年度初めにキックオフ!メリットやポイントは?
更新日:2023.03.06ビジネス豆知識キックオフと聞くと、サッカーを連想する方が多いのではないでしょうか。ビジネスシーンにおけるキックオフは、サッカーのそれとは意味合いが異なります。ビジネスの初速を上げるために必要な取り組みであり、情報共有や認識統一を行なうのが主な目的です。本記事では、キックオフの正しい意味やビジネスシーンでの使い方に加え、成功させるためのポイントをいくつかご紹介します。
目次
ビジネスシーンにおけるキックオフとは?
キックオフ(kick-off)とは、直訳で「始め」や「開始」を意味する言葉です。サッカーの試合開始を告げるキックオフが有名ですが、ビジネスシーンでは異なる意味合いで使われます。ビジネスシーンにおけるキックオフとは、新規プロジェクトを立ち上げること、あるいは立ち上げ後のミーティングやイベントのことです。これを「キックオフミーティング」や「キックオフイベント」といい、メンバー同士の顔合わせやルールの共有、ミッション・ゴールの確認を目的に実施します。
実際にどのような使い方をするのか、以下の例文をご覧下さい。
□来週から新しいプロジェクトがキックオフするようだ
□今週末にキックオフミーティングをしますが、参加できない人はいますか?
□新サービスのキックオフイベントを開催します
□新年度を迎えるにあたってキックオフイベントの開催を予定しています
>キックオフという言葉自体は、状況によってさまざまな使い方があります。現場の常識となりつつあるため、正確な意味や利用シーンをしっかりと抑えましょう。
【小規模】キックオフミーティングとは?
キックオフミーティングは、新プロジェクトの立ち上げに併せて実施する集まりのことです。コアメンバー向けの企画となり、後述するキックオフイベントに比べると小規模になります。キックオフミーティングの目的は3つ、「メンバー同士の自己紹介」「プロジェクト内容の確認と擦り合わせ」「ミッションとゴールの確認」です。具体的な流れを見ていきましょう。
ミーティングの進行役はプロジェクトマネージャー(リーダー)が務めます。まずは自己紹介からスタートしますが、これにはアイスブレイクとしての目的があります。初対面同士のプロジェクトメンバーが多い場合、自己紹介の時間は長めに取るのがおすすめです。
次にプロジェクトのスケジュールや体制図、重要事項を共有します。どの部門にどのメンバーが配置されているのか、一人ひとり確認していきます。スケジュールに関しては、ミーティング時点で詳細に決まっている例はまれです。現時点で決まっていること、決まっていないことを洗い出し「いつまでに何を達成するのか」を決めていきます。
キックオフミーティングでは、クライアントや協力会社に関する情報共有も行います。ここで重要となるのが「関連会社との関わり方」です。自社はどのようなスタンスで接するか明確にした後、他社同士の関係性について共有します。キックオフミーティングの主役は、会社でもプロジェクトマネージャーでもありません。プロジェクトに参加するメンバー全員です。プロジェクトマネージャーが指揮を執り、個々のモチベーションを高めたり、メンバー全体の一体感を高めたりするために実施します。
【大規模】キックオフイベントとは?
キックオフイベントとは、年度始めなどの節目にプロジェクト発表やスローガン発表などを行う社内イベントのことです。社員総会に近いイベントであり、ホールや貸し会議室で大々的に行うケースも少なくありません。主な企画内容は以下の通りです。
□新プロジェクトの紹介
□新商品やサービスの紹介
□新テーマやスローガンの紹介
□新しいミッションとゴールの共有
□経営方針やビジョンの再共有
キックオフミーティングは、プロジェクトメンバー間の情報共有を目的とします。したがって、参加人数は数人〜数十人に留まる小規模な集まりです。一方のキックオフイベントは、経営層を含めた全社員が参加します。それぞれの目的は近いものの、開催規模が明確に違います。新たな経営方針やビジョン、ミッションと最終的なゴールの確認、新商品やサービスの告知、新プロジェクトの立ち上げなど、その節目から始動するさまざまな情報を開示します。全社員の認識統一が進むほか、社内の一体感が高まる効果も期待できます。
キックオフを成功させるポイントとは?
ここでは、キックオフを成功させる5つのポイントをご紹介します。以下はキックオフイベント向けの内容ですが、キックオフミーティングにも応用可能です。ぜひ参考にして下さい。
1.参加者をリラックスさせる工夫
キックオフに参加するメンバーは、決して万全な状態にあるわけではありません。体制図などの情報共有や認識統一が進んでいないため、ほとんどの方が緊張して臨むことになるでしょう。そのため、参加メンバーの緊張をほぐす「仕掛け」が必要です。
仕掛けと一口にいってもさまざまです。例えば、会場BGMをリラックス効果があるヒーリングミュージックにしたり、冒頭の挨拶に軽いジョークを交えたりします。また、会場に新プロジェクトや新商品に関するパネルを用意する、プログラムにゲームを取り入れるなども有効です。キックオフは真面目な内容が中心ですが、堅苦しいイベントではありません。いかに参加者がリラックスして臨めるかが、成功のポイントです。
2.配布資料は分かりやすくシンプルに
会場で配布する資料は、一目で内容が分かるシンプルな構成にします。会場や照明によっては薄暗く、文字ばかりの資料では読みにくい可能性があるためです。レイアウトを工夫しつつ、イラストや画像もふんだんに使って視認性の高い資料を作成しましょう。また、会場では配布資料をスクリーンに映してプレゼンします。キックオフは今後の業績を左右する重要なイベントですが、詳細が分かりにくければ意味がありません。後方の席からも資料内容がハッキリと分かるよう、大きめのスクリーンを用意したいところです。
3.質疑応答の場を設ける
プログラムが進行するにつれて、疑問や不安感を抱く参加者が出てくるものです。それらを払拭すべく、イベントの後半に質疑応答の場を設けましょう。キックオフで生じた疑問は、イベント内で解決させることが重要です。グループディスカッション形式でプロジェクトに対する疑問・不安を話し合ってもらうのも有効です。負の感情を参加者と共有し、どうすれば改善するのか考えさせます。参加者の認識統一がさらに進むため、場合によっては取り入れたいプログラムです。
4.決意表明をしてもらう
キックオフの最終的な目的は、参加者のモチベーションや一体感を高めることです。そのため、代表取締役や役員に決意表明を行ってもらいましょう。過去の開催事例では、代表取締役による企業理念の再共有、新プロジェクトに対する想いを語ってもらうケースが見られました。会社全体に勢いを付ける意味でも、トップの言葉に耳を傾けるのは有効です。
5.イベント後は交流会を実施
メインプログラム終了後は、食事を用意した交流会に移ります。これは社員同士の親睦を深め、気持ち良くスタートを切るためにも必要です。その際、食事の手配は忘れずに行いましょう。キックオフをホテルなどで実施する場合、食事付きプランを選ぶのがおすすめです。一方、貸し会議室では食事を提供できない可能性があるため、ケータリングサービスを活用してください。
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