「SV意見交換会」にみるスーパーバイザーの重要性
更新日:2022.05.09スタッフブログ日本コールセンター協会ではSV(スーパーバイザー)のスキル向上と業界発展を目指し、複数のSVによる意見交換会を定期的に実施しています。自社に戻ってから、その成果を大いに発揮している参加者は少なくありません。なかなかSVの重要性が正しく理解されない現状において、この事業はSVのモチベーションなどを高める大切な役割を果たしています。そこで今回は、SV意見交換会の概要や参加するメリットについて、SVという職務の重要性とともにご説明します。
SV同士の意見交換会について
SV意見交換会とは?
SV意見交換会とは、各地のコールセンターに勤務するSVがそれぞれの取り組みや悩みについて情報交換するため、「一般社団法人 日本コールセンター協会」が開催している事業です。
SVはコールセンターにおいて業務全体のレベルアップを担う立場にあり、その一環としてオペレーターの教育も引き受けます。その業務内容は、新人研修、実際の電話対応における通話内容のチェック、そのモニタリングにより課題の見つかったスタッフの個別指導やアフターケアなど多種多様です。しかし多くの企業では十分な人数のSVを配置できているとはいえず、おのおのが抱える負担は小さくありません。
この問題を解決するための対応策として、SV意見交換会は役立てられています。毎回、業務に関連したテーマが設定され、2時間~2時間半に渡って意見が交わされるのです。参加人数は5~7名ほどの座談会形式であり、堅苦しい雰囲気にはなりません。お互いリラックスしながら交流を深められる点は、研修とは一味違った特徴といえます。毎年、年に数回のペースで開催され、独特の空気感を楽しむ声も少なくありません。
一口にコールセンターといっても、会社によって運営スタイルは異なります。いろいろな考えに触れることで良い刺激になり、仕事へのモチベーションも上がるでしょう。日頃の負担が大きく疲れがたまっている人は気分を一新して業務に臨める可能性が高いので、意見交換会への参加はおすすめです。
SV意見交換会に参加する意義
SV意見交換会の参加者はもちろんSVが中心ですが、各回のテーマに合わせて細かく参加対象が提示されています。その内訳は、「SVになって2年以内」、「子育て中の女性SV」、「5年以上の経験のあるベテランSV」、また「アウトバウンド業務のSV」や「センター内の研修を行うトレーナー・教育担当」など、多彩です。
いろいろな立場のSVや人材育成の担当者が参加しており、開催後には、参加者から「参考になった」という声が寄せられることも少なくありません。
他社との情報交換については、周りから新鮮な情報を得られただけでなく、自分の取り組みが別の人の参考になる場合もあり、お互いに有意義であったと高評価です。ひとつの課題について、職場ごとの現状が分かりとても刺激を受けた人もいます。その参加者からは、自分の職場に戻ったら業務に対する姿勢を改めて見直したいという考えも示されました。実際、所属する会社に復帰してから各種の業務改善策を提案しているSVも存在します。
これらの姿勢は、おのおのの職場における印象にも好影響を及ぼしています。これまで「受け身のタイプ」と見なされていた人が「積極的になった」といわれ、参加者によっては「SVの自覚が備わった」と上司から評されるほどです。
日頃の勤務では、なかなか自社以外の様子に目を向けることができないのが実情です。同業他社との交流は、目線を変える意味でも良い機会になります。視野を広げたい人にとっても、SV意見交換会は有効な場となるでしょう。
SVは多くの使命や役割を背負う重要職務
SV(スーパーバイザー)とは、一般的に職場を管理・監督する職務です。コールセンターの場合、オペレーターのシフト調整といったマネジメントや顧客対応スキルを向上するための指導監督を求められます。
SVの使命はコールセンター業務全体のレベルアップであり、この目的に沿って個々の業務を進める必要があります。シフト調整は、すべての時間帯で人員を確保しているだけでは不十分です。ある時間帯に経験の浅い人ばかりが勤務したら、トラブルが起きた時にお互いがフォローできず、あらゆる案件をSVが引き継ぐことになるかもしれません。電話の応答率は維持できても、顧客満足度は低下するでしょう。
オペレーターの指導方法にも、いろいろな工夫が不可欠です。それぞれ能力には差があるため、指導内容を各自のレベルに合わせないと効果的とはいえないでしょう。また人によって得手不得手は違うので、ひとつの指導方法だけで同じ効果を得られるとは限りません。これらの点に配慮すれば、みなが一定以上のレベルに達することも期待できます。
オペレーター全員のスキルが向上しても、職場環境が良くないと十分に能力を発揮してもらうのが難しくなるでしょう。これでは業務の品質向上を見込めないので、働きやすい職場づくりもSVが果たす役割に含まれています。同時に、業務成果が適切に評価されないとオペレーターの労働意欲は下がってしまうでしょう。通話内容のモニタリングなども、しっかり採点方法を検討してから実施することが望まれます。
SVは、電話対応の様子を横から観察しているだけでは済まされません。コールセンターの品質を左右する各種の業務に深く関わっており、非常に重要な職務として位置づけられています。より良い品質と職場環境を実現するために、SV意見交換会はSVをサポートするための貴重な事業のひとつといえるのです。
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