【シーン別例文付き】電話対応の敬語使い方完全ガイド
更新日:2026.01.29 / 公開日:2026.02.06ビジネス豆知識電話対応では、相手の顔が見えない分、言葉遣い一つで印象が大きく左右されます。敬語の使い方に自信が持てず、語尾が曖昧になったり、正しいつもりでも失礼に聞こえていないか不安を感じたりする場面は少なくありません。とくに電話では、とっさの一言がそのまま評価につながるため、迷いなく使える敬語表現を身につけておくことが重要です。本記事では「敬語・使い方・電話」を軸に、シーン別の正解例とNG例をセットで解説し、実務ですぐ役立つ形で整理しました。さらに、デスク横に貼って確認できる便利な「敬語フレーズ一覧表PDF」も用意し、日常の電話対応を確実に支える内容をお届けします。
目次
電話対応の敬語の使い方|基本ルールと全体像
電話対応における敬語は、「正しく使おう」と意識するほど難しく感じやすいものです。しかし、すべての表現を丸暗記する必要はありません。基本となる敬語の考え方と、よく使われるシーンごとの定型フレーズを押さえておけば、語尾が揺れたり、不安を感じたりする場面は大きく減らせます。まずは、電話対応で欠かせない敬語の基本ルールと、実務で頻出する対応シーンの全体像を整理します。
敬語の3分類
敬語は大きく分けて「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに分類されます。尊敬語は、相手の動作や状態を高めて表現する敬語で、「おっしゃる」「いらっしゃる」などが代表例です。謙譲語は、自分や自社の動作をへりくだって伝える敬語で、「申す」「伺う」「お預かりする」などが該当します。丁寧語は、文末を「です・ます」調にすることで、全体を丁寧に整える役割を持ちます。電話対応では、この3つを場面に応じて組み合わせて使うことが基本です。
電話対応の5大シーン
次に、電話対応で特に出番の多い5つのシーンを整理します。受電時、架電時、取り次ぎ時、不在時、クレーム対応時は、ほぼすべての業務で繰り返し発生する場面です。それぞれに「よく使われる代表的な敬語フレーズ」があり、ここを押さえることで対応の迷いが減ります。
以下は、電話対応の5大シーンと、その基本となる代表フレーズをまとめた一覧です。
※横にスクロールできます。
| シーン | 代表的な敬語フレーズ例 |
|---|---|
| 受電時 | 「お電話ありがとうございます。○○でございます。」 |
| 架電時 | 「お忙しいところ恐れ入ります。○○の件でお電話いたしました。」 |
| 取り次ぎ時 | 「ただいま確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか。」 |
| 不在時 | 「あいにく○○は席を外しております。戻り次第、折り返しご連絡いたします。」 |
| クレーム時 | 「ご不便をおかけし、誠に申し訳ございません。詳しくお話を伺ってもよろしいでしょうか。」 |
これらのフレーズは、正しい敬語の考え方に基づいた「土台」となる表現です。実際の電話対応では、この土台に情報確認や状況説明を付け加えていくことで、自然で失礼のない受け答えが可能になります。
なお、本記事で紹介する敬語表現を一目で確認できるよう、電話対応_敬語フレーズ一覧表(PDF)を用意しています。
デスク横に貼っておけば、とっさの電話でも落ち着いて対応できる実用的な内容になっていますので、あわせてご活用ください。
【基本編】電話の受電・架電の敬語フローとNG例
電話対応の中でも、受電と架電はもっとも基本となる場面です。ここでの敬語や言い回しが安定していると、その後のやり取りもスムーズに進み、相手に与える印象も良くなります。一方で、名乗り方や動作を表す敬語を誤ると、無意識のうちに失礼な表現になってしまうこともある重要な場面です。ここでは、受電時・架電時それぞれの基本的な流れに沿って、正しい敬語の使い方とNG例を確認します。
電話受電時の敬語フローとNG例
受電時は、最初の一言で会社や個人の印象が決まる重要なタイミングです。まずは感謝を伝えつつ名乗り、その後に要件を丁寧に確認し、必要に応じて取り次ぎを行う流れが基本となります。
正解例としては、「お電話ありがとうございます。〇〇でございます。」と名乗ったうえで、「恐れ入りますが、ご用件をお伺いしてもよろしいでしょうか。」と要件確認に進みます。取り次ぎが必要な場合には、「〇〇でございますね。少々お待ちいただけますでしょうか。」と一言添えることで、落ち着いた印象になります。
一方、NG例として多いのが、「もしもし、〇〇です。」といった私的な表現や、「どのようなご用件でしょうか。」と唐突に要件確認に入ってしまうケースです。また、「少々お待ちください。」だけで保留に入ると、ぶっきらぼうな印象を与えることがあります。
電話架電時の敬語フローとNG例
架電時は、相手の時間をいただいている意識を持った敬語表現が重要です。まずは名乗りと用件の概要を簡潔に伝え、その後に相手本人であるかを確認します。
正解例は、「お忙しいところ恐れ入ります。私、〇〇の〇〇と申しますが、〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。」と挨拶と確認をセットで行う形です。相手が確認できたら、「本日は〇〇の件でお電話いたしました。」と用件に入ります。
NG例としては、「〇〇ですけど、今大丈夫ですか?」といったフランクな言い回しや、名乗りや確認を省いていきなり用件を話し始める対応が挙げられます。電話では相手の状況が見えないため、丁寧な前置きが欠かせません。
「お電話いたします」vs「差し上げます」の使い分け
電話対応で混乱しやすい表現の一つが、「お電話いたします」と「お電話差し上げます」の使い分けです。どちらも一見丁寧に聞こえますが、敬語の考え方を踏まえると使い分けが必要になります。
正しい表現は、「お電話いたします」です。「いたします」は謙譲語であり、自分の動作をへりくだって表現するため、電話をかける行為にはこちらを用います。
一方、「差し上げます」は、本来「物を上げる」行為に使われる謙譲語であり、「お電話差し上げます」は過剰敬語・不自然な表現とされています。丁寧にしようとして使ってしまいがちですが、電話対応では避けたほうが無難です。
正解例としては、「後ほど改めてお電話いたします。」
NG例としては、「後ほどお電話差し上げます。」
このように、基本的な流れと表現を整理しておくことで、電話対応時の迷いは確実に減らせるでしょう。
【応用編】電話の敬語で困ったときの状況別対応マニュアル
電話対応では、基本フローを押さえていても、とっさの状況に戸惑う場面が少なくありません。ここでは実務でとくに困りやすい状況を取り上げ、正解例とNG例を交えながら、失礼にならない敬語対応のポイントを整理します。
担当者不在時の対応
担当者が席を外している場合は、「不在」である事実をそのまま伝えるのではなく、クッション言葉を添えて柔らかく表現することが大切です。また、次の行動を明確に伝えることで、相手に安心感を与えられます。
正解例としては、「あいにく〇〇はただいま席を外しております。戻り次第、折り返しご連絡いたしましょうか。」のように、不在理由をぼかしつつ、代替案を提示します。
NG例は、「今いません」「外出中です」といった簡潔すぎる表現や、「折り返しますか?」と選択肢を投げるだけで主体性のない対応です。
クレーム電話対応
クレーム対応では、言葉遣い一つで状況が悪化することもあります。まずは謝意を伝え、相手の話を遮らずに受け止める姿勢を示すことが最優先です。
正解例は、「このたびはご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません。詳しい状況をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。」というように、謝罪とヒアリングをセットで行う表現です。
NG例としては、「それは担当に伝えます」「そういう決まりなので」といった、責任回避や突き放した印象を与える言い回しが挙げられます。
名前が聞き取れなかったとき
相手の名前が聞き取れなかった場合、遠慮して曖昧に進めてしまうと、後の確認ミスにつながります。丁寧に聞き返すこと自体は、失礼にはあたりません。
正解例は、「恐れ入りますが、今一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」や「お名前の漢字を教えていただけますでしょうか。」といった表現です。
NG例は、「え?」「もう一回お願いします」といった砕けた言い方や、聞き取れないまま話を進めてしまう対応です。
取り次ぎ後の追加フォロー
取り次ぎが完了した後も、必要に応じて一言フォローを入れることで、対応の丁寧さが伝わります。特に待ち時間が発生した場合や、要件が複雑な場合には効果的です。
正解例としては、「お待たせいたしました。〇〇におつなぎいたします。」や、「先ほどの件ですが、念のためこちらでも内容を共有しておきます。」といった言い回しが挙げられます。
NG例は、無言で転送する、あるいは「つなぎますね」といったカジュアルな表現のみで済ませてしまうケースです。
応用的な場面こそ、定型フレーズを用意しておくことで、冷静で失礼のない電話対応が可能になります。
図で理解する|電話対応の敬語3分類マトリクス
電話対応で敬語に迷ったときは、「誰の動作か」を基準に考えると整理しやすくなります。以下は、尊敬語・謙譲語・丁寧語を図で整理したマトリクスです。
※横にスクロールできます。
| 誰の動作? | 尊敬語 (相手を立てる) |
謙譲語 (自分を下げる) |
丁寧語 (全体を丁寧に) |
|---|---|---|---|
| 相手(お客様・目上) |
「おっしゃる」 「いらっしゃる」 |
― | です・ます調 |
| 自分・自社 | ― |
「申す」 「伺う」 「お預かりする」 「(お電話)いたします」 |
です・ます調 |
このように、「相手の行動か」「自分の行動か」を先に判断し、それぞれ尊敬語・謙譲語を使い分けたうえで、文末を丁寧語で整えるのが電話対応の基本です。
FAQ|電話対応の敬語の使い方でよくある疑問
電話対応の敬語は、基本やフレーズを覚えていても、実際の現場では「これで合っているのか」と迷う場面が出てきます。ここでは、電話対応の敬語の使い方に関して寄せられることの多い疑問を取り上げ、実務に即した形で分かりやすく解説します。
Q1. 電話を切るときの正しい敬語は?「失礼いたします」でいいの?
A. 問題ありません。基本は「それでは、失礼いたします」でOKです。
より丁寧にしたい場合は「お忙しいところありがとうございました。失礼いたします」と前置きを加えます。電話を切る順番は、原則「かけた方が先」ですが、お客様や目上の方が相手の場合は相手が切るのを待ちましょう。
Q2. 「お名前を頂戴できますか」は正しい敬語?
誤用となります。正しくは「お名前をお伺いできますか」です。
「頂戴する」は、物を受け取る行為に用いる謙譲語であるため、お名前のような情報を確認する場面では適切ではありません。「お名前をお聞かせ願えますか」や「お教えいただけますか」といった表現が正しい言い回しとなります。
なお、「お名刺を頂戴する」のように、実際に物を受け取る場合には「頂戴する」を使用して問題ありません。
Q3. 携帯電話にかけるとき「今、大丈夫ですか」は失礼?
ビジネスシーンでは不適切な表現となります。正しくは「ただいま、お時間よろしいでしょうか」です。
「大丈夫」という表現は口語的でカジュアルな印象が強く、電話対応における敬語表現としては適していません。「今、お話しできる状況でいらっしゃいますか」や「少々お時間をいただけますでしょうか」といった言い回しも適切です。
また、相手が忙しそうな場合には、「それでは改めてお電話いたします」と代替案を提示することで、配慮のある対応につながります。
Q4. 折り返しの電話で「さっき電話もらった○○です」は失礼?
ビジネスシーンでは不適切な表現となります。正しくは「先ほどお電話をいただきました〇〇と申します」です。
「さっき」は口語的な表現であるため「先ほど」に言い換えましょう。「もらった」は謙譲表現として「いただいた」に、「〇〇です」は自己紹介として適切な「〇〇と申します」に言い換えます。
担当者を呼び出す場合には、「□□様はいらっしゃいますでしょうか」と続けると丁寧です。なお、折り返しまでに時間が経っている場合は、「本日午前中にお電話をいただいておりました」など、状況が分かる表現を用いるとより適切です。
Q5. 保留時間が長引いたときの正しいお詫びは?
基本となるお詫びの表現は「大変お待たせいたしました」です。
保留時間が1分以内の場合は、「お待たせいたしました」でも問題ありません。3分以上かかった場合には「大変長らくお待たせして申し訳ございませんでした」など、待ち時間に応じて表現を使い分けると丁寧な印象になります。
また、保留に入る前に「2~3分ほどお時間をいただく可能性がございますが、このままお待ちいただけますでしょうか。」と目安時間を伝えておくと、相手への配慮につながります。対応が長引く場合には、30秒程度を目安に「もう少々お待ちください」と一言添えることが望ましいでしょう。
まとめ
電話では表情や態度が伝わらない分、言葉選びがそのまま印象や信頼につながります。正しい敬語を完璧に使おうとするよりも、よく使うシーンの定型フレーズを押さえ、NG表現を避ける意識を持つことが大切です。紹介した正解例や敬語フレーズ一覧表PDFを活用し、日々の電話対応を安定させることで、安心感のあるコミュニケーションを実現していきましょう。
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