フリーダイヤルのオプションサービスと利用ポイント
更新日:2022.03.29スタッフブログ最近、弊社の会員様から、フリーダイヤル機能に関してご質問を受けることがありました。テレビショッピングなどでよく耳にするフリーダイヤルという言葉ですが、フリーダイヤルの機能というのは、あまり知らないのではないでしょうか。今回は、フリーダイヤルとフリーダイヤル・インテリジェントサービスにおけるオプション機能と、利用時のポイントなどをご紹介します。
紹介するオプションサービス
今回ご紹介するオプションサービスはこちらです。コールセンターでよく使われるものや、お客様を逃さないための機能、こんな便利な機能があったのかと感じていただけるものに絞っています。
- 通話量設定
- 発信端末拒否
- 話中時迂回
- 無応答時迂回
- 話中時待ち合わせ
- 入力指示ルーティング
- ウィスパー
※NTTコミュニケーションズの「フリーダイヤル」ではなく、KDDIの「フリーコール」、ソフトバンクの「フリーコールスーパー」、NTT東日本・西日本の「フリーアクセス」などをご利用中の方もいらっしゃると思います。付加機能については同様の機能が提供されている場合も多いので、ぜひ、参考にしてみて下さい。
通話量設定
このオプションサービスは特に費用はかかりらず、無料で利用することができます。サービス内容は、フリーダイヤルの通話回数の上限値をあらかじめ設定し、上限値に達すると、それ以降の着信に対しては受付終了のガイダンスが流れるというものです。
どういった時に利用するかというと、ある一定の数の商品などを販売するケースです。例えば、定員100名のセミナーを開催するとして、フリーダイヤルで参加申し込みを受付する場合、極端に言えば、100名の申し込みがあれば、もうそれ以上は受付しても意味がありません。このケースで言うと、通話回数の上限値が100に達した段階で受付終了のガイダンスが流れる、といった具合です。受付終了ガイダンスが流れている間に関しては通話料がかかりません。
フリーダイヤルは通話料金を着信側が負担しますので、電話受付を行えば行うほど料金負担が増えていきます。要は、必要以上に無駄な通話料金がかからない様にするためのサービスなのです。
発信端末拒否
このオプションサービスも特に費用はかかりません。無料で利用することができます。通話量設定は、あくまで「通話回数に制限を設ける」機能でしたが、それに対し発信端末拒否は、着信可能な端末の種類に制限を設ける機能のことです。
フリーダイヤルへ着信させる電話(端末)の種類としては、一般回線や固定電話と呼ばれるもの以外に、携帯電話、PHS、公衆電話、衛星電話などがあります。利用方法としては「一般回線や固定電話からの着信は受付するけれど、携帯電話やPHSからの着信は受付しません」といった感じです。
ちなみに、拒否された電話(端末)からフリーダイヤルに電話発信した場合、次の様なガイダンスが流れます。
「大変申し訳ございませんが、この番号へはお客さまの電話からはおつなぎできません。」
拒否するという意味では「迷惑電話おことわり」機能と似た部分があります。こちらは端末の種類ではなく、指定した電話番号を拒否するためのものですので、使い方が異なります。
話中時迂回
話中時迂回とは、全ての回線で話中の時に新たな電話がかかってくると、指定した先に転送される機能です。
ある企業が「お客様相談窓口」をフリーダイヤルで対応しています。このお客様相談窓口にかかる電話対応は主に東京本社の4名が担当しており、最大4名が同時に通話可能です。そのため、東京本社で4名が通話している時、5人目の方がお客様相談窓口に電話をかけた場合は、「話中」となります。この「話中」を回避するため、東京本社で4名が通話している時、次にかけてこられた方の電話を大阪支社につなぎ、大阪支社の担当者が電話対応を行います。
この、「東京本社で4名が通話している時、次にかかる電話を自動的に大阪支社につなぐ」機能のことを、「話中時迂回」といいます。「話中時迂回」いうサービス名称からも想像つきやすいのではないでしょうか。
無応答時迂回
話中時迂回とは、応答しなかった場合に指定した先に転送される機能です。話中時迂回は「回線がふさがっている時に自動的に大阪支社につなぐ」機能でしたが、例えば、「内線に対応していた」「たまたま離席していた」などの理由で電話応答ができなかった時、そのままにしておくと、電話をかけてこられた方には、ずっと呼び出し音(コール音)が流れる状態になります。これではイメージが良くありません。
