テレアポでも使えるSPIN話法のコツは?
更新日:2024.03.15電話代行SPIN話法は、複数の質問を通して顧客ニーズを見つけていく会話の進め方です。この話法は、話し手が質問を繰り返し、顧客が自分で潜在的なニーズを認識するところに特徴があります。テレアポなどの営業活動では、顧客自身が気づいたニーズをふまえると商品・サービスをアピールしやすくなるでしょう。そこで今回は、SPIN話法の特徴や営業活動での手順とともにテレアポにおける大切なコツをご紹介します。
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目次
SPIN話法の特徴や必要性
SPIN話法は、顧客のニーズを把握するための会話スキルです。SPINの名称は、会話の進め方に由来します。以下では、SPIN話法の特徴やビジネスの場で必要とされる理由をご紹介します。
SPIN話法の特徴
SPIN話法は、顧客に質問することでニーズを探るところが特徴的です。英国の行動心理学者であるニール・ラッカムが考案し、1995年に著書の和訳版が発行されると、日本でも注目を集めました。この会話スキルは、顧客のSituation(状況)について聞くところから始まります。その後は、Problem(問題)・Implication(示唆)・Need-payoff(解決)に関する質問が続きます。
Problemに関する質問では、顧客が抱える問題を聞き出します。Implicationsの質問では、顧客が抱える問題の重要性を示唆します。また、Need-payoffの質問は、問題解決による理想的な状況をイメージしてもらうことが目的です。4つの質問の頭文字をつなげた「SPIN」が、この話法の名称になっています。
ビジネスの場合、営業担当者などは各質問から顧客のニーズを把握した後、商品・サービスの案内・説明を開始します。
SPIN話法が必要な理由
SPIN話法がビジネスの場で必要とされる理由は、多くの顧客が自分のニーズを明確に理解していないためです。顧客が自分のニーズを理解していない場合、どういった商品・サービスが自分にとって役立つかを考えるのが難しくなります。自分に足りないものを自覚せず商品・サービスの説明を聞いても、自分にとっての有益性を適切に判断できないでしょう。
企業が顧客に利益のある商品・サービスをアピールするには、顧客自身によるニーズの認識が不可欠です。顧客本人が何を求めているか自覚してもらえれば、その要望に添って商品・サービスの魅力を伝えられます。顧客は、自分のニーズすべてに気づいているとは限りません。
取るに足らない要望は理解していても、重要なニーズを自覚しないまま見過ごしているケースは少なくないといわれています。そのため、現在のビジネスシーンでは、4つの質問を通して顧客にニーズの自覚を促すSPIN話法は必要性が高いと評価されています。
営業活動でのSPIN話法の手順
営業活動でSPIN話法を用いる時の手順は、大きく分けるとアプローチ・事実確認・プレゼンテーション・クロージングの4ステップです。以下では、それぞれのステップの作業内容をご紹介します。
アプローチ
アプローチは、営業活動で顧客と接触を図る段階です。多くの場合、顧客のアポイントを取るところから始まります。アプローチ対象と電話がつながった場合や面会できた時、いきなり本題に入るのはNGといわれています。顧客は、営業する側がアピールしたい商品・サービスに必ずしも興味を抱いていないためです。
また、顧客は営業活動に警戒しているケースも多く、最初は何気ない雑談で打ち解けることが大切と考えられます。
事実確認
事実確認は、顧客の現状や問題点を確認する段階です。この段階は、SPIN話法のSituationとProblemに該当します。最初のアプローチで顧客に心を開いてもらえれば、事実に関わる幅広い情報を聞けるでしょう。
さらに、SPINのImplicationとNeed-payoffの段階では、顧客の興味や購買意欲を刺激するため問題点の重要性を示唆し、問題が解決した時の理想的な結果も思い浮かべてもらいます。日々の生活を送るうえで欠かせない重要なニーズを聞けた場合、その後の営業活動は進めやすくなると期待できます。
プレゼンテーション
営業活動のプレゼンテーションは、顧客に商品・サービスを案内・説明していく段階です。SPIN話法では、一通り質問してから取りかかります。SPIN話法で顧客に自分のニーズや問題の大きさを理解してもらえると、商品・サービスの必要性を伝えやすくなります。
同時に、興味や購買意欲を刺激できれば、商談を成功に導ける可能性は高まるでしょう。営業活動でSPIN話法を用いると顧客が自覚したニーズをふまえられるため、説得力のある言葉で商品・サービスをアピールするのに効果的です。
クロージング
クロージングは、顧客に商品・サービスの購入や契約を促して営業活動を締めくくる段階です。営業活動は顧客との契約締結が最終的な業務目標であり、会話の終わり方が重要になります。その後の契約成立につなげるうえで、クロージングの印象をよくすることは大切です。また、最近は顧客のリピーター化を目指す企業が多く、契約締結で終わらずアフターフォローを重視するケースも増えています。
テレアポにおけるSPIN話法のコツ
電話で顧客にアプローチするテレアポも、顧客ニーズの把握が欠かせない業務です。上手にSPIN話法を用いれば、円滑にセールストークを進められるでしょう。以下では、テレアポでSPIN話法を活用するコツをご紹介します。
事前準備は不可欠
テレアポでSPIN話法を実際に用いる場合、顧客に電話をかける前の準備作業が不可欠です。テレアポは、ビジネスの場で営業活動の出発点と見なされています。主な業務目的は、顧客から面会や商談のアポイントを取ることです。顧客について理解を深めておけば、スムーズに会話を進めてアポイントを取りやすくなると考えられます。
そのため、テレアポを開始するうえで、顧客情報の事前確認は重要です。社内にある顧客リストをチェックしておくと、それぞれの顧客の購入履歴や趣味嗜好をふまえて電話をかけられます。詳しい顧客情報が頭に入っていれば、SPIN話法を実践する場合も何を質問すればよいか判断しやすくなるでしょう。
会話の流れを意識
テレアポでSPIN話法を展開する時は、スムーズに会話を進めるため自然な流れを意識することが大切です。多くの顧客は、最初からテレアポに関心を抱いているとは限りません。顧客情報をふまえたセールストークも、一方的に話を進めると顧客の興味を引き起こせず、アポイントを取れないケースが目立ちます。
PIN話法も、会話の進め方には注意する必要があります。質問の順番やタイミングに配慮しないと、会話の流れは悪くなるかもしれません。この話法は、基本的にSituation・Problem・Implication・Need-payoffの順番で質問していくのが得策です。
また、いきなり質問するより、雑談などで顧客に心を開いてもらってから最近の状況や問題を聞くほうがよいでしょう。無理に会話を進めなければ、自然な流れのなかで顧客に気分よく答えてもらえると期待できます。
顧客に回答を促す
テレアポでSPIN話法を進める場合、発信する側が答えを示さず顧客に回答を促す姿勢も必須です。テレアポはアポイントの獲得が主目的であり、発信側は各種の話題をセールストークにつなげたいと考えています。それでも、SPIN話法で質問した時、発信側から答えを用意するのは誤りです。
SPIN話法は、顧客が潜在的なニーズに自分で気づくことが大切と考えています。顧客自身が見出したニーズをふまえてセールストークすると、会話の説得力が増しやすいためです。テレアポの発信側が示した答えは、顧客に納得してもらえない場合が多いと指摘されています。そのため、SPIN話法では、いずれの質問も顧客に回答を促すことが大切なコツになります。
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