メモを取る人・取らない人。あなたはどちら派?
更新日:2024.05.01スタッフブログビジネスパーソンに欠かせない「メモを取る習慣」ですが、近年はメモを一切取らない方も増えています。ほんの一手間の作業にも関わらず、なぜメモを取る習慣がないのでしょうか。本記事では、メモを取る人・取らない人の割合に加え、一流のビジネスパーソンが実践するメモ術をご紹介します。
目次
仕事中にメモを取る人の割合
「TOKYO FM」が2019年4月に実施した「社会人意識調査(n=651)」によると、仕事中にメモを取る人の割合は83.6%、取らない人は16.4%となりました。その回答コメントを踏まえた結果、メモを取る人・取らない人には、いくつかの共通点が見えてきました。
【メモを取る人の特徴】
□一度聞いたことを忘れないためにメモする
□メモ取りで誠意ある姿勢を示す
□メモはするが情報整理が上手くいかない(読み返して内容を理解できない)
【メモを取らない人の特徴】
□自分は記憶力に優れると思っている
□メモを取るのが面倒だ
□多忙すぎてメモを取る時間がない(読み返す時間もない)
前者は、備忘録としてメモを取るケースが大半です。会話の要点をかいつまみ、重要な情報のみをメモする方が多く見られます。また、会話中のメモをビジネスマナーの一環と考える方もいます。実際に書き込むかは別として、メモを取る“フリ”をするだけでも、相手の気分を害することはないでしょう。
一方で、「メモはするが情報整理が上手くいかない」といった回答も散見されました。文章が煩雑で読めなかったり、情報の優先順位が分からなかったりことが多いようです。メモした情報は、後々活用できなければ意味がありません。重要なのは、後述する「メモの取り方」なのです。
メモを一切取らない方は、少数派でした。単に手間・面倒と感じる方がいれば、「記憶力に優れるからメモは不要」という方も少なくありません。また仕事が忙しく、メモを取る暇さえないという方もいました。メモを取る・取らないは、職場環境も影響するものと考えられます。
「メモを取らない人」は本当に仕事ができないのか?
一般的に「メモを取らない人は仕事ができない」といわれますが、それは本当なのでしょうか?前提として、「仕事ができない人」には、以下の特徴が見られます。
□とにかく仕事が遅い
□納期や締め切りを守れない
□平凡な企画しか思いつかない
□メール返信などのレスポンスが遅い
□同じミスを繰り返す
これらはメモを取ることで、改善できる余地があります。メモを取らないデメリットを交えつつ、なぜ改善できるのかお話しましょう。
1.メモを取らないと記憶に定着しない
記憶の定着で重要なのは、インプットよりもアウトプットです。これは科学的にも証明されており、米国・パピュー大学で脳科学を研究するカーピック博士は、「入力を繰り返すよりも、出力を繰り返すほうが、脳回路への情報の定着が良い」と報告しています。つまり、一度の会話内容を記憶するのは難しく、「聞いた(インプットした)ことを書き出す(アウトプット)」ことがベストといえます。
また「【話す・書く】研究所」の所長である山口拓朗氏は、「脳はすべての出来事を記憶できるわけでなく、ほとんどのことを忘れる様にできている」と自書につづっています。要するに人間の脳には“記憶のキャパシティ”が存在し、定着する情報量には限界があるということです。それをメモに頼ることで、仕事の精度は確実に向上します。
先述した「仕事ができない人」は、納期・締め切りを守るのが苦手だったり、レスポンスが遅かったりします。その様な方がメモの習慣を身につけることで、納期・締め切りやメール返信、上司に指摘されたミスを忘れにくくなるでしょう。
2.メモを取らないと情報の取捨選択が難しくなる
