ITパスポート試験とは?コールセンターで役立つ資格シリーズ

更新日:2025.03.06コールセンター , 電話代行

ITパスポート試験とは?コールセンターで役立つ資格シリーズ

ITパスポート試験は、IT分野の基礎知識があることを証明できる資格試験です。コールセンターで各種業務のIT化が進んでいる状況をふまえた場合、この資格を取得すれば、さまざまな作業で役立つと期待できます。そこで今回は、ITパスポート試験の概要を解説し、この試験を受けるメリットや勉強方法・試験対策などをご紹介します。コールセンターでのキャリアをお考えの方は、ぜひ以下の記事を参考にしながら、弊社のコールセンター求人にもお気軽にお問い合わせください。

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ITパスポート試験とは?

 ITパスポート試験とは?

ITパスポート試験は、ITに関わる新しい技術をはじめ、幅広い分野の基礎的な知識を学べる国家試験です。「情報処理の促進に関する法律」のもと、情報処理推進機構により実施されています。

試験の内容・方法

ITパスポート試験の出題分野

ITパスポート試験では、IT分野の基本知識から経営方面、プロジェクトマネジメントの関連知識まで総合的に問われます。出題分野は、大きく分けてストラテジ系(経営全般)マネジメント系(IT管理)テクノロジ系(IT技術)の3つです。問題数は、それぞれ35問・20問・45問程度であり、全100問となっています。

試験方法は、コンピュータを利用するCBT方式です。試験問題は、コンピュータ画面に表示されます。個々の問題は四肢択一式であり、受験者はマウスやキーボードを操作して解答していきます。

また、合格基準は1,000点満点のうち各分野の評価点300点以上・総合評価点600点以上です。分野別の評価点と総合評価の得点ともに基準をクリアした時、試験に合格となります。なお、CBT方式の試験は全都道府県で毎月実施されていますが、諸事情により同方式での受験が難しい時は筆記方式の試験を受けられます。

情報処理推進機構 ITパスポート試験|iパスとは (参照 2025-02)
情報処理推進機構 ITパスポート試験|実施者・業務委託先 (参照 2025-02)
情報処理推進機構 ITパスポート試験|試験内容・出題範囲 (参照 2025-02)

それぞれの分野の出題範囲

ITパスポート試験は情報処理技術者試験の一区分であり、それぞれの分野の出題範囲は次の通りです。

・ストラテジ系:企業と法務・経営戦略・システム戦略
・マネジメント系:開発技術・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント
・テクノロジ系:基礎理論・コンピュータシステム・技術要素

具体的な内容を示すと、ストラテジ系は企業活動・経営戦略マネジメント・システム企画に関する問題が出題されます。マネジメント系の出題内容は、システム開発技術やシステム監査です。また、テクノロジ系は、アルゴリズムとプログラミング・コンピュータ構成要素・ソフトウェア・情報デザイン・データベース・ネットワーク・セキュリティなど広範囲に及びます。IT分野の理論・技術や法務・経営戦略について全般的な知識が問われるため、ビジネスの場で役立つIT能力が身につくと見られています。

情報処理推進機構 ITパスポート試験|iパスとは(参照 2025-02)
情報処理推進機構 ITパスポート試験|試験内容・出題範囲(参照 2025-02)

ITパスポート試験を受けるメリット

 ITパスポート試験を受