アウトバウンド系コールセンター業務で大切なこと
更新日:2022.05.09コールセンターコールセンターと聞くと、通販の問い合わせなどのインバウンドと、お客様に電話をするアウトバウンドがあります。アウトバウンド業務では、インバウンド業務と異なるスキル・心構えが求められます。今回は、インバウンド業務より、成果や営業スキルが問われるアウトバウンド業務について、トーク術のポイントを交えながらご紹介します。
目次
アウトバウンド業務と必要なスキルについて
アウトバウンド系コールセンターのお仕事
コールセンター業務は大きく「インバウンド」と「アウトバウンド」のふたつに分かれます。
インバウンドとは、顧客からの問い合わせや注文依頼を受け付ける業務です。
アウトバウンドは、コールセンター側から特定のユーザーに対してアプローチする業務で、その目的は営業・販促・商品PRなどです。
アウトバウンド業務の分かりやすい一例が、テレマーケティングです。コールセンターのオペレーターが顧客宅に電話をかけ、商品に対する認知度や購買意向を探る目的で実施される業務で、多くの場合、コールセンター代行業者などに委託するかたちとなります。テレマーケティングを行う目的は企業によって異なり、オペレーターは事前に手わたされた顧客リストをもとに電話をかけ、目的に合わせてアウトバウンド業務を行います。
積極的に自社の商品販売やサービス契約の継続を狙う場合も、コールセンターによるアウトバウンドが活用されます。販促や営業を目的とするアウトバウンドでは、積極的に商品を売り込む姿勢が欠かせません。そのため、オペレーターは決められた質問を機械的に投げかけるだけでなく、状況や顧客の態度に合わせて柔軟にトークを展開するトークスキルが求められます。
電話をすぐ切られないためのポイント
アウトバウンド業務の難しいところは、コールセンター側から断りもなく電話をかけるため、相手に不信を与えやすい点です。多くの人は業者からの突然の電話に対し、「営業だな」「面倒くさい」と思って電話を切ってしまいたくなるでしょう。オペレーターは、電話を切られそうになるところをうまく回避して相手の興味・関心を引きつつ、会話がなるべく継続する様なトークを心がける必要があります。
「私たちはただ今、○○という商品を販売しており、この商品の魅力は△△で……」のような調子でトークを展開しては、おそらく話の途中で「結構です」と電話を切られてしまうでしょう。こちら側が伝えたい内容を一方的に話すのではなく、相手の様子を探りながら、いかに関心を持たせるかが重要となります。
関心を持たせるトーク例
オペレーター「私、○○会社の鈴木と申します。佐藤美香様でいらっしゃいますか?」
お客様「はい、そうですけど…」
オペレーター「先日は、新商品サプリのイベントにお越しいただき、まことにありがとうございます。今回、イベントにお越しいただきましたお客様を対象に、アンケートを実施しております。お時間は5分程度、2,3の質問で済みますので、ご協力いただけないでしょうか?」
お客様「すぐ終わるのであれば…」
どんなに丁寧に切り出しても、「時間がないので」とすぐに切られそうになる時もあります。そんな時は無理をせず、「それでは、都合のよい日時を教えていただけないでしょうか?」とお伺いを立てましょう。商品に関心を持つ方であれば、時間を作って協力してくれるはずです。
商品の魅力を伝えるためには?
販促・営業を目的とするアウトバウンドであれば、関心だけで終わらせるわけにはいきません。商品の魅力を上手に伝え、購入や契約に結びつけるトークが大切となります。そこでは、巧みな言い回しや雄弁より、トークの運び方に重点を置いてお客様と会話しましょう。
例えば、アウトバウンド・トークで重用される技法のひとつに、「アウト返し」というのがあります。これは、「うちは○○を使っているから」「そんなによい商品でも、今のところ必要ないし…」という具合に、お客様に断られそうになった時に使う切り返しのテクニックです。熟練のオペレーターはそこで「いやいや」と否定するのではなく、「確かにそうですよね」と一旦肯定し、具体例を出しながらやんわりと反論して相手を納得させる方向へ誘導します。
アウト返しのトーク例
お客様「でも、市販のもので間に合っているから」
オペレーター「そうですよね。別のお客様もそうおっしゃって最初はお断りになりました。けれど実際に通販利用してみると、『必要なものが定期的にきちんと届く』『商品を定期購入しているおかげで、健康目的という意識が高くなる』と思う様になられて、利用してよかった、と仰っています。キャンペーン期間の3カ月は、特別定価でご購入いただけるので、それほど損はないかと思われますが…」
お客様「そうねえ…もし合わなかったら、すぐやめられるの?」
オペレーター「もちろんでございます、途中でおやめいただいてもキャンセル料は一切かかりません」
大切なのは、相手の共感・理解を得ながら、安心させる方向に導くことです。そうすれば、硬かった心も少しずつほぐれ、気持ちも徐々に購入のほうへと傾きやすくなります。
成果ばかり考えず、人と話すことを楽しもう
アウトバウンド系コールセンターでは、業務の性質上、成果を問われるケースが多々あります。いくら努力してもうまくいかず、成績が上がらなければモチベーションも下がっていくでしょう。そんな時は、気持ちを切り替え、仕事を楽しむ心のゆとりを持つことが大切です。
「知らない誰かとこんなにおしゃべりできる仕事はほかにない」「毎日仕事に取り組むだけでトーク力が磨かれ、大きなスキルアップにつながる」というように、別の角度から仕事の魅力に気付いて精を出せば、やりがいが見つかるうえにストレスの緩和にもなるでしょう。アウトバウンド系コールセンターで働く際は、数字ばかりにとらわれず、仕事そのものを楽しむ余裕を持つ様にして下さい。
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