CS試験(コンピュータサービス技能評価試験)とは?

更新日:2025.03.18コールセンター , 秘書代行 , 電話代行

CS試験(コンピュータサービス技能評価試験)とは?

コンピュータサービス技能評価試験(CS試験)は、文書作成・表計算などのパソコンスキルや、情報セキュリティの知識を学べる資格試験です。この資格を取得すれば、コールセンターの業務効率化やオペレーターのスキル向上に活かせると期待できます。コールセンターでのキャリアをお考えの方は、ぜひ以下の記事を参考にしながら、弊社のコールセンター求人にもお気軽にお問い合わせください。

【コールセンターで役立つ資格シリーズ】
>>もしもし検定とは?
>>MOSとは?

CS試験とは?

CS試験とは?

CS試験は、職業能力開発促進法のもと、職業能力開発協会が実施する公的な資格試験です。近年のIT化が進む社会状況をふまえ、ワープロ部門・表計算部門・情報セキュリティ部門が設定されています。また、ワープロ・表計算部門は1級~3級に分けられています。

ワープロ部門

ワープロ部門は、ワープロソフトの操作能力が問われる評価試験です。試験内容は、文字入力・文書作成から文書データの編集・校正、ファイル管理・リンク設定まで広範囲に及びます。また、1級(エキスパートレベル)では、漢字・ビジネス文書やネット関連の知識も評価対象になります。

中央職業能力開発協会 コンピュータサービス技能評価試験(CS試験)とは (参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 ワープロ・表計算部門を受験する方へ (参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 試験問題概要・練習問題(ワープロ・表計算部門) (参照 2025-03)

表計算部門

表計算部門の評価対象は、表計算ソフトの操作能力です。この部門は、表・グラフの作成・装飾加工・編集やデータの集計・保存管理の実技が幅広く試されます。加えて、1級試験は表計算ソフトの機能やネットワーク・情報活用に関する問題も出されます。

中央職業能力開発協会 コンピュータサービス技能評価試験(CS試験)とは(参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 ワープロ・表計算部門を受験する方へ(参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 試験問題概要・練習問題(ワープロ・表計算部門)(参照 2025-03)

情報セキュリティ部門

情報セキュリティ部門はMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト資格)にない分野であり、セキュリティ対策の知識が評価対象です。同部門は1~3級に区分されず、主なカテゴリー分けとして、ビジネスユースとパーソナルユースが設けられています。これら2つのうち、前者は企業の従業員向け、後者は個人向けに情報セキュリティ関係の内容が出題されます。

中央職業能力開発協会 コンピュータサービス技能評価試験(CS試験)とは(参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 情報セキュリティ部門を受験する方へ (参照 2025-03)
中央職業能力開発協会 試験問題概要・練習問題(情報セキュリティ部門) (参照 2025-03)

受験資格や試験方法

CS試験は、いずれの部門も受験資格がなく、誰でも受験可能です。試験方法は、ワープロ部門と表計算部門の2・3級が実技のみ、1級は実技+筆記となっています。情報セキュリティ部門は筆記試験のみです。また、ワープロ・表計算部門は、認定施設で所定の教育・訓練を受けてから受験する流れが原則になっています。

一方、情報セキュリティ部門は、登録・予約の手続きを済ませれば随時受験が可能です。なお、認定施設の教育・訓練や受験手続き・試験方法の詳細は、公式サイトや問い合わせ窓口でご確認ください。

CS試験を受けるメリット

CS試験を受けるメリット

CS試験を受ける主なメリットは、ビジネスや日常生活で求められる文書作成・表計算のスキルや情報セキュリティの知識を身につけられるところです。ワープロ・表計算部門の受験希望者は、通例、事前に認定施設の学校・企業やパソコンスクールで教育・訓練を受けられます。これらの機関で試験勉強に取り組めば、文字入力や文書作成・データ処理の技術を、自分のレベルに合わせて学べます。

情報セキュリティ部門の場合、ビジネスユースは業務中のセキュリティ対策、パーソナルユースはネット通販やWeb検索の情報セキュリティが主な試験項目です。受験勉強では、さまざまな状況におけるセキュリティ関係の知識を習得できます。

また、各部門の出題内容は、いずれも実務を想定しているところが特徴的です。CS試験の勉強を通して実践的な知識・スキルが向上すれば、職場の業務にも役立てられると期待できます。CS試験は、以上のようなメリットが見込まれるため、スキルアップを目指して受験する価値はあると考えられます。

中央職業能力開発協会 CS試験の良いポイント (参照 2025-03)

CS試験の勉強方法と対策

CS試験の勉強方法と対策

CS試験に向けた勉強は、自分のスキルレベルを考慮し、適切な方法で計画的に進めることが大切です。

勉強方法

CS試験の試験勉強は、認定施設や公式の教材を活用する方法が一般的でしょう。ワープロ・表計算部門を受験する時は、原則として、まず認定施設へ入校することになります。

一方、情報セキュリティ部門は認定施設での教育・訓練が指定されていないため、自分の都合やニーズに合わせて勉強方法を選択できます。

また、いずれの部門も、公式テキストや問題集が利用可能です。これらの学習用教材が手元にあれば、認定施設に入るかどうかを問わず、試験勉強はスムーズに進めやすくなると考えられます。なお、教材によっては販売を終了している可能性があるため、在庫状況は公式サイトなどでご確認ください。

中央職業能力開発協会 学習用教材 (参照 2025-03)

必要勉強時間

CS試験で試験合格に必要とされる勉強時間は、20時間~40時間程度が目安です。資格関連の情報サイトでは、受験勉強の時間について、2・3級は20時間ほど、1級は40時間前後との見解が示されています。また、一部サイトには、1級以外なら数十時間の勉強で十分との記載も見られました。

およそ20時間~40時間なら、1日1~2時間ペースで学習を続ければ、3週間~1カ月半程度で達成できるでしょう。ただし、各々の予備知識やスキルレベルによって、実際に必要となる勉強時間は変わると考えられます。

合格率

CS試験の合格率は、2023年度の結果を見ると、全体で9割弱でした。各部門の内訳は、次の通りです。

令和5年度合格率(ワープロ部門)

・ワープロ部門
1級:67%、2級:78.7%、3級:90.7%、全体:86%
各級の受験者数・合格者数は、191名・128名、5,431名・4,274名、9,297名・8,435名と報告されています。

令和5年度合格率(表計算部門)

・表計算部門
1級:42.4%、2級:82.4%、3級:91.2%、全体:88%
各級の受験者数・合格者数は、177名・75名、4,509名・3,714名、10,459名・9,534名と報告されています。

令和5年度合格率(情報セキュリティ部門)

・情報セキュリティ部門
合格率:90%、受験者数・合格者数:460名・414名

2022年度以前の結果は公式サイトに掲載されていませんが、資格関連サイトの情報によれば、ここ数年間は近似の結果であったと見られています。上記の数値をふまえた場合、ワープロ・表計算部門の1級は比較的に合格率が低いものの4割は超えており、全体的に試験の難易度は低めと考えられます。

中央職業能力開発協会 令和5年度|試験の実施結果 (参照 2025-03)

CS試験合格後の活用例と次のステップ

 CS試験合格後の活用例と次のステップ

CS試験に合格した後、試験勉強で習得した知識やスキルは、さまざまなビジネスシーンで役立てることが可能です。

スキルを業務でどう活かすか

文書作成やデータ処理のスキルは、幅広い業務に活かせるでしょう。現在、多くの企業では、社内業務を進める時に文書資料の作成・管理や各種データの集計処理が欠かせなくなっています。CS試験で専門スキルが向上すれば、資料作成やデータ処理の作業効率はよくなり、仕事の生産性は上がると期待できます。

また、情報セキュリティに関する知識は、重要データの社外流出やパソコン機器のウイルス感染を防ぐのに有用です。ネット関連のセキュリティ対策に詳しくなれば、情報漏洩や不正アクセスといった問題は回避しやすくなるでしょう。このように、CS試験で得られる知識・スキルは、各種の社内業務を円滑に進めるうえで役立つと考えられます。

次に目指すべき資格やスキル

CS試験の合格者が次に目指したい資格やスキルは、人それぞれ多岐にわたります。すでに高いパソコンスキルがある場合、ワープロ・表計算部門2・3級の試験内容は、物足りなく感じるかもしれません。その際は、1級の資格を取得後、さらにスキルアップを目指す方法あります。

また、コールセンター勤務の希望があるなら、接客関係や電話対応の技術を磨いてもよいでしょう。ビジネスマナーに関する資格も、オペレーターとして働く時に役立つと見込まれます。現状、パソコン関係の資格に限ると、CS試験よりMOSのほうが知名度は高いといわれています。とはいえ、MOSの場合、試験勉強で情報セキュリティの理解を深めることは難しい状況です。

この点を考慮すると、ネット関連のトラブルが多発するなか、CS試験の情報セキュリティ部門を受ける意味はあるでしょう加えて、ワープロ・表計算部門の資格もスキルレベルの証明となるため、1級に合格する価値は小さくないと考えられます

【関連記事はこちら】
>>コールセンターに転職するメリット

Pocket

The following two tabs change content below.
電話代行サービス株式会社では、電話応対のアウトソーシングを検討している方向けに、電話代行やビジネスに関する情報を発信していきます。 電話代行について相談する
お問い合わせ