避けられない徹夜の対処方法

更新日:2023.03.10スタッフブログ

徹夜での作業

重要な仕事や納期に追われ、栄養ドリンクを片手に徹夜する方も多いのではないでしょうか?できればしたくない徹夜ですが、いくつかのテクニックを実践するだけで翌日のダメージを軽減できます。本記事では、徹夜が心身にもたらす影響と、徹夜明けの仕事に響かない“上手な徹夜の仕方”をご紹介します

徹夜が心身にもたらす影響とは?

まずは、徹夜が私達人間の心身にもたらす影響をおさらいします。ある医学博士の言葉を借りると、「徹夜は人のパフォーマンスを下げる最悪の行動」だといえます。徹夜明けの身体には、以下の“3つの低下”が生じるためです。

□集中力の低下
□思考力の低下
□記憶力の低下

実際に徹夜を経験している方ならば、察しがつくかもしれません。「集中力の低下」とは、寝不足がもたらす注意力や作業効率の低下を指します。人間の集中力が低下するのは、起床から約13時間後とのこと。例えば、午前7時に起床した方は、午後8時に集中力が低下し始めます。

さらに起床から17時間が経過すると、血中アルコールが酒気帯び運転と同じ値まで上昇します。「飲酒していないのに酔っ払っている状態」になる、といえば分かりやすいでしょうか。結果的に集中力、思考力、記憶力が平時よりも低下し、本来のパフォーマンスを発揮できない状態となります。

具体的な症状としては、眠気や倦怠感、頭痛、不安感、イライラなどが挙げられます。また血中アルコールだけでなく、血圧や血糖値、中性脂肪も上昇することが分かっています。常習的に徹夜をしている場合、自身が想像する以上の肉体的・精神的負荷が蓄積しているわけです。

“上手な徹夜”を実現する4つのテクニック

仕事がデキるビジネスパーソンは、自身の体調管理を徹底しているものです。総合的なパフォーマンスが落ちないよう、可能な限り徹夜は避けています。しかし、さまざまな事情により徹夜を迫られることがあるかもしれません。以下を参考に、翌日に心身の負担を残さない“上手な徹夜の仕方”を学びましょう。

1.徹夜明けのスケジュールと仕事内容を決めておく

徹夜が確定した段階で徹夜明けのスケジュールと仕事内容を決めておきましょう。先述した通り、徹夜によってパフォーマンスが低下するのは避けられません。したがって、翌日の午前中はパフォーマンスが求められない単純作業にあたるのがベストです。仕事は早めに切り上げ、夜に十分な睡眠時間を確保できるようスケジューリングします。もし可能であれば、昼休みに20分程度の仮眠を取るとパフォーマンスが向上します。タイミングを見計らって昼寝の時間も確保しましょう。

2.徹夜中に仮眠を取る

徹夜中に眠気を感じたら、15分~20分程度の仮眠を取りましょう。ただでさえパフォーマンスが低下している中で作業を続けると、脳の疲労は蓄積するばかりです。結果、作業効率が大きく低下し、必要以上に時間がかかることもあります。徹夜中の仮眠は「時間」と「場所」が重要となります。時間は先述した通り、15分~20分以内がベストです。この時間設定には、睡眠の状態を表す「レム睡眠(浅い睡眠)」と「ノンレム睡眠(深い睡眠)」が関係しています。

ノンレム睡眠には、睡眠の深さにあたる4つのステージがあります。アメリカの神経科学者であるマシュー・ウォーカー氏の研究によると、就寝から20分以内のステージ2では、脳内の記憶整理が行われているとのことです。起床後は頭が冴え渡り、低下していた集中力も回復します。

ステージ3やステージ4では、脳が完全に休息状態へ入り、さらなる深い眠りに到達します。そのまま十分な睡眠が取れるならば問題ありません。しかし、アラームなどで強制的に起きると、寝起きが悪かったり、頭がぼーっとしたりするでしょう。