メモを取る習慣のない方は、情報の取捨選択が苦手な傾向にあります。会話の流れは把握するものの、「何が重要」で「何を優先すべき」かなど、要点を押さえていません。結果、優先順位の低い仕事に注力したり、1からすべての業務を処理したりして、仕事全体のスピードが低下します。過去に仕事のスピードを指摘された方は、メモを取りつつ考えをまとめる訓練をしましょう。
3.メモを取らないとアイデアが浮かびにくい
メモは備忘録であり、ネタ帳でもあります。一見して業務に関係のなさそうなキーワードでも、それが着火剤となり、思いがけないアイデアを生むことさえあります。日常生活において気づいたこと、感じたことをメモしておけば、企画立案時に役立つこともあるはずです。
「自分は面白い企画を出せない・・・」と悩んでいる方は、ネタのストックが不足しているかもしれません。些細なことをメモする習慣が身につけば、その状況も大きく変わることでしょう。
一流のビジネスパーソンが実践するメモの取り方
ここでは、一流のビジネスパーソンが実践するメモの取り方をご紹介します。優れたメモ術を身につけ、備忘録以上に活用しましょう。
記号を使い分ける
「☆」や「VS」といった記号を多用してみましょう。記号によって情報理解が早くなり、メモ全体の視認性も向上します。使用する記号は、3種類程度がおすすめです。一つひとつに「最優先事項」「後から調べること」「競合情報」などを当てはめていきます。一例を見ていきましょう。
【定義する記号の一例】
□☆:最優先事項
□○:後から調べること
□VS:競合情報
例えば、「【☆】○月○日○時より○○社オフィスで商談」とメモすれば、それが最優先事項であることが一目で分かります。同様に、後から調べることには「○」を、競合他社の情報には「VS」を付けることで、情報整理がしやすくなるでしょう。メモで重要となるのは、「後から読み返しても明確に理解できること」です。近い将来に読み返すであろう、自分に向けて綴る様にしましょう。
すぐにメモを取る
会話が終わった後にメモを取るのは推奨しません。人間の記憶は曖昧であり、どれだけ重要な情報でも“ど忘れ”することがあります。よって、得た情報はその場でメモするのが基本です。もし手帳やペンを持ち歩いていなくても、スマートフォンのメモアプリなどを活用すれば問題ありません。会話中に端末を操作するのは失礼にあたるため、相手に一言断りを入れてから、メモすることをおすすめします。
メモに自分の考えを取り入れる
会話の最中に「○○すればもっと効率的では?」とアイデアが浮かぶことがあります。それを表に出さず、あえてメモするのも有効です。会話から得た情報をそのままメモするのは、備忘録と変わりません。自分の考え・意見を情報とともに綴ることで、オリジナリティの高いメモ書きになります。後から読み返した際に、「今やるべきこと」や「現場で気づいたこと」を振り返られるでしょう。
箇条書きやイラストでまとめる
情報を並べるだけでは、メモ全体の視認性が低下します。文章を箇条書きにしたり、得た情報をイラストでまとめたりすると、読み返しやすくなるでしょう。またスマートフォンのメモアプリならば、写真を添付するのもおすすめです。
まとめ
メモを取る・取らないの意見は、人によってさまざまです。ただし、メモを取らない方ほど「仕事ができない」というレッテルを貼られるのは、間違いないでしょう。またメモを取っても、それを有効活用できない方は多数います。本記事でご紹介したメモ術を参考に、自分に合ったメモの取り方を探ってみましょう。
この記事を読まれている方へのオススメ
>>ビジネスパーソンにとっても重要な非認知能力
>>商談中のメモの取り方で注意すべきマナー
>>仕事ができるビジネスマンの自己管理とは
最新記事 by 電話代行サービス株式会社広報部 (全て見る)
- やってはいけない電話のガチャ切り|正しい電話の切り方を解説 - 2024年11月22日
- 電話の取り次ぎが業務効率に与える影響と改善策 - 2024年11月20日
- 【例文付き】信頼度UP!取引先への電話の折り返しマナー - 2024年11月18日