海外からの不審な着信!詐欺事例や対処法を紹介
更新日:2025.01.30スタッフブログ , 電話代行昨今、国内では、見覚えのない電話番号から着信が入るとの声が増えてきました。着信時の番号表示から、発信者は国際電話をかけている可能性が高いと見られています。ただし、実際に海外から発信しているとは限らず、受信者が詐欺の被害に遭う事態も発生しています。このような状況をふまえた場合、国際電話からの不審な着信には、十分に注意する必要があるでしょう。そこで今回は、不審な着信の見分け方や国際電話による詐欺の事例を解説し、被害を防ぐための対処法などをご紹介します。
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目次
海外からの着信の見分け方
海外からの着信は、国内通話における電話番号の表示と違い、国番号から示されるところが大きな特徴です。
「+」表示に要注意
国内の固定電話は、通常、電話番号が「0」から始まります。この「0」は国内プレフィックスと呼ばれ、国内通話であることを示しています。公共関係や市内局番は1や2から始まりますが、いずれにしても「+」マークはつきません。
それに対し、海外から発信された電話は、本来の電話番号に加えて国番号が表示されます。国際電話の場合、「+」「国番号」の順番で、発信者番号の先頭に追加される形式が一般的です。最近、「+国番号」の着信が詐欺に関与している事例が増えたため、十分に注意する必要が生じています。
不審な「+国番号」の種類
不審な「+国番号」には、さまざまな種類があります。たとえば、詐欺関係の着信で多いとされる「+1」は、アメリカ合衆国(本土)とカナダの国番号に該当します。近頃は、「+44」(イギリス)や「+61」(オーストラリア)も増えてきたといわれています。
一方、「+800」「+844」は、国際フリーフォンの番号です。国際フリーフォンは着信課金式であり、利用料金は、発信者側でなく受信者側が負担する仕組みとなっています。うっかり着信を受けると通話料を請求されるため注意が必要です。現時点で、通常の国際電話と詐欺関係の着信との線引きは困難です。そのため、上記に限らず「+国番号」は注意が不可欠と指摘されています。
国際電話を装う手口
詐欺の電話が国際電話を装う手口は、スマホの機能やツールなどを用いているとの見方が有力です。たとえば、国際電話の番号を取得できるアプリを悪用するケースがあります。こうしたツールを使用した場合、国内から発信しても、番号表示は海外の電話番号に変更されます。アプリ自体は、スマホにダウンロードしても問題ありません。
ただし、詐欺集団が国内の発信場所を特定させないため、国際電話を装う目的で悪用していることがあると見られています。国際電話の番号表示でも、海外から発信されている保証はなく、詐欺の可能性を疑う必要があると考えられます。
不審な着信の詐欺事例
国際電話を装う不審な着信の詐欺事例としては、ワン切り詐欺・架空料金請求・還付金詐欺などが代表的です。
ワン切り詐欺
ワン切り詐欺は、金銭目的で折返しの電話を誘導する手口の犯罪です。詐欺の実行犯は、まずターゲットに国際電話をかけて、呼び出し音が1回鳴ると電話を切ります。発信先の携帯やスマホに着信履歴を残し、折返しの電話を誘導することが主な目的です。ターゲットが着信履歴に気づき国際電話番号に折り返すと、電話会社に通話料を支払う必要が生じます。このような手口で電話会社は利益を得られるため、見返りとして詐欺グループに報酬が支払われるといわれています。
架空料金請求
架空料金請求は、実際には発生していない料金を不当請求する詐欺の手口です。この事例では、詐欺グループからターゲットのもとに、「まだ、〇〇の料金が支払われていない」「このままでは、〇〇のサービスを利用できなくなる」といった連絡が入ります。不審な国際電話も同様であり、ターゲットが着信を受けると、上記のような通知が自動音声で流れます。その際、受信者が通知内容にしたがって料金を支払い、詐欺の被害を受けるケースは少なくありません。
還付金詐欺
還付金詐欺は、自己負担した費用が還付されると偽る手口です。この場合、医療費や税金関係の還付があるといった内容で、詐欺グループから電話がかかってきます。また、ATMで必要な手続きを完了できると誘導するところが、大きな特徴のひとつです。電話では、還付金を受け取る方法として、ATMの操作手順が説明されます。ただし、指示通りに操作しても、還付金は戻ってきません。実際は、自分の預金が詐欺グループの口座に振り込まれ、お金をだまし取られてしまいます。
その他
公的機関を名乗る・個人情報の漏洩を警告するといった手口も、詐欺の電話に見られる代表的な事例です。まず、公的機関を名乗るケースとしては、行政機関や大使館の関係者を装うパターンが知られています。最初は何かしらの事務手続きを済ませるように案内し、その際に手数料の支払いや個人情報の提供を求める手口が中心的です。
また、個人情報の漏洩を警告する事例では、漏洩情報を削除するためと説明して所定のサイトに誘導するケースが見られます。同時に、一定額の費用がかかると請求してくることも珍しくありません。最近は、これらの手口にとどまらず、国際電話を悪用した詐欺の被害が増えてきました。そのため、大きな社会問題となり、国内各地で注意が呼びかけられています。
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不審な着信への対処法
国際電話番号で着信があった場合、不審に感じられた時は、適切に対処することが大切です。
電話に出てしまった時
不審な国際電話に出てしまった時は、電話の用件を問わず、早めに通話を終えるのが賢明です。ワン切り詐欺は、受信者が電話を折り返すと、自分で利用料金を支払う必要が出てきます。国際電話の料金は国内通話より値段が高く、通話が長引くと高額請求につながるため、長電話は禁物といえるでしょう。
架空料金請求や還付金詐欺は、請求料金の支払い方や還付金の受取り方を説明するなかで、銀行口座やクレジットカードの番号を聞いてくる傾向があります。詐欺グループのペースで話が進むと、受信者の個人情報が漏洩する事態を招きがちです。うっかり金融機関の情報を伝えてしまった場合、そのまま放置せず、不正利用されていないか確認したほうがよいと考えられます。
また、銀行やカード会社に事情を説明し、状況に応じて口座の凍結やカードの利用停止を依頼すると安心です。不審な着信を受けて電話を折り返したり、長く通話を続けたりすると、高い利用料金の発生や各種情報の流出につながる可能性があります。
これらのトラブルを避けるには、できるだけ発言を控えて速やかに電話を切る方法が役立つでしょう。
詐欺に遭わないための対策
国際電話を悪用した詐欺に遭わないための対策としては、不審な着信を受けない方法が有効です。心当たりのない国際電話番号から着信があった際、電話に出ない方法は、詐欺の被害を防ぐのに効果があります。とはいえ、何も用件を聞かないと、なぜ電話がかかってきたか気になるかもしれません。
その場合、留守番電話サービスの活用は、着信を受けずに電話の用件を確認する方法として有用です。冷静な気持ちで留守電の内容を聞けば、落ち着いて対処しやすくなると考えられます。
また、留守電にメッセージがない時は、着信履歴の電話番号をネット検索して詐欺かどうか調べる方法があります。Webサイトや口コミの情報から詐欺・迷惑電話と判明すれば、気にせずに済むでしょう。
加えて、詐欺目的の国際電話番号は、着信拒否に設定するとトラブルを回避するのに効果的です。すぐに着信拒否しておけば、同じ電話番号から何度も連絡が入る事態は防止できます。これらの方法は根本的な解決策とはいえませんが、詐欺に遭うリスクを下げるうえで重要です。不審な国際電話から資産や個人情報を守るためにも、適切に対策することをおすすめします。
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