ペット可のオフィス。職場に与える影響やメリット

2020.02.04ビジネス豆知識
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近年、ニュースメディアなどで「ペットを飼う企業」が取り上げられる様になりました。求人広告媒体においても「猫がいます」「ペット同伴可」といった売り文句が増え、ペットフレンドリーな国内企業が増加した印象です。本記事では、ペットフレンドリーな企業が増えた理由とペットを飼うメリット・デメリットをご紹介します。

ペット可のオフィス

ペットフレンドリーな企業が増えた理由

近年、オフィスマネジメントの一環としてペットを飼ったり、従業員のペット同伴を認めたりする企業が増えています。理由は大きく分けて、3つあると考えられます。

□アニマルセラピーによる従業員の健康増進
□従業員同士のコミュニケーション促進
□広告宣伝効果

詳細は後述しますが、「アニマルセラピー」を目的にペットを飼う企業は少なくありません。元よりアニマルセラピーは、欧米諸国においてれっきとした医療行為として認められています。

日本ではメジャーとはいえないものの、ペットを通じてストレスを緩和したり、自己肯定感を養ったりする効果があるとされます。それが日本国内でも周知され、従業員の心身健康の改善を目的に、ペットを飼育する(同伴を認める)企業が増加したと考えられます。

オフィスでペットを飼うメリット

オフィスでペットを飼うメリットを3つに分けてご紹介します。

1.従業員の健康増進

犬や猫と接することは、ストレスの減少に効果があると考えられています。ペットと遊ぶことでコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが抑制され、分泌量の減少により血圧が低下。精神面が安定しやすくなる効果が期待できます。

「ハーバード大学」で行われた研究によると、半年に渡ってオフィスペットと一緒に仕事をした結果、従業員のストレス値や血圧が明確に下がったとのことです。従業の健康増進に加え、慢性的・備蓄的ストレスの緩和も期待できるでしょう。

またコルチゾールは、“うつ病”の発症と深い関わりがあるホルモン物質です。“うつ病”患者の多くは、コルチゾールが高い傾向にあるといいます。オフィスでペットを飼ったり、同伴を認めたりするだけで、従業員による“うつ病”の予防にもつながるでしょう。

オフィスで犬を飼う場合、毎日の散歩が必要になります。それが従業員の運動解消になるほか、身体を動かすことでリフレッシュできるのもメリットです。また近年は、運動がアイデアの創出につながったり、クリエイティビティを高めたりすることが分かっています。仕事の生産性も大きく向上すると考えられます。

2.コミュニケーション促進

動物は人と人の架け橋となる存在です。普段はコミュニケーションを取る機会がなくても、ペットをきっかけに会話が弾むケースは少なくありません。というのも人間は、動物と接している間は本来の自分の姿、あるいはいつもと違う一面を見せるといわれます。ペットがいるだけで、オフィス内の雰囲気が格段に向上するでしょう。

またペットによるメリットは、従業員だけのものではありません。商談のために来社する

営業マンをはじめ、社外の人とのコミュニケーションも円滑になります。「ワンちゃん(猫ちゃん)がいるんですね!」という一言をきっかけに、会話が膨らむことでしょう。

3.採用応募率の向上

“犬(猫)がいる会社”というイメージを打ち出すことで、採用応募率の向上が期待できます。とりわけIT企業において有効です。同業種は多忙であり、雑多なイメージが定着しているのは否めません。しかし、オフィスにペットがいるならば、犬好き(猫好き)な方の採用応募率が高まる傾向にあります。

海外の動物病院チェーンである「バンフィールドペット病院」の調査によると、ペットフレンドリーな企業の従業員はモチベーションが高く、離職率も低いことが分かりました。回答した従業員の約50%が「現在勤めている企業で働き続けたい」と答え、約30%は「転職する場合もペットフレンドリーかどうかで判断する」と回答しています。またペットフレンドリーな企業における人事担当者の61%が「採用面接時にペット関連の制度について質問する人がいる」と答えました。

これは海外の話であり、日本の採用活動とは毛色が異なるでしょう。しかし、未だペットブームが続く日本において、オフィスにペットがいるのか、同伴可かどうかが、求職者にとって重要な判断基準となるかもしれません。人事担当者にとっては、見過ごせない要素です。

参考:BANFIELD PET HOSPITAL「PAW ROMETER」

(https://www.banfield.com/Banfield/media/PDF/Banfield-PAWrometer-Summary_FINAL-41117.pdf)

オフィスでペットを飼うデメリット

ペットを飼うデメリットも見ていきましょう。メリットに比べると些細なものが大半ですが、人に健康被害を及ぼす要素もあります。しっかりと理解した上で、ペットの受け入れを検討することが大切です。

1.掃除などの役割分担が必要

ペットがいるとオフィスが汚れやすくなります。特に毛が長く抜けやすい犬・猫を飼う場合、室内が毛だらけになることも少なくありません。従業員で役割分担し、掃除担当やご飯担当などを決める必要があります。ただでさえ多忙な職場であれば、ペットのお世話をする時間の確保が難しくなるでしょう。

オフィスチェアをはじめ、スーツにも多量の毛が付きます。よってオフィスでペットを飼うならば、スーツの着用は避けるのが無難です。基本はカジュアルな服装で出社し、スーツが必要になったら別室で着替える、などの対策が求められます。

2.アレルギー問題

ペットの飼育に付きまとうのがアレルギーの問題です。面接時にアレルギーの有無を確認すれば、従業員は問題ないでしょう。一方、来社する顧客や営業マンの中に、アレルギー持ちの人がいることがあります。室内の掃除を徹底し、空気清浄機なども設置して対策しましょう。ペットが入れない応接室を用意するのも有効です。

3.ペットが病気になることもある

高齢になるにつれて、ペットが病気を発症することがあります。その際に誰が病院に連れて行くのか、誰が面倒を見るのかなど、予め役割を決めておきましょう。また企業側としては、ペットの飼育費(治療費含む)を別途確保する必要があります。人件費などに比べて大きな金額ではありませんが、最後まで面倒を見る環境作りと、その責任を背負うのが企業の役目です。

ペットを飼うなら犬or猫?

オフィスで飼うペットは、犬・猫どちらでも構いません。無論、これら以外の動物を飼っても良いでしょう。仮に犬を飼うならば、猫に比べて手がかかります。散歩が必要になったり、仕事の合間を縫って遊んだりする時間が必要です。一方、猫は手間こそかかりませんが、猫アレルギーなどが懸念されます。高い場所へのぼってしまうので、備品を誤って壊してしまうこともあるかもしれません。オフィスの掃除に力を入れたり、猫が入れない空間を用意したりと、犬とは異なる対策が必要です。

犬・猫以外の選択肢としては、リラックス効果が得られる熱帯魚がおすすめです。近年の環境心理学において、「水槽で泳ぐ魚の“動き”には集中力の回復効果がある」ことが分かりました。これは焚き火などの“ゆらぎ(火の動き)”から得られるリラックス効果と同様です。導入コストが低く、手間もかからないため、犬・猫を飼うのが難しいなら検討してみましょう。

まとめ

ペットフレンドリーな企業は、海外を中心に多く見られます。国内においては、ペット業界の企業が率先して取り組んでいますが、その影響は他業界・業種にも広がることでしょう。アニマルセラピーの効果が周知されるにつれ、オフィスでペットを飼う国内企業は、ますます増えると予想されます。なお、経営者が独断でペットを飼うのはおすすめしません。従業員と話し合った上で、適切な飼育環境にあるのか判断しましょう。

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