「BIGPR」でスムーズな「報・連・相」を意識しよう

更新日:2023.03.15ビジネス豆知識

プレゼンテーションやミーティング・上司との会話の中で、冒頭の切り出し方に困った経験はないでしょうか?苦肉の策で天気や趣味の話を持ち出したことのある方も多いのではないでしょうか。会話の冒頭のつかみに利用できる「BIGPR」について知り、相手の印象アップにつなげましょう

BIGPR

BIGPRとは?

プレゼンテーションやミーティング・会議などで聞き手の関心をつかむには、冒頭に何を話すかが重要です。いきなり本題に入ると唐突な印象を与え、長すぎる前置きは聞き手の集中力を失わせてしまいます。そこで活用したいのが「BIGPR」です。

BIGPRとは、会話の冒頭で使うと聞き手の興味を引くことができる5つのスキルの総称です。それぞれのスキルの頭文字を取ってBIGPRと呼ばれています。ここでは5つのスキルについてご紹介します。

Background「対話の背景」

BIGPRのBは、「Background」です。なぜ会議や商談が行われたのか、背景を説明することで聞き手に安心感を与えます。例えば、「弊社の新商品説明会にお越しいただきありがとうございます」「定例会議でお集まりいただきました」などの言葉が当てはまります。

Introduction「自己紹介」

BIGPRのIは、「Introduction」です。話し手が自己紹介することで、聞き手との距離が縮まります。自己紹介では、会社名や所属などを挙げるのが一般的です。

Goal「目的」

BIGPRのGは、「Goal」です。冒頭に対話の目的を挙げることで、方向性や規模感をイメージでき、聞き手が話に集中しやすくなります。「今回は新商品のプレゼンテーションが目的です」「今後の事業の方向性を確定させるのが目的です」など、簡潔に分かりやすく説明するのが大切です。

Period「所要時間」

BIGPRのPは、「Period」です。対話の所要時間を相手に伝えることで、スケジュールの確認や聞き手の集中力の維持につながります。「お約束通り1時間お時間をいただければ幸いです」「最初の10分で新商品の説明、次の10分で質疑応答、最後の10分でまとめを行います」など、明確に時間を伝えることが大切です。

Role「期待する役割」

BIGPRのRは、「Role」です。会議や対話を通じて相手に期待する役割をあらかじめ説明しておくことで、聞き手がどういった視点で話を聞けば良いのかが明確になります。例えば、「新商品の説明をお聞きいただき、率直な感想をお伝えいただければ幸いです」「ご利用になるかどうかのご判断をいただければと思います」などが当てはまります。

BIGPRのメリット

BIGPRが多くのプレゼンテーションやミーティングの場で利用されているのは、BIGPRに大きなメリットがあるためです。

冒頭で相手の関心を高められる

会話の冒頭でいかに相手の関心を高められるかは、その会話が聞き手の印象に残るかどうかに大きく影響します。BIGPRを活用して冒頭を切り出すことで、聞き手の視点や目的が明確になり、高い集中力を維持したまま本題に入れます。どんなに良い内容でも、相手が集中して話を聞いた上で、内容を理解していなければ意味がありません。BIGPRを活用して、冒頭からより質の高い対話に持ち込みましょう。

準備が簡単

一般的に、会話の冒頭で相手を惹きつけるには、相応の準備が必要です。天気や趣味の話、冗談などを話すにしても相手のことある程度リサーチしなければいけません。しかし、BIGPRを活用すれば、簡単に切り出し方の準備が完了します。

背景・目的・所要時間はあらかじめ決まっていますし、自己紹介はある程度パターン化できます。深く考えなければならないのは、相手に期待する役割だけです。冒頭部分の準備が簡単にできるため、残った時間を本題に割くことができます。より質の高いプレゼンテーションを目指せるでしょう。

