バーチャルオフィスの費用は経費計上できる?勘定科目などをご紹介!
更新日:2024.07.19スタッフブログバーチャルオフィスは、物理的に存在しない仮想のオフィスです。ビジネスで利用する場面は多く見られますが、実体がないため、利用料を経費で計上できるか迷うとの声は少なくありません。この機会に、バーチャルオフィスの概要や事務処理で使える勘定科目を確認しておけば、経費計上する時の参考になるでしょう。そこで今回は、バーチャルオフィスや経費計上について解説し、バーチャルオフィスの利用料に適した勘定科目などをご紹介します。
目次
バーチャルオフィスとは
バーチャルオフィスは、仮想的な形態で利用されるオフィスです。通常のオフィスと異なり、実体を伴わない点に特徴があります。
基本的な仕組み
現在のバーチャルオフィスは、物理的な空間がなく、住所やオフィス機能のみを提供する形態が基本的なスタイルです。一般的には、オフィスの利用者が、職場の所在地となる住所や必要なオフィス機能をレンタルする仕組みになっています。ただし、所在地にある物件を、実際に借りるわけではありません。
また、オフィスの利用者がレンタルできる機能は、主に電話番号・FAX番号や郵便物の受取・転送サービスです。他に、法人登記・記帳や電話対応の代行サービスを受けられる場合もあります。このように、物理的なオフィスが存在しない仮想的な形態になるため、バーチャルオフィスと呼ばれています。
レンタルオフィスなどとの違い
バーチャルオフィスとレンタルオフィスやコワーキングスペースとの違いは、オフィスが実在するかどうかの差です。レンタルオフィスやコワーキングスペースは、利用者が事務所や職場を借りる点で、バーチャルオフィスと似ています。ただし、いずれのサービスも、物理的な空間が存在します。
一方、バーチャルオフィスは実体がありません。あくまで物理空間を伴わず、住所や電話番号・FAX番号のみを提供している点が、レンタルオフィスなどと大きく異なっています。
ビジネスでの需要
バーチャルオフィスがビジネスの場で必要とされる理由は、主に事務所・職場の運営費を節約できるためです。通常、事務所や職場として物件を借りると、賃貸料が発生します。また、水道や電気を使えば、光熱費の支払いも必要です。バーチャルオフィスは物件の賃貸料や光熱費が必要ないため、経費を節減するのに役立ちます。
また、個人情報の公開を避けられるところも、ビジネスの場で需要がある大きな理由です。自宅が仕事場の場合、名刺や公式サイトにバーチャルオフィスの住所や連絡先を掲載すれば、自宅の所在地や個人の電話番号を知られずに済みます。
バーチャルオフィスは、経費節減やプライバシーの保護に役立つため、ビジネスの場で活用するケースが多く見られます。
経費計上や勘定科目の基礎知識
バーチャルオフィスの利用料を経費として処理するには、経費計上や勘定科目について理解しておくと安心でしょう。
経費計上とは
経費計上とは、さまざまな支出を経理的に処理することです。そもそも、経費とは仕事関係の出費を指します。企業や個人事業主が事業を進めるなかで使用したお金は、必要経費として扱うことが可能です。経費には税金がかからないため、各種の出費を仕事上の支出として扱えるかどうかは重要になってきます。
また、仕事で必要になった出費を経費で計上する作業が、経費計上です。仕事上の支出を経費計上するには、経理的な処理が必要になります。具体的には、いつ・どのような支出と収入があったか、細かく分けて記録する処理を指します。経費は課税対象にならず、誤って計上すれば脱税と見なされる可能性があるため、正確に記録することが大切です。
勘定科目とは
勘定科目は、経費を計上する際、支出・収入の具体的な内容を記す部分です。ビジネスの場で取引が行われる時は、さまざまな用途でお金が使われます。備品の調達や商品・サービスの宣伝では支出が発生し、商品が売れたりサービスが利用されたりすると収入を得られます。ただし、支出・収入の内容を任意に記載した場合、記載方法が統一されず煩雑になるでしょう。そのような事態を避けるため、基本的に支出・収入の記し方には、一定のルールが設けられています。
通常、支出・収入は所定のルールにもとづき分類され、その分類名が勘定科目として使われます。代表的な名称は、水道代や電気料金を指す「水道光熱費」、備品の購入代を意味する「消耗品費」、チラシの制作費に該当する「広告宣伝費」などです。勘定科目を安易に変更すると混乱の原因になるため、経費計上では継続的に使用することが求められます。
バーチャルオフィスの勘定科目
バーチャルオフィスの勘定科目には、「支払手数料」「通信費」「雑費」などを使うケースが一般的です。
基本利用料は「支払手数料」
バーチャルオフィスを利用した際、基本の月額料金は、勘定科目に「支払手数料」を使うとよいでしょう。支払手数料は、通常、仕事関係の取引で必要になる各種の手数料や費用を指しています。事業と直接に関わらない支出であり、具体的には銀行の振込手数料や書類申請にかかる事務費用が該当します。
バーチャルオフィスの利用料は、事業を進める時の間接的な出費といえるため、勘定科目として支払手数料を使っても問題ありません。実際、この勘定科目で経費計上しているケースは多く見られます。そのため、バーチャルオフィスの勘定科目について迷った場合、支払手数料として計上することをおすすめします。
オプションサービスは「通信費」
バーチャルオフィスでオプションサービスを契約した際、オプション利用料の勘定科目は、「通信費」などを使うのが妥当です。最近のバーチャルオフィスは、郵便物の受取・転送サービスや電話対応の代行サービスをオプションとして提供する場合があります。
また、利用者の要望があれば、会議室を貸し出すケースも見られます。郵便物の転送や電話対応は通信関係に分類できるため、勘定科目に通信費を使えば問題ないでしょう。一方、仕事で会議室をレンタルした場合、「会議費」として計上することが可能です。オプション利用料は基本料金と別途で請求書に記載される場合が多いため、勘定科目も分けておけば、経理的に処理しやすくなると考えられます。
その他は「雑費」
バーチャルオフィスの費用のうち基本利用料とオプション料金以外は、「雑費」を勘定科目に使う方法があります。仕事でバーチャルオフィスを利用する時は、契約書類を作成するため、印鑑や事務用品を購入することもあるでしょう。これらの購入代金は、基本利用料やオプション料金に含まれません。そのため、勘定科目は、別途に設定する必要が出てきます。
ただし、細かく分け過ぎると、煩雑になりがちです。この煩雑さを避けるには、小さな出費を雑費として処理する方法が適していると考えられます。バーチャルオフィスを利用する際、適切に勘定科目を設定すれば、経費計上の業務を進めやすくなると期待できます。
バーチャルオフィスの経費計上時の注意点
バーチャルオフィスの経費を計上する時は、事務所の住所やオフィス機能だけを借りている点に注意が必要です。オフィスが物理的に存在し、家賃が発生している場合、勘定科目に「賃借料」や「地代家賃」を使えます。
それに対し、バーチャルオフィスは実在の土地・建物を借りているわけでなく、基本利用料やオプション料金は賃借料などに該当しません。そのため、バーチャルオフィスの経費を賃借料や地代家賃で計上する方法は、不適切と認識されています。一時的に会議室を借りた時も、家賃を伴わない場合、勘定科目は会議費を使うのが無難です。
バーチャルオフィスの支出を経費計上する際、勘定科目に不適切な表現を使うと誤解される可能性があるため、十分に注意する必要があるでしょう。
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