コールセンターのインバウンド業務で大切なこと

更新日:2023.04.05コールセンター

コールセンター

コールセンターの業務には、コールセンター側から電話をかける「アウトバウンド」と、お客様からの電話を受ける「インバウンド」の2つに大別されます。インバウンドの業務は種類が多く幅も広いため、今では求人需要の約8割がインバウンドといわれています。では、コールセンターの業務の大半を占めるともいえるインバウンド業務を行う場合、どの様な点に注意すべきなのでしょうか。今回は、インバウンドの業務内容や必要スキル、コール予測の方法についてご紹介します

インバウンド業務とは?

コールセンターのインバウンド業務とは、電話を受ける側の業務のことです。まずは、その業務内容についてご紹介します。

インバウンドの業務内容

お客様からかかってくる電話の内容は、大きく分けて以下のとおりです。

◇商品やサービスに関する利用方法や不具合などの相談
◇商品やサービスの申し込み・注文
◇料金や請求内容に関する問い合わせ
◇クレーム

インバウンド業務を担当するオペレーターは、かかってきた電話を受けてから何を目的とした電話なのかを判別しなくてはいけません。そのため、商品やサービスに関する幅広い知識が必要になる場合もあります。しかし、大抵のコールセンターでは電話の内容ごとに部門を設けていますから、自分が受け持つ部門の知識さえ頭に入れておけば問題ありません。

また、どういった企業のコールセンターに属しているかによって、電話の内容はほぼ予測できてしまうものです。例えば、インターネット回線のコールセンターなら操作方法や故障に関する問い合わせ、プランの変更受付などがメインになるでしょう。

インバウンド業務は利益を生みやすい

一般的にインバウンドよりもアウトバウンドのほうが利益になりやすいと考えられていますが、実際は逆のケースが多いようです。最近ではアウトバウンドに対し強い拒否感を抱く方も多く、実際に話を聞いてもらえるのはほんの一握りだといいます。その点インバウンドは、かかってくる電話はすべて商品やサービスに対して何らかの明確な目的を持ったお客様からの電話です。つまり、インバウンドはお客様との心理的な距離感がより近い状態からスタートできるということです。

インバウンドは、お客様が抱えている問題の解決や要望を叶えることが主な業務ですが、多くの場合、悩みや要望の中には潜在的なニーズが隠れています。会話の中からうまくニーズを引き出すことができれば、それに適したサービスを提示するなどアウトバウンド業務につなげられる可能性もあるのです。

インバウンド業務に求められるスキル

インバウンドの場合、電話を取るまでその内容は分かりません。お客様がどんな目的・要望があって電話をかけているのか会話を通して聞き出す必要があるため、一定のスキルや経験が求められます。インバウンドオペレーターに求められるスキルをいくつかご紹介します。

柔軟な対応力

インバウンド業務では、お客様の悩みや要望に合わせて瞬時に対応しなくてはなりません。電話の内容に合わせて的確に答えを出したり順を追って分かりやすく説明したり、柔軟な対応力が求められます。対応次第ではクレームに発展してしまう可能性もあるため、重要なスキルといえます。

コミュニケーションスキル

お客様からの受信が主な業務内容であるインバウンドでも、もちろんコミュニケーションスキルは必要不可欠です。オペレーターはお客様との会話の中から、お客様の伝えたいことや電話の目的を即座に見出し、的確に返答しなくてはいけません。コールセンターに問い合わせてくるお客様の中には、自らの要望をうまく言葉で表現できない方や何が問題なのかが分からずに電話してくる方もいる場合があります。その様な場合には、お客様の置かれている状況を予測して、伝えたいことをうまく聞き出すというコミュニケーションスキルが必要なのです。

豊富な知識

インバウンド業務を行うにあたって、もっとも大切なのが商品やサービスに関する知識でしょう。柔軟に対応するため、また、うまくコミュニケーションを取るためにも必要なスキルです。知識の幅が広ければ広いほど、お客様が何を求めているのか理解するスピードもあがるため、効率的に業務を行うことができます。アウトバウンドにつなげるためにも、商品やサービスに関する知識を頭に入れておくことは重要です。

インバウンド業務を効率化するうえで重要なコール予測とは?

コール予測は、コールセンターの業務量を予測し、コールセンターの人員を図るために必要不可欠な事項です。インバウンド業務では、コール予測をもとに適正に人員を配置することで業務を効率化させ、人件費も抑制するワークフォース・マネジメントを行うことが大切です。

コール予測とは?

コール予測とは、その名のとおりコールセンターにかかってくる電話の量を予測することです。呼量予測、Forecaster、入電予測と呼ばれることもあります。インバウンド業務では、お客様からの電話があって初めて業務が成立します。入電数よりも多くのオペレーターを配置すれば、それだけ人件費の損失につながってしまうのです。

コール予測の方法

最適なワークフォース・マネジメントを行うためには、コール予測の精度を高めることが大切です。コール予測の手順としては、まず入電数のデータを分析し、何が入電数に影響を与えているのかを見定めることから始める必要があります。

例えば、曜日や日時はどんな業種でも入電数にかなり影響すると考えられます。過去の入電数のデータから、平日よりも週末のほうが入電数は増える、午前中の入電数は午後に比べて少ないなどの傾向が読み取れたとしましょう。この様なデータと顧客数や電話の内容などを照らし合わせれば、どんなスキルを持ったオペレーターが何人必要かを割り出すことができます。

商品やサービス内容によって何が入電数に影響を与えるかは変わってきます。過去のデータを分析し、より高い制度のコール予測を目指しましょう。

コール予測のメリット

コールセンターのコストの多くは、オペレーターの人件費にかかっています。コール予測をもとに、最適なスキルを持った最適な人数のオペレーターが配置できれば、大幅な人件費抑制につながるでしょう。

ただし、人数の選択を誤れば「放棄呼」が増える原因になってしまいます。「放棄呼」とは、電話がなかなかつながらずにお客様が切断してしまうこと、またはシステム側が切断した着信のことです。放棄呼の増加は顧客満足度の低下、および大切なビジネスチャンスを逃すことにつながると考えられます。人件費のコストを最小限にするためにも、精度の高いコール予測が重要です。

インバウンドの業務内容といえばクレーム処理をイメージされる方も多いようですが、インバウンド業務は非常に多彩で幅が広いものです。また、アウトバウンドに比べてお客様との心理的距離が近いことから、利益につながりやすいというメリットもあります。商品やサービスに関する知識やコミュニケーションスキルなど、求められるものが多い業務ですが、顧客満足度を左右するやりがいのある業務といえます。

また、インバウンドコールセンターの設置を検討されている場合は、コール予測をもとに最適なワークフォース・マネジメントを行うことが重要です。適正スキルを持ったオペレーターを必要数配置し、顧客満足度の高いオペレーションを行うために、ぜひ参考にしてみてください。

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