本題へスムーズにつなげられる

冒頭に天気の話をして、相手の関心を高められたとしましょう。問題は、その後どうやって本題へとリンクさせるかです。天気の話を活かせなければ冒頭の会話は無駄になりますし、無理に活かそうとして話が長すぎても聞き手の集中力が失われます。

この点、BIGPRを活用すれば本題へスムーズに話をつなげられます。最初に目的や相手の役割について説明しているので、後で説明し直す必要もありません。無駄を省きつつ本題の話を進められるため、より深い内容まで踏み込めるでしょう。

BIGPRを成功させるための秘訣

BIGPRは、会話の冒頭で相手の心をつかみ、本題へと耳を傾けさせるテクニックです。しかし、一朝一夕で身に付くものではありません。ここでは、BIGPRを成功させるための秘訣をご紹介します。

自己紹介は臨機応変に

前述のとおり、自己紹介は社名や所属などを挙げるのが一般的ですが、場面によって臨機応変に内容を変更しなければなりません。社外でのプレゼンテーションの様に、あなたのことを知らない方の前で話す時は上記のとおりの自己紹介で良いでしょう。

しかし、社内の企画会議の様に顔や名前が一致するメンバーの中で話す場合、上記の内容は必要ありません。「初めてプロジェクトメンバーに入り緊張しています」「製品の開発担当として張り切っています」など、自分の心境を踏まえたひとことを入れるのがおすすめです。

目的は簡潔にワンフレーズで

プレゼンテーションやミーティングを行う目的は、細分化するといくつかあるかもしれません。しかし、冒頭では、もっとも重要な目的を簡潔なフレーズで伝えましょう。目的を伝えるのは、聞き手に集中して話を聞いてもらうためです。分かりづらい目的を挙げても、聞き手がかえって混乱してしまいます。

所要時間はあらかじめ伝えていても念を押す

所要時間は、会議の日時が決定した段階で決まっていることも少なくありません。しかし、その場合でも必ず所要時間を明確に伝えましょう。事前に所要時間が定められていても、直前に説明がなければ相手に「本当に時間通り終わるのだろうか」「次の予定に間に合うだろうか」などと余計な心配を与えかねません。念を押すことで安心して話を聞いてもらえるでしょう。

目的と所要時間は連動させる

目的と所要時間は連動して説明できるケースが少なくありません。例えば、「本日は、新製品特徴を(=目的)、1時間でご説明させていただきます(=所要時間)」とつなげられます。短くできる部分は短くすることで、より簡潔で惹きつけられる冒頭になります。ほかにも連動して説明できるものがないか、内容ごとに考えてみましょう。

もっとも難しいR

BIGPRでもっとも難しいのが、相手に期待する役割(R)を考える部分だといわれています。例えば、他社でのプレゼンテーションの場で「購入するかどうかご判断いただきたい」と伝えるのは簡単ではありません。しかし、冒頭で相手に期待する役割に触れず、最後に「購入するかどうかご判断いただきたい」と述べた場合、相手に「結局営業目的じゃないか」との印象を与えかねません。どんなに良い内容でも、聞き手に理解してもらうのが難しくなります。最初に役割について説明しておくことで、相手も割り切って話を聞けるでしょう。信頼関係の強化にもつながるかもしれません。伝えにくいことだからこそ、最初に明言しておくことが大切です。

電話でのBIGPR

BIGPRは、直接の対話以外にも電話での会話やミーティングにも応用できます。ただ、電話の冒頭でBIGPRを活用する場合は、さらに短くシンプルに行う必要があります。具体的には、背景と自己紹介、目的・所要時間・相手に期待する役割をセットで説明すると効果的です。

「〇〇となりました(背景)、山田です(自己紹介)」「〇〇のために(目的)、〇時間(所要時間)、〇〇していただければと思います」といった表現になります。電話での会話は、顔が見えないため無駄な部分がより冗長に感じられます。そのため、冒頭部分をなるべく簡潔にして、スムーズに本題へと移行しましょう。

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