その様な時、この「無応答時迂回」があれば、あらかじめ設定した秒数(3~175秒)以上応答がなければ、自動的に大阪支社につながり、大阪支社がバックアップできるのです。これだと電話をかけてこられた方に迷惑をかけることはありません。
話中時待ち合わせ
「話中時待ち合わせ」とは、この名称からも想像できるかと思いますが、フリーダイヤルへの着信が同時に重なった場合に、「対応できない着信についてはお待ち頂く旨のガイダンスが流れ、回線が空き次第つながる」というものになります。話中時迂回とは違い、転送せずに待ってもらう時に使います。
商品の注文や、何かしらの問い合わせでコールセンターに電話をかけた際、「こちらは0120-***-***ですが、ただいまお電話が大変混み合っております。空き次第、おつなぎしますのでそのままでお待ち下さい。なお、待ち時間は最大*分となっております」といった音声ガイダンスを聞いたことはないでしょうか?これが、まさに「話中時待ち合わせ」なのです。
ちなみに、待ち時間は1分、2分、3分、4分、5分の中から一つを選択することができます。また、フリーダイヤルにかけてこられた方が待機している間の通話料金は発生しませんので、安心して下さい。
余談ではありますが、ここで流れるのは「グリーンスリーブス」という曲名の音楽です。
話中時待ち合わせの活用方法
この話中時待ち合わせですが、おそらく通信販売事業者様のご利用も多いと思います。中でも、TVCMやカタログ、新聞紙面などを主体に宣伝されている通販事業者様です。
例えば新聞紙面の広告だと、種類にもよりますが何万部と発行されます。そのため、広告を見られた方からの注文や問い合わせの電話が、どうしても集中してしまいます。朝刊であれば午前中、夕刊であれば16時~18時といった具合です。
この様に、ある一定の時間帯に電話が集中する場合、オペレーション側はできる限り人員に厚みを持たせ、同時に対応できる数を増やそうとします。しかし、どうしても人員には限りがあります。
こういった時に活用できるのが「話中時待ち合わせ」です。高い広告費をかけている訳ですから、注文の電話を取りこぼしたくない、できる限りお客様からの問い合わせに対応したいと考えるのは普通です。その様な理由で、多くの通販事業者様が活用されています。
その他の活用例として、商品やサービスのサポートセンターが挙げられます。サポートを必要とする方は、何らかの困り事などがあって電話をかけてきているので、何の対策もしなければ二次クレームに発展する可能性があるからです。
オペレーションする際のポイントですが、「話中時待ち合わせ」で待たれた方の電話に応答する際は、必ず「お待たせしました」と一言添える様にします。すぐにつながらずに待たせてしまった分、人によってはイライラしていたりするケースもあります。例えそうでなくても、お客様へ気遣いの一言は必要だと思います。
入力指示ルーティング
入力指示ルーティングとは、電話機のプッシュボタン操作によって、着信する番号を振り分けることができる機能です。いきなりオペレーターにつながるのではなく、自動音声で「○○の方は数字の1を、××の方の数字の2を押してください」というアナウンスを提供する機能です。このアナウンスはオリジナルのものを設定可能であり、数字1桁であれば、音声による認識も可能です。
入力指示ルーティングを使用する際のポイントとしては、「総合窓口」や「その他問い合わせ」など、汎用的な対応が可能な接続先が多く選択されないように工夫することです。もし偏っている場合は、ユーザーにとって親切でない案内をしている可能性があり、このオプションを利用する意味がなくなってしまいます。わかりやすいアナウンスに変更したり、振り分けルールを見直すことが必要です。
ウィスパー
ウィスパーとは聞いたこともないという方もいらっしゃると思いますが、非常にシンプルな内容です。電話応対を行うオペレーターをサポートする機能のひとつで、通話開始の前に、かかってきた電話がどの地域やどの端末からのものなのかを自動音声でアナウンスしてくれる機能です。
固定電話からの場合は、「神奈川 神奈川」といった地域名が流れます。携帯電話からの場合は「携帯 携帯」といったアナウンスになります(場合によっては地域名が入ることもあります)。オペレーターがこの音声を聞いている間、電話をかけてきた方には「ただいまおつなぎしております」といったアナウンスが流れ、その後にオペレーターと会話が可能になります。
なお、逆の機能として、電話をかけてきたお客様に、接続先のフリーダイヤル番号や会社名・部署名などを案内する「接続先案内ガイダンス」も存在しています。
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