仕事で「ゾーンに入る」には?

2020.04.08スタッフブログ
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最近、スポーツ界で集中力が非常に高まった時によく使われる「ゾーン」という表現。テレビや雑誌から人気漫画まで広く取り上げられ話題になったので、この言葉を聞いたことのある方は少なくないでしょう。極限の集中状態といわれるゾーンをビジネスに活用できれば、仕事の生産性を上げられるかもしれません。そこで今回は最初にゾーンのメカニズムを解説し、この状態に入るコツや日頃から身につけたい習慣をご紹介します。

仕事

ゾーンのメカニズム

スポーツドクターなど専門家の意見によれば、脳の認知機能とライフスキル機能のバランスが整った時にゾーン状態は訪れると考えられています。

脳の認知機能とは

脳の認知機能とは、周りの状況を認識する能力です。かつてヒトはこの能力を使い、自分がどんな環境にあるか理解することで外敵から身を守ってきました。ゾーンに入る場合、認知機能により適切に状況判断できると何に集中するか明確化するのに役立ちます。

ただヒトは、五感が受ける外的刺激に対して過敏といわれるほど認知機能が高度に発達しました。環境を把握する能力の高さゆえ意識が周りに向きがちになり、気が散って集中できなくなってしまいます。

ライフスキル機能とは

ライフスキル機能とは、心の状態に作用する脳の働きです。この能力により意識を自分の内側へ向けられると、心を集中状態へ導けます。

集中力が高まり、作業に没頭した状態が「フロー」です。「フロー」とは「流れに乗っている」という意味をもち、この状態がさらに進むと「ゾーン」に達します。ライフスキル機能で意識を心の内へ向かわせ「フロー」状態を生み出せると、そこから初めて極限まで集中した「ゾーン」に入れるわけです。

2つのバランスが大切

通常、多くの方は認知機能とライフスキル機能のバランスがよくありません。認知機能は過剰ともいえるレベルまで発達しているのに対し、ライフスキル機能はうまく使いこなせていないと指摘されています。

ゾーンに入るには先にフロー状態になる必要がありますが、それには状況判断のため外に向いた意識を内側に向け直すことが不可欠です。ライフスキル機能も適切に使えると認知機能とのバランスはよくなり、意識は外ばかりに向かず集中しやすくなります。

ゾーンに入るためのコツ

ゾーンに入るための大切なコツは、「いま」に対する意識と好きという感情です。事前にプロセスをイメージしてから業務に臨み、作業時間を短く区切ることなども重要といわれています。

「いま」に対する意識

ゾーンに入るうえでもっとも重要と考えられている要素は、「いま」に対する意識です。過去の失敗や将来への不安といった余計な問題に心を奪われず、いまの瞬間に意識を傾けます。いま何をすべきかだけを考えて目の前のことに没頭できれば、周りが騒がしくてもまったく気にならないほど集中力を高められるでしょう。

好きという感情

ゾーンに入るには、好きという感情も忘れてはいけません。子どもの頃、好きなゲームで遊んでいると時間はあっという間に過ぎたでしょう。好きな遊びには没頭してしまい、大人でも時間を忘れがちです。仕事も同様であり、好きという感情があると時間に関係なく作業を心から楽しめるためゾーンに入りやすくなります。

プロセスをイメージ

仕事を始めるにあたり欠かせない準備作業が、プロセスのイメージです。これから着手する業務について、どんな手順で進めるか頭のなかに思い描きます。事前に全体の流れをイメージしておくと、次に何をするか迷わずに済みます。作業中の動きがスムーズになり、フローやゾーンに入った時に集中力が妨げられません。

作業時間は短く

ゾーンは、あくまで一時的に訪れる極限の集中状態です。医学や生理学の分野では、仕事に限らず集中力を持続できる時間は90分と考えられています。どれほど楽しく仕事していても、長時間にわたるゾーン状態の継続は困難です。ゾーンに入る回数を増やすには、個々の作業時間を短く区切るといった工夫が求められます。

身につけたい日々の習慣

フローやゾーンに入るコツが分かっても、そのテクニックをいきなり使いこなせるわけではありません。日々の生活で身につけたい習慣は、言葉や表情の選び方、呼吸方法、思考方法です。

言葉の選び方

言葉は、心のあり方と無縁ではありません。自分が発言した内容が脳に伝わると、心理状態に多少なりとも影響します。仕事への不満や失敗の言い訳を周りにもらす時には意識が外に向いており、集中するには適しません。日頃から仕事が楽しくなる言葉を見つけておき作業前に自分に聞かせると、集中力を高めるのに効果的です。

表情や態度の選び方

表情や態度も、言葉と同じく自分の心理状態を左右します。仕事でトラブルがあった際、不快感や苛立ちを表情や態度に出すのは周りの状況に反応している証しです。普段からフローやゾーンの状態につながる表情や態度を心がけていると、いざ職場で問題が生じた時にも集中しやすくなります。

呼吸方法

呼吸方法は、フロー状態への影響力が小さくないと考えられています。フローに入りやすいといわれる呼吸方法は、ゆっくりした深呼吸です。精神を安定させるセロトニンが脳内に分泌されると気持ちがリラックスし、周りの状況にとらわれなくなるといった効果がもたらされます。

思考方法

思考方法で身につけたい習慣は、ウォッシュアウトと呼ばれる考え方です。ウォッシュアウトは「洗い流す」という意味であり、集中の妨げになる情報を心のなかに持ち込まないスタイルを指します。この思考方法を習得すると余計な問題で心を乱されなくなるため、集中状態を得るのに有効です。

言葉や表情に関しては人によってフローやゾーンに入れるかどうかが異なるので、自分に合ったものを探してみて下さい。

ゾーンが仕事にもたらす効果

ビジネスにおいては、ゾーンに入ると事務作業や企画書の作成、プレゼン、会議や商談で活かせます。

作業はスピードアップ

集中力が高まれば、同じ事務作業でも気が散っている時ほど時間はかかりません。通常の状態からフローを経てゾーンに入れば、作業スピードはさらに上がると予想されます。企画書の提出期限が迫っている場合でも、ゾーン状態になれば短時間のうちに資料を作成できるでしょう。

自信をもてる

フローからゾーンに入った時、土台にあるといわれる感覚が「自己肯定感」です。この感覚のもとでは他人との違いに関係なく自分を認められ、長所も短所も含めて自分自身を受け入れられるとのことです。プレゼンでは自分の提案内容に自信をもてるため、その魅力を十分に伝えられると考えられます。

失敗への不安や恐れがなくなる

ゾーンに到達した際には、雑念のない状況を経験するとの声がよく聞かれます。失敗への不安や恐れはなくなり、成功するイメージが強まるとのことです。会議や商談であれば、不安なく話せば周りにも安心感を与えられるでしょう。成功への道筋が見えていると、そのイメージにしたがい話を上手にまとめられるとも期待できます。

ビジネスシーンにおいて、ゾーンに入った状態は他にもいろいろな形で活かせると見込まれます。継続時間は制約されますが、その効果は小さくありません。普段から慣れていないとフローやゾーンに入るのは難しいと考えられるので、ここに紹介したコツや習慣を取り入れながら集中するためのスキルの向上を目指しましょう。

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