別の周波数割当て」
  2. 「電気通信業務用、公共業務用及び放送事業用等、無線局の目的別の周波数割当て」
  3. 「周波数の使用期限等、周波数の使用に関する条件」
  4. 「国際電気通信連合の無線通信規則第5条に規定される国際分配」

(引用:総務省電波利用ホームページ)

周波数割当計画は、官報で告示することになっています。総務省総合通信基盤局・総合通信局・総務省電波利用ホームページでその内容を確認することが可能です。これまでの変更履歴は、報道発表日・告示日・告示番号により参照できる様になっています。

電波使用の国際ルールについて

電波の利用には、国際的なルールがあります。ITU(国際電気通信連合)憲章・条約・無線通信規則(Radio Regulations)・ITU-R勧告がその例です。

ITUとは電気通信分野における、国際連合の専門機関のことです。ITU憲章や条約では、組織や無線通信に関する基本事項が定められており、ITUの活動基盤となっています。日本は、この国際電気通信連合の一員です。そのため、ITU憲章によって定められている「無線通信規則」を守る義務があります。無線通信規則は、国際的な周波数の分配・周波数の国際調整手続き・無線局の運用などを国際的に取り決めたもの。2~3年に一度開催される世界無線通信会議で改正が行われています。

ITU-R勧告には、無線通信システムの技術・運用・特性といった内容が定められています。この勧告には拘束力はないものの、可能な限り従う様になっています。ITU-R勧告は、IMT-2000の標準化方式が例として挙げられます。

IMT-2000とは、第3世代携帯電話の規格のことです。「2,000年を目途に標準化」「2,000MHz(2GHz)帯周波数帯の利用」「静止時2,000 MHzの高速通信を実現」という3つの意味が2,000という数字に込められていました。その後、2GHz以外にも、800MHz帯・1.7GHz帯の周波数も割り当てられ、加えて通信方式についてはWiMAX(IEEE802.16e)が追加されました。今や生活に欠かすことができないスマートフォンなどの通信機器は、これからも国内外の電波割当制度によって公平に運用されていきます。

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