ボーナスにまつわるさまざまな知識を紹介!
更新日:2023.03.22スタッフブログビジネスパーソンのお楽しみといえば、年に2回支給されるボーナスです。近年では、業績や契約形態によって支給しないケースも増えていますが、依然として日本では定着している制度です。毎月の給与は同じでも、ボーナスが支給されるか否かで年収に大きな差が生じます。本記事では、日本国内におけるボーナスの歴史と海外との比較、ボーナスの種類や平均額についてお話します。
目次
日本におけるボーナスの歴史とは?
一般的にボーナスは、夏と冬の年に2回、給与とは別に支払われます。日本語では賞与とも呼ばれます。日本では多くの企業で定着しており、住宅ローンやカーローンなどを組む際には、ボーナス支給を前提とするケースも少なくありません。現代では当たり前になっているボーナスですが、そのルーツを知っている方は少ないのではないでしょうか。ここでは、日本におけるボーナスの歴史についてご紹介します。
日本最初のボーナスは江戸時代?
日本におけるボーナスの歴史は、江戸時代までさかのぼります。当時からサラリーマンと同じように、特定の団体に雇われ、報酬を得る労働者は少なくありませんでした。中でも、住み込みで働く人々は、お盆と年末のみしか実家に帰ることができません。その際に雇い主は、新しい着物やお小遣いを「お仕着せ」として持たせていました。これが現代でいうボーナスの起源とされます。
また、商家のみでなく、武家においてもお盆や正月に新しい着物を身につける風習がありました。その際、着物が現物支給されることがありましたが、これもまた現代のボーナスと似ています。現代のように企業がボーナスを支給するきっかけとなったのは、現在の「三菱グループ」が業績の好調を受け、臨時で給与を支給したことにあります。これ以降、会社の状況によって社員に利益を分配する文化が定着し、全国に広まりました。
ボーナスは日本独自の文化?海外のボーナス事情
日本で、江戸時代からボーナス文化が定着している国です。一方、海外はどうなのでしょうか?アメリカを例に挙げ、海外のボーナス事情を掘り下げていきます。
結論からいって、アメリカにもボーナス文化がないわけではありません。ですが、社員全員が当たり前に受け取る仕組みは、存在しないのです。一般的には管理職など、ある程度重要なポストにつく方が、企業利益に貢献したと認められた場合のみ、受け取ることができます。
アメリカでは、古くから成果・実力によって収入が決まる文化が定着しています。そのため、仕事によって多くの成果を上げれば、キャリアに関係なく収入もアップします。逆に同じ企業、同じキャリアであっても、仕事ができなければ収入は上がりません。日本社会に比べると、労働者の収入が変動しやすい傾向にあります。よって毎年、夏と冬の決まった時期にボーナスを支給する文化は、ほとんどありません。
アメリカ以外では、日本同様にボーナスを支給する国もありますが、日本ほど定着しているケースはありません。ボーナスとはいわば、日本社会が形成した独自文化であるといえます。
意外と知らないボーナスに関する豆知識
決算賞与とボーナスの違いなど、ボーナスに関する豆知識をご紹介します。
決算賞与と通常のボーナスの違いとは
毎年、夏や冬などの年2回支給されるボーナスとは別に、決算賞与を支給する企業は少なくありません。「賞与」とあることから、通常のボーナスと同じものと考えている方が多い印象です。しかし、決算賞与と通常のボーナスには、明確な違いがあります。
決算賞与は、その年度の企業の業績に応じて支給されるものです。つまり、多くの利益が上がった際に、決算賞与という形で還元します。従業員が尽力した成果を現金として還元する形ですので、社内のモチベーションアップにつながり、積極的に支給している企業が増えています。
ただし、業績が悪化してしまった場合や、目標を達成できなかった場合は支給しないケースもあります。必ず支給されるものではありませんので、ローンを組む際などのあてにするのは危険です。「支給されるだけでありがたいもの……」、程度に考えておきましょう。また、決算賞与の支給は、企業の業績が良い証拠となります。基本的に喜ばしいものと考えて間違いありません。
一方のボーナスは、毎年決まった時期に支給されます。企業や雇用形態により異なるものの、一般的には夏と冬の年2回です。企業によっては、「基本給の○ヶ月分」という形で支給額を定めていることは少なくありません。
ただしボーナスは、給与とは違います。極端に業績が悪化したり、本人の仕事ぶりにより減額されてしまったり、支給されないこともあります。事前にボーナスの支給通達があっても、当日に不支給が決まるケースさえあるようです。
なぜならボーナスの支給は、法律で強制されているものではないためです。しかし、契約時にボーナスの支払いが約束されている場合は、労働条件に加わります。必ず支給義務が発生するため、この約束を企業側が破ると「賞与不払い」にともなう訴訟に発展することもあります。
ボーナスが支給される条件とは?
会社によっては、ボーナス支給に条件を設けているケースが少なくありません。一般的には、支払い対象期間が設けられており、その期間に勤務実績がなければ支給対象にはなりません。また、ボーナスの支給日前、あるいは当日に退職した場合にも、支払われないのが一般的です。支給条件は、企業によって異なります。賃金規定などに記載されている支給対象期間、支給日在籍といった要件を予め確認しておきましょう。
ボーナスは減額される可能性がある?
長く不景気が続いたこともあり、ボーナスが減額される話を耳にする機会がありました。実際、会社の業績悪化を理由に、ボーナスを減額された経験がある方も多いようです。では、ボーナスはどの程度まで減額される可能性があるのでしょうか。
ボーナスの支給額は、企業の裁量に委ねられます。正当な理由なくして必要以上に減額したり、不支給にしたりすることは、認められていません。ただし、企業の状況によっては、大幅な減額を実施しなければならないこともあります。この点についても、賃金規定に明記されているケースがほとんどです。忘れずに確認しておきましょう。
みんなはどのくらいもらってるの?ボーナス支給額の平均
自身のボーナス支給額に対し、周りはどれだけの金額をもらっているのか気になるところです。「厚生労働省」による「毎月勤労統計調査」によると、2018年度の夏のボーナスの平均額は38.4万円、冬のボーナスは39万円でした。年間で合計すると77.4万円となっています。企業規模や業績によって変動するため、この数字は参考程度に留めてください。
実際、企業による支給額の差は非常に大きなものです。「東洋経済新報社」が発行する「会社四季報2019年2集春号」によると、2018年度のボーナス平均支給額がトップだった「東京エレクトン」では、年間546.8万円が支給されています。
また、日本を代表する自動車メーカーの「トヨタ自動車」の場合、年間で243万円、「ホンダ」では236万円、「日産」は222万円でした。平均額と比較すると、大企業ほど平均支給額が大きくなる傾向にあるようです。ただし中小企業であっても、業績が良ければ全国平均を上回る額が支給されるケースもあります。
まとめ
当たり前のように支給されるボーナスですが、その意味や歴史、種類などはあまり知られていません。とりわけ「ボーナス=日本社会の独自文化」である点は、興味深い内容です。ボーナスに関わるさまざまな知識を深めることで、よりありがたみを感じることができるのではないでしょうか。
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