メラビアンの法則でコミュニケーション力アップ!

更新日:2023.04.06ビジネス豆知識

メラビアンの法則を説明する男性

1971年にアメリカで提唱された「メラビアンの法則」という概念があります。こちらは、聞き手に対して言語・聴覚・視覚情報はどのくらいの割合で影響しているのかを実験して得られた定説です。メラビアンの法則を活用することで、コミュニケーションがスムーズになり、仕事上の関係がうまくいきやすくなると考えられます。こちらでは、メラビアンの法則の活用法についてお伝えします

メラビアンの法則とは?

メラビアンの法則とは、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンによって提唱された概念です。話し手が聞き手に与える印象を、「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」に分けて数値化したもので、「7・38・55ルール」と呼ばれる場合もあります。それぞれの情報が相手に伝わる割合は以下のとおりです。

言語情報・・・7%

言語情報とは、話し手の言葉そのものの意味や、話の内容のことです。

聴覚情報・・・38%

話し手の声のトーンや大きさ、話し方を指します。

視覚情報・・・55%

話し手の表情や目線、態度といった、見た目から入る情報です。

聞き手に与える印象は視覚情報がもっとも大きく、次に大きいのが聴覚情報です。言語情報はわずか7%になります。会話をする時は、話の内容そのものよりも表情や声のほうが相手に与える印象が大きいことが分かります。

ただし、メラビアンの法則は拡大解釈されるケースが多いため、注意が必要です。メラビアンの法則の内容が独り歩きして、「話よりも見た目が大切」と解釈される場合もあります。
しかし、メラビアンが行ったのは、話と態度や声の情報が矛盾している時、どちらを優先して受け取るのかという実験です。たとえば、怒った顔の写真を見せられながら不機嫌な声で「ありがとう」といわれた場合、どの様な印象を抱くかという実験が行われました。
そのため、話の内容と声・態度が矛盾していない状況では、言語情報が7%しか相手に影響を与えないということはありません。メラビアンの法則を活用する際は、この点に注意しましょう。

見た目も大事!服装にも気をつけよう

メラビアンの法則の拡大解釈には注意が必要ですが、見た目はコミュニケーションを大きく左右する要素です。身だしなみに気を使っていないと、良い内容を話していても、相手が違和感を覚えて伝わりにくくなってしまいます。特に初対面の方と話す場合は、TPOに合わせた服装を選ぶ必要があります。
ある調査によると、見た目に気を配る方と、そうでない方の生涯年収には2,700万円も差があることが分かりました。見た目に気を配ることで、さまざまなメリットを得られます。ビジネスマンが注意するべきポイントには、次の様なものがあります。

髪型

髪型は見た目の印象を大きく左右するものです。可能であれば、美容師の方に自分の勤める業界を伝え、好感度が高く自分に似合う髪型を選んでもらうことをおすすめします。

眉毛

眉毛は、「顔の額縁」といわれるほど重要なパーツです。しっかり整えておきましょう。ただし、あまり作り込みすぎると違和感が出てしまうため、自然な印象に整えて下さい。

ヒゲ

清潔感を出すためにも、ヒゲは毎日手入れしましょう。シェービングは、起きてから20分ほど経ってから行うのが理想です。寝起きの顔は多少むくんでいるため、剃ってもすぐに新しい毛が生えてきてしまうからです。また、切れ味の悪いカミソリを使うと肌が傷つきやすくなるため、剃刀の刃は一週間に1回ほど替える様にして下さい。

スーツ

スーツは高価なブランドのものを着る必要はありませんが、ジャストサイズにするととても印象が良くなります。ぜひオーダーメイドで自分にぴったり合ったスーツを作ってもらいましょう。

足元に気を配ると、全体の雰囲気が良くなります。靴はできるだけ1万円以上のものを履きましょう。3足ほど購入してローテーションで履けば傷みを最小限に抑えられ、何度も買い換える必要がなくなります。

カバン

カバンは高価なものでなくても構いませんが、下に置いた時に自立するものを選びましょう。顧客の前でカバンを置いた時に横に倒れてしまうとだらしない印象になってしまいます。ブリーフケース・トート・ダレスバッグ・アタッシュケースといった種類から、御衣右手に合ったものを選びましょう。

法則にみる、コミュニケーション時の注意点

メラビアンの実験から、話の内容と態度や声から受ける印象に矛盾があると、相手に態度や声の印象のほうが大きく伝わってしまうことが分かりました。たとえば眠そうな顔で「がんばります」といったり、不機嫌な顔で「がんばったな」と褒めてたりすると、多くの聞き手は言葉通りに受け取ってくれません。違和感から信頼できないと思わされてしまうケースもあります。話の内容のみでなく、ぜひ話し方や表情にも気を使う様にしましょう。

コミュニケーションは、「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション」に分かれています。言語コミュニケーションとは、手紙やメールに代表されるもので、メッセージのみを使ってコミュニケーションを取るものです。非言語コミュニケーションに比べて圧倒的に情報が少ないため、相手の感情を読み取りにくいケースがあります。

一方、非言語コミュニケーションとは、聴覚情報や視覚情報を使ったコミュニケーションのことです。話し手の表情や声のトーン、仕草から感情を読み取ります。非言語コミュニケーションに比べて情報量が多く、よりスムーズなコミュニケーションが可能です。それゆえに、誤った情報や無自覚な情報が伝わってしまう恐れもあります。それぞれに一長一短があると踏まえてうえで、適切な言葉選びと見た目作りを心がけましょう。

メラビアンの法則を意識することで、コミュニケーションはこう変わる!

メラビアンの法則を意識することで、コミュニケーションにさまざまな変化が起こります。ぜひ活用してみましょう。

第一印象が良くなる

メラビアンの法則を活用することで、第一印象が良くなります。ビジネスでは、第一印象で顧客や取引先に与えるイメージが、今後を大きく左右するといわれています。ぜひ、身だしなみを整え、話の内容と話し方を合わせて、顧客や取引先からの印象をアップさせましょう。

相手にいいたいことが伝わりやすくなる

メラビアンの法則を意識すれば、伝えたいことが伝わりやすくなります。やる気を表明する時は元気良く、注意する時は厳しいトーンを意識することで、相手にはっきり意図が伝わります。

上司や部下、同僚との関係が良くなる

メラビアンの法則は、言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションのバランスを表した法則です。言語と非言語のバランスを意識することで、周りの方とのコミュニケーションがスムーズになります。

面接や営業などで有効

メラビアンの法則は、面接や営業でも活用できます。人材採用の面接を行う際は、短い時間で応募者がどんな人物なのか見極めなければなりません。応募者は緊張していることが多いため、面接官はまずは相手を安心させる様な態度や話し方をすると、応募者本来の姿を引き出しやすくなります。

営業を行う際もメラビアンの法則が効果的です。営業職では、第一印象が成績を大きく左右します。身だしなみや態度、声のトーンには十分注意しましょう。

また、営業マンの話の内容と話し方に統一感がないと、信頼されにくくなります。商品の説明が良くても、自信のなさそうな態度だったり、服装がだらしなかったりすると、お客様の購入しようという気持ちが削がれてしまうでしょう。営業の方は、特にメラビアンの法則を意識してみて下さい。

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