改正健康増進法とは
更新日:2023.03.22スタッフブログ改正健康増進法とは、2020年4月1日に施行されるは改正健康増進法。望まない受動喫煙の取り組みがマナーからルールに変わります。喫煙をする方にとってはたばこを一服することは最高の時間です。ですがその煙によって望まない受動喫煙が発生してしまっています。この改正に伴って何が変わるのかを見ていきます。
たばこが健康に悪いことは喫煙している方でもわかっていることです。実際にたばこのパッケージには健康を損なうと大きく書かれています。日本では文字だけですが海外のたばこには写真入りで警告表示されています。それを承知の上でたばこを吸うのはその人の自由なので構わないと思います。ただ、たばこを吸っている人は、周りの人に及ぼす影響をしっかりと考えなければいけません。
望まない受動喫煙が発生しています。
喫煙者が吸っている煙(主流煙)以外にも、たばこから立ち登る煙(副流煙)や喫煙者が吐きだした煙には有害な物質や発がん性物質が多く含まれています。
本人が望んでもいないのにたばこの煙を吸わされてしまうのが受動喫煙です。家族に喫煙者がいる方や喫煙ができるお店で働いている人など望まない受動喫煙が発生してしまう機会が多い人は要注意です。肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群などのリスクが高くなります。よって、受動喫煙が健康に悪いということは周知の事実です。
目次
健康増進法改正の基本的な考え方
「望まない受動喫煙をなくす」
受動喫煙の健康への悪影響を考え、室内で受動喫煙に遭遇してしまう望まない受動喫煙をなくす取り組みを行います。
「受動喫煙による健康被害が大きい子供、患者等に特に配慮」
受動喫煙による健康への悪影響を受けやすい児童や未成年者、患者などが多く集まる場所や施設での受動喫煙対策を重点的に行います。
20歳未満の人や患者等が主たる利用者となる学校や病院等の施設では屋内も屋外も原則喫煙禁止です。
「施設の類型・場所ごとに対策を実施」
施設の場所や類型により、それぞれ異なる利用者、受動喫煙が周囲にもたらす悪影響の度合いなどに応じて、禁煙もしくは喫煙可能箇所の掲示を義務付ける対策を実施する。既存の小規模な飲食店については事業を継続するために必要な措置を取ります。
上記の改正によってこれまでマナーだった受動喫煙の取り組みがルールに変更されます。全面施行は2020年4月1日ですがそれまでに段階的に施行されます。
健康増進法の施行スケジュール
2019年1月24日には段階施行①として喫煙する際の周囲の状況への配慮義務。
2019年7月1日には段階施行②として原則敷地内禁煙(学校、病院、児童福祉施設等、行政機関)
2020年4月1日全面施行 原則屋内禁煙
改正法のポイント
多くの施設で原則屋内が禁煙になります。
多数の利用者がいる施設、旅客運送事業船舶、鉄道、飲食店等の施設において屋内原則禁煙となります。
所定の条件に適合すれば各種喫煙室の設置が可能。
2020年4月1日以降にこの件に違反した場合は罰則の対象となることもあります。
学校、病院、児童福祉施設等、行政機関は(2019年7月1日より)旅客運送自動車、航空機は(2020年4月1日より)屋内は全面禁煙となり喫煙室等の設置もできません。
但し、必要な措置が取られた場合においては喫煙場所の設置ができます。
屋内にて喫煙が可能となる各種喫煙室
施設における施設の内容や経営規模の配慮から類型、場所ごとに各種喫煙室の設置が可能です。
喫煙専用室:たばこの喫煙が可能だが飲食等の提供は不可。
一般的な事業者が適合
加熱式たばこ専用喫煙室:加熱式たばこのみ喫煙可能で飲食の提供も可能。
一般的な事業者が適合(経過措置)
喫煙目的室:たばこの喫煙が可能だし飲食も可能。
特定事業目的施設に限定
喫煙可能室:たばこの喫煙が可能だし飲食も可能。
既存特定飲食提供施設に限定(経過措置)
喫煙を主目的とするバーやスナック、店内で喫煙可能なたばこ販売店、公衆喫煙所では施設内で喫煙が可能です。但し、喫煙可能な部分には、喫煙可能な場所である旨の標識の掲示が義務付けられています。また、喫煙可能な部分には20歳未満の来店客、従業員ともに入室することはできません。万が一、20歳未満の人を立ち入らせた場合は施設の管理者は罰則の対象となります。
たばこの煙の流失防止にかかる技術的基準
喫煙専用室等におけるたばこの煙の流失防止のための技術的基準は下記の通り。
出入口において室外から室内に流入する空気の気流が0.2m毎秒以上で有ること。
たばこの煙(蒸気を含む)室内から室外に流失しないよう壁、天井等によって区画されていること。
たばこの煙(蒸気を含む)が屋外又は外部に排気されていること。
既存の経営規模の飲食店への経過措置について(既存特定飲食提供施設)
2020年4月1日時点で営業している飲食店であり資本金5000万円以下であること、
客席面積100㎡以下であることを満たしている事業者の該当施設に限っては既存特定飲食提供施設として喫煙可能室の設置を選択することができます。
また、事業者への支援として一定の基準を満たす各種喫煙室の設置に対しては受動喫煙防止対策助成金。
一定の要件を満たした経営改善設備の取得を行った場合に税制措置として特別償却又は税額控除制度の適応が認められます。
喫煙室のある施設における従業員への対策
努力義務ではありますが、従業員の受動喫煙を防止するための措置を講ずることが施設の管理者に設けられています。事業者が実施すべき受動喫煙対策のガイドラインがありますので参考にして受動喫煙対策を進めてください。
義務違反時の指導、命令、罰則の適応について
マナーからルールに変わりますので違反者には指導が入ります。そして繰り返し指導されているにも関わらず改善されない場合には命令がなされます。場合によっては過料が制裁として科せられます。
改正健康増進法について紹介しました。
現在でも段階施行②までは実施されていますが2020年4月1日より全面施行となりルールに変わります。
受動喫煙を防止することが喫煙しない人を守ることにつながります。
喫煙する人もしない人も快適に過ごせるように早期の対策を実施していきましょう。
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