秘書検定とは|1級まで取った方がいい?

更新日:2024.10.21業界関連情報

秘書検定とは|1級まで取った方がいい?

秘書検定は、社会人の基本マナーとともに備えておきたい立ち居振る舞いが身につくといわれる検定試験です。試験に合格した場合、ビジネスシーンや就職活動で役立つ様々なメリットを得られるとの声が多く聞かれます。ただし、試験は階級があがる毎に難易度も高くなり、合格するのは簡単とはいいきれません。そのため、何級にチャレンジすればよいかで迷う方も少なくないでしょう。そこで今回は、秘書検定の概要や難易度を解説し、それぞれの等級で資格を取得するメリットや履歴書の書き方をご紹介します

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秘書検定の資格の概要

秘書検定の資格の概要

秘書検定は、社会人として印象のよい人柄の育成を目指している資格です。具体的な等級としては、1級・準1級・2級・3級が設定されています。

日程

秘書検定は文部科学省後援のもと、公益財団法人「実務技能検定協会」が実施している資格試験です。同協会によれば、2024年度の試験は、次の日程で行われます。

回数 試験日 受付期間
第133回 2024年6月16日(日) 2024年4月5日(金)~5月14日(火)
第134回 2024年11月17日(日) 2024年9月4日(水)~10月15日(火)
第135回 2025年2月9日(日) 2024年12月9日(月)~2025年1月14日(火)

第133回は詳細が発表済みであり、1級・準1級・2級・3級が対象です。そのうち、2級と3級の合否は、7月5日に通知される予定となっています。一方、準1級・1級は、筆記試験に受かると面接試験に進みます。準1級は7月2日に筆記試験の結果が送付され、1級は面接が実施される日の1週間前までに結果発表となる見通しです。

また、面接試験は7月中に実施予定ですが試験日は開催地により異なり、合否は試験実施から約1カ月後に発表されます。なお、第135回は、2級と3級の試験のみ実施される予定です。

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合格率

実務技能検定協会の資料によれば、第131回秘書検定の合格率は以下の通りです。
・1級:28.3%、準1級:41.4%、2級:57.5%、3級:69.3%
第131回の合格率を見る限り、準1級~3級の試験は受験者の半数前後が合格しているものの、1級の合格者は3割弱にとどまっています。また、試験結果の具体的な人数の内訳については、次のように発表されています。

合格率 受験者 合格者
1級 28.3% 736名 208名
準1級 41.4% 2,579名 1,067名
2級 57.5% 11,203名 6,447名
3級 69.3% 6,986名 4,841名

秘書検定 受験者の割合

以上の通り、2級・3級は合格率が約6~7割と高いだけでなく、合格者数も4,000~6,000人に達しています。それに対し、準1級・1級は各々1,000人・200人ほどであり、合格者が多いとはいいにくい結果になっています。なお、受験者層の内訳は、会社員等18.6%、秘書1.8%、大学生29.8%、短大生4.9%、専修・各種学校生11.6%、高校生27.2%、その他6.1%です。学生だけで7割を超えていますが、社会人も2割以上を占めています。

ビジネス系検定 秘書検定|受験者状況 (参照 2024-05)

受験資格など

秘書検定の場合、実務技能検定協会によると1級~3級まで受験資格の制限はなく、年齢や性別を問わず誰でも受験可能です。第133回の受験料は、それぞれの等級や併願状況により違ってきます。

※横にスクロールできます。

1級  準1級 2級 3級 準1・2併願 2・3級併願
受験料
(消費税込み)
7,800円 6,500円 5,200円 3,800円 11,700円 9,000円

準1級と1級は併願不可であり、筆記試験の出題形式は準1級~3級がマークシート方式と記述式、1級は記述式のみです。なお、車椅子などを利用している場合、先に事情を確認できれば個別対応できる旨が示されています。

ビジネス系検定 秘書検定|受験要綱 (参照 2024-05)

秘書検定|資格取得に向けて

秘書検定|資格取得に向けて

秘書検定は、3級~1級までの合格率に差異が見られ、いずれを受験するかで難易度は変わるといえる状況です。

難易度

秘書検定の難易度は、各等級の合格率や試験内容を比べた場合、3級と2級が低め準1級と1級は高めと考えられます。第131回の結果をふまえると3級・2級の合格率は5割を超えるのに対し、準1級は4割ほど、1級は3割弱です。関連サイトによれば、近年の合格率は、同様の傾向にあるとの見解が示されています。

また、3級は基本的なビジネスマナーが問われ、主な受験者層は高校生と見られています。2級は電話対応や接客での応用力が求められ、大学生や社会人が受験者層の主体とされるレベルです。それに対し、準1級は中堅秘書レベルに相当し、1級は上級秘書レベルの能力が問われると認識されています。

さらに、1級の受験者層は、社会人・現役の秘書が中心的との声も聞かれます。最近の合格率や一般的な見解をふまえた場合、秘書検定の準1級・1級は、3級・2級より難しいといえるでしょう。

ビジネス系検定 秘書検定|受験者状況 (参照 2024-05)

勉強方法

秘書検定の勉強方法は、独学で取り組む予備校通信教育を利用する方式が一般的です。独学で取り組む場合、自分でテキストや問題集を用意するため、出費を抑えるのに有効です。また、自分のペースで勉強を進められますが、自己管理を怠れない難しさもあります。

予備校通いは、学校のカリキュラムに沿って勉強できるところが、大きなメリットです。また、疑問点は講師に質問できるため、スムーズに勉強を進められる特徴もあります。ただし、通学費用は基本的に高めです。

通信教育も、通常はカリキュラムが設定されるため、勉強を計画的に進めやすい方法の一つです。加えて、費用はかかりにくく、学業や仕事が忙しいなか予備校に通う手間も省けます。とはいえ、独学と同じく自己管理の意識は不可欠でしょう。

それぞれの方法で特徴・メリットは異なるため、自分の都合やニーズに合わせて選ぶことをおすすめします。

必要勉強時間

秘書検定で必要とされる勉強時間は、およそ20時間~150時間が目安です。まず、3級と2級は難易度が低いものの、一般的に20・30時間~70時間くらいは勉強する必要があるといわれています。毎日1時間ほど勉強した場合、1カ月近く~2カ月前後はかかる計算です。

次に、準1級と1級は試験のレベルが高めであり、勉強時間の目安は100時間・150時間や60~180時間と見られています。毎日2時間近く勉強するペースで約1カ月は必要となり、記述問題の対策に時間を取られるとの声も少なくありません。いずれも1日数時間の勉強で半年以内に合格できる可能性はありますが、日々効率よく学習を重ねることが大切と考えられます。

秘書検定の資格を取得するメリット

秘書検定の資格を取得するメリット

秘書検定の資格を取得するメリットは、ビジネスの場で求められる基本マナーや秘書の業務スタイルを身につけられるところです。実務技能検定協会の説明によると、秘書検定では、社会人の基本的な常識が問われます。また、単なる知識の習得にとどまらず、好印象につながる表情や言葉遣いも学べるとのことです。3級は正しい言葉遣いや電話の応対方法を学ぶため、社会人の基本マナーについて理解が深まるといわれています。2級はメールの適切な使い方など実用的な内容を勉強する段階であり、就職で有利になるとの声が少なくありません。

また、準1級は挨拶回りや社交文書で使われる表現を、1級はビジネス用語や緊急時の対応方法を学んでいくレベルです。これらは秘書業務で役立つ高度な知識・スキルであり、ビジネスでの有用性は2級以上に高いと見られています。このように、秘書検定の資格を取得すると幅広いビジネス知識や秘書に必要なスキルが身につくため、学生や社会人にとって大きなメリットになるでしょう。

ビジネス系検定 秘書検定|問題を解いてみよう (参照 2024-05)

秘書検定の履歴書の書き方

秘書検定の履歴書の書き方

秘書検定について履歴書に記す場合、一般的には「秘書技能検定試験 〇級合格」が適切な書き方です。また、正式名称を求められた時は、「文部科学省後援 秘書技能検定 〇級合格」と記載します。厳密な意味で秘書検定は認定試験に該当するため、資格の「取得」でなく「合格」が正しいでしょう。

具体的な等級は、3級から記載可能です。就職活動では2級以上がアピールにつながるといわれますが、3級だけでも社会人の一般常識や基本マナーが身についている証しになります。秘書検定に合格しているだけで好感度はあがる可能性があるため、履歴書には正確に記載することをおすすめします。

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