一人会社と個人事業との違いとは

一人会社の基礎知識やおすすめのサービス

更新日：2023.10.23電話代行

一人会社とは、社長1人が組織を設立・運営する事業スタイルです。法律上は、個人事業ではなく法人と見なされます。新しい事業を始めようと考えている場合、こうした方法もあると知っておくと役立つでしょう。ただ、一人会社を始めても、状況によっては社長の負担が重くなることがあります。仕事が忙しく電話業務まで手が回らない場合、電話代行を活用することがおすすめです。今回は、一人会社の基礎知識やメリット・デメリット、電話代行を活用する利点などをご紹介します。

1 一人会社の基礎知識
2 一人会社のメリット・デメリット
3 一人会社に適したサービス
4 一人会社の業務負担を軽減するなら電話代行サービスへ
5 この記事を読まれている方へのオススメ

一人会社の基礎知識

一人会社は、組織全体が社長1人のみで構成されるタイプの会社です。他に取締役や社員は存在しませんが、法律上は従来の一般企業と変わらず法人組織として認められています。

一人会社の種類

現在の一人会社は、大きく分けると株式会社と合同会社の2つです。どちらを選んだ場合も、組織を構成する人員は社長のみに限られます。両方とも、会社の設立において必要となる人員は1人だけです。また、出資者に課される責任の範囲が有限であるところも共通しています。一方、それぞれの設立時に発生する初期費用や開業後の経営方法には多少の違いが見られます。

登録免許税は、株式会社であれば25万円程度ですが、合同会社なら6万円くらいです。また前者は出資者と経営者が分かれていますが、後者は出資者＝社員のスタイルで経営が進められます。現時点での知名度は株式会社のほうが高く、信用度や社会的イメージが勝っているケースも見られます。そのため、経営面や将来性を考えた時、合同会社より有利になる可能性もあるでしょう。

国内で増えた要因

一人会社が国内で増えた主な要因は、新会社法の制定です。新しい法律は、旧来の商法に代わり誕生しました。旧商法は、株式会社の設立時に求められる条件の厳しさに大きな特徴があります。これまで法人の立ち上げは簡単でなかったため、単独での会社設立を考える個人事業主は多くありませんでした。

新会社法は、旧商法に比べてハードルが低い点が特徴です。以前なら資本金は1000万円ほど必要でしたが、法律の変更後は1円に引き下げられました。取締役についても、かつての3名から1名に改められています。同時に株式会社だけでなく合同会社も法人として設立可能になりました。選択肢の幅が広がったことも、一人会社の設立数増加につながったと考えられています。

個人事業との違い

一人会社は、法律で認められた法人組織としての資格や仕組みを有している点が個人事業との明確な違いです。組織の構成員は社長1人でも、あくまで事業関係の全責任は社長個人ではなく法人が負います。個人事業の場合に業務責任すべてを事業主本人が個人的に負わなければならない状況とは、大きく異なります。

あらゆる仕事の収益は、会社組織に属する資産です。社長は、通常の会社と同じく組織の一員として報酬を受け取ります。この点も個人事業と異なり、事業主が1人だけとの理由で社長の個人財産にはなりません。一人会社は社長が唯一の構成員ですが、個人事業主の資格は法的に認められず、業務全般にわたり法人組織の仕組みが適用されます。

一人会社のメリット・デメリット

一人会社を運営した場合に得られる大きなメリットは、信頼性の高さです。社内事業に対する責任が無制限でなく、節税効果を見込める魅力もあります。ただ、運営スタイルの特徴により、多少のデメリットも伴います。

メリット1：信頼性が高い

フリーの立場などで仕事を進める個人事業に比べると、法人組織である一人会社はビジネス界で信頼されやすい点が特徴的です。よく比較対象となる個人事業では、事業内容や融資の返済について事業主本人が責任を問われます。また、仕事とプライベートの境界が不明瞭になりやすいとも指摘されています。

一方、一人会社の場合、業務の進め方から借金の処理まで一通りの責任を法人が負うシステムです。経営管理がプライベートと混同されにくく、信頼性の高さにつながっています。

メリット2：責任が無制限でない

一人会社では、出資割合にもとづいて、各種責任が有限になります。融資を受ける時は社長が個人保証を求められることも多く見られますが、特定のケースを除くと経営責任などは無制限にはなりません。この点も、業務全般で無限責任になる個人事業とは異なります。

メリット3：節税にも効果的

一人会社は、一定の収益を得られた時の節税にも効果的です。仕事上の収入が一定額に達した際、個人事業は所得税がかかります。法人格を有する一人会社の場合は、所得税の代わりに法人税が生じます。法人税は、利益に応じた税率の増え方が所得税より小さい税金です。そのため、一人会社では多くの収益が上がっても税率は大幅に増えず、利益があるほど節税効果は高まるといわれています。

デメリット

一人会社はさまざまなメリットを見込めますが、業務範囲の広さは大きなデメリットのひとつです。基本的に組織の構成員は社長のみに限られ、あらゆる社内業務を1人で進めることになります。経営者として運営方針や事業戦略を検討するだけでなく、決算処理や確定申告などの事務的な作業も担当しなければなりません。すべて社長自身が単独で引き受けていると、日々の業務負担は重くなっていくと考えられます。

一人会社に適したサービス

一人会社で社長の負担を軽くするなら、外部業者を活用する方法があります。職場の電話対応が間に合っていない場合、おすすめのサービスは電話代行です。このサービスを利用すれば、ビジネスチャンスは広がると期待できます。

サービスの概要

電話代行は、基本的に仕事関係の電話業務を一通り担当するサービスです。実際の業務内容は、インバウンドとアウトバウンドに大きく分けられます。インバウンドは、お客様や取引先から連絡があった時に対応する受信業務です。とくに電話の用件を問わず、営業や間違い電話も担当オペレーターが例外なく親切丁寧に受け付けます。

アウトバウンドは、逆に会社側から発信する業務です。新しい商品やサービスの案内をはじめ、既存顧客のアフターフォローや新規顧客の獲得まで、各種マーケティング活動を進めます。多くの業務に追われて日々の着信対応や電話での営業展開まで手が回らない時は、電話代行が幅広くサポートできます。

会社にもたらすメリット

電話代行が会社にもたらすと見込まれるメリットは、お客様や取引先からの信頼性の向上です。サービスの活用により職場の電話がつながりやすくなると、会社に対して「いつ電話しても、すぐ応対してくれる」との安心感が生まれるでしょう。重要案件や緊急時の連絡に迅速対応すれば、信頼感は増すと考えられます。

さらに新商品を販売した後など、定期的にフォローの電話を入れると好感度アップやリピーターの獲得に有効です。新規顧客からの着信も取りこぼさなければ、ビジネスチャンスを逃すリスクは減少します。他にも電話代行は多くのメリットを期待できるため、社長の業務負担が重くなりがちな一人会社におすすめのサービスといえます。

業者選びのポイント

どの電話代行に対応業務を依頼するか迷った場合、業者選びで注目したいポイントは業務品質です。数年来、同業界の業者数は増大する傾向にありますが、業務レベルは必ずしも均一といえません。たとえば、安易に格安料金をアピールする業者と契約したものの、電話のマナーや言葉遣いが好ましくなく、依頼先を変更した事例も知られます。

そんな失敗を避けるには、利用料金の設定ばかりでなく業務品質にも目を向けることが大切です。どんな具合に電話対応しているか確かめるなら、実際に連絡してみる方法などがあります。