仮眠で重要なのは、ノンレム睡眠がステージ3に到達する前に起きることです。到達までには15分~20分程度かかるとされるため、この時間内に起きるのがベストです。逆に20分以上寝てしまうと、起床後のパフォーマンス低下は避けられません。なお、仮眠を取る場所は「デスクの上」がおすすめです。布団やベッドでは脳が「睡眠に入る」と判断し、早い段階でステージ4に到達することが分かっています。

3.作業開始から90分ごとに目を閉じる

徹夜中の眠気防止テクニックとして、「90分ごとに目を閉じて休む」のが効果的です。例えば、22時から作業を始めたら23時30分、翌1時、翌2時30分に休憩します。その際に1分~10分程度目を閉じると、眠気や疲労感が軽減されます。そのまま眠りにつかないよう、念の為アラームを設定しておくと安心です。

4.早朝4時には一度休む

一晩仕事に取り組んでいると、強烈な眠気に襲われるタイミングがあります。翌4時頃は顕著であり、いわゆる“マイクロスリープ”が発生しやすい時間帯でもあります。マイクロスリープとは、数秒~数十秒の間、無意識に睡眠状態に陥る症状のことです。これは不眠症やナルコレプシーが引き起こす症状ですが、徹夜による睡眠不足も原因となります。いずれにしても、疲労と眠気がピークに達する翌4時頃は必ず休憩を挟んで下さい。

6時間睡眠は徹夜と同じ!? 睡眠時間のマメ知識

徹夜に関連して、睡眠時間のユニークな研究報告があります。アメリカの「ワシントン州立大学」と「ペンシルベニア大学」の共同研究によると、6時間睡眠を2週間続けた人は「“二徹”した人と同じコンディションになる」ことが分かりました。

6時間睡眠と聞いて、「十分寝ているのでは?」と思う方もいるはずです。「総務省統計局」が公表した「平成 28 年社会生活基本調査」によると、10歳以上の日本人の平均睡眠時間は7時間40分でした。この結果は子どもから高齢者まで含まれるため、働き盛りのビジネスパーソンにおいては、さらに睡眠時間が短いと予想されます。

6時間睡眠を2週間続けた人と“二徹”した人には、どのような共通点が見られたのか。以下をご覧下さい。

□1.常に眠気を感じながら生活するようになった
□2.パフォーマンスの低下に本人が気づけていない

6時間程度寝ているにも関わらず、常に眠気を感じてしまう。これはつまり、「寝不足は蓄積する」と言い換えられます。そもそも、必要な睡眠時間には個人差があります。本来7時間の睡眠が必要な方が6時間睡眠を続けると、日を追うごとに1時間の睡眠不足が生じるわけです。それが蓄積した結果、慢性的な睡眠不足からくる眠気、倦怠感に襲われるようになります。

また興味深いのは、「パフォーマンスの低下に本人が気づけていない」ことです。研究報告によると、6時間睡眠を2週間続けた方は、着実にパフォーマンスが低下していったとのことです。一方で、集中力や思考力の低下に本人達が気づかず、判断能力に鈍っていたことが分かりました。自覚症状のない点が、寝不足による悪影響の恐ろしいところだといえます。

改めて、直近一週間の睡眠時間を計算してみて下さい。もし6時間未満が続いていたら、徹夜明けのパフォーマンスとほぼ同じです。徹夜は避けるべきですが、日頃の睡眠時間が十分か確認することも忘れない様にしましょう。

まとめ

徹夜にはデメリットしかありません。日頃から徹夜を避けるようスケジュールを組み、仕事に取りかかることが大切です。それでも徹夜が避けられない場合は、本記事でご紹介した“上手な徹夜の仕方”を実践してみましょう。徹夜中の過ごし方を工夫するだけで、翌日のダメージを軽くできます。ぜひお試し下さい。

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