ビッグファイブ理論とは
更新日:2023.03.01ビジネス豆知識様々なパーソナリティ理論があるなかで、現在最も有力とされているのがビッグファイブ理論です。
人の個性や性格をおおまかに説明できるとする考え方です。今回はビッグファイブ理論について紹介します。
目次
「ビッグファイブ理論(特性5因子モデル)」
アメリカの心理学者でありオレゴン大学の名誉教授でもある、ルイス・R・ゴールドバーグが提唱しました。個人の性格に関する学説で、人の個性は5つの因子で分類することができるとされています。現在のパーソナリティ理論の中では最も有力なものとして多く活用されています。人の性格を分類する心理学には大きく分けて2つの種類があります。特性論と類型論です。
特性論は人の性格をいくつかの構成要素に分類して、それぞれの要素をどの程度持っているかの組み合わせで捉える理論です。ビッグファイブ理論も特性論です。類型論は人の性格をいくつかのタイプに分類して、その人がどのタイプに当てはまるか考える理論です。エニアグラムなどが類型論です。
ビッグファイブ理論、5つの特性
「Openness(開放性)」チャレンジ力
想像力の広がり、拡散的思考、芸術的感受性を示しています。知的好奇心の強さや想像力、新しいものへの親和性を表しています。想像力、行動力、感受性、新しいものをどのくらい求めているかという探求性も示しています。開放性が高い人は、感性を刺激する創造的なものや抽象的なもの、芸術的なものへの関心が高くなります。芸術性や知性に優れており、想像力豊かで革新的なタイプです。開放性が低い人は、安定志向で保守的な性質が表に出てくる傾向にあります。問題解決能力に優れており、保守的で慎重なタイプです。開放性は、どのような基準に基づいて行動しているかを表しています。
「Conscientiousness(誠実性)」勤勉性
自己コントロール能力の高さを示しています。感情や行為をコントロールする力、良心性、達成力の高さ、責任感の強さを表しています。設定した目標や目の前で起きた出来事に対して、どのように対応していくのかを示すのが誠実性です。誠実性の高い人は、集中力が高く自己抑制をすることができます。
また、目の前の問題解決や目標達成に向けて誠実に取り組むことができます。長期的な計画を立てて行動することも得意としています。こだわりの強い人や完璧主義者が多いタイプです。誠実性の低い人は、行動力もあるし、アドリブも効きます。感情的で直感的に行動しますので計画性がなく注意散漫であることが多いです。飽きっぽい性質を持っていますが、気の向いたものには迅速に行動できるタイプです。誠実性は、どのように自分をコントロールしていくかを表しています。
「Extraversion(外向性)」社交性
ポジティブなことに対する感情の反応を示しています。新しい出会いや周囲の人との関わり、社交性や積極性、活発さを表しています。外向性が高い人は、コミュニケーション能力に優れており饒舌で活動的です。野心を持っており押しが強く、リスクやスリルを好むタイプです。外向性が低い人は、一人の時間を好み、人見知りの傾向があります。思慮深く物事を冷静に考察する力に優れています。安定を求め考えて行動するタイプです。外向性は、どのような立ち位置で人とコミュニケーションを取るかを表しています。
「Agreeableness(協調性)」
共感能力を示しています。チームワークや共感能力、他者への配慮、思いやりを表しています。協調性が高い人は、協力的で他人に対して親切、面倒見のいいタイプで周りから信頼されます。また、道徳的で争いや対立を避けるタイプです。協調性が低い人は、周囲の人に関心がなく孤立を恐れません。また、理詰めで物事を判断し素早く決断をする能力を持っています。他人の気持ちを理解できるが、それを重要だと感じないタイプです。協調性は、どのようなポジションに立って、周囲の人と関わるのかを表しています。
「Neuroticism(神経症的傾向)」ストレス耐性、メンタル傾向
ネガティブなことへの感情の反応を示しています。プレッシャーや不安からくるストレス、ネガティブなことに対する反応を表しています。神経症傾向の高い人は、人よりも優れた感受性を持っているため、ネガティブな出来事に対して動揺しやすいです。
しかし、空気を読むことに長けており、洞察力もあります。そのため、繊細な気配りができる人です。ストレスの多い環境に身を置くと、精神や健康に影響が出やすいメンタルが弱いタイプです。神経症傾向の低い人は、感情が安定していますので、ネガティブな出来事にも動じません。冷静に判断を下すことができて頼れる存在です。悩むことやストレスを感じることが少ないメンタルが強いタイプです。神経症傾向は、メンタルの柔軟さや、メンタルの強さ、弱さを表しています。
ビッグファイブ理論の注意点
5つの特性が高いから良い、低いから悪いということはありません。逆もそうです。高いから悪い、低いから良いというのもありません。それがその人の個性であり良いところでもあるのです。自分で診断して良い面はしっかりと伸ばしてあげる。問題があると感じ、改善するべきだと感じたならば自分自身の成長に繋げることができます。
ビッグファイブ理論について紹介しました。ビッグファイブ理論はタイプ別に考える類型論とは違い多くの観点から人を捉える特性論です。診断して自己理解を深めることでビジネスにも活かしていくことができます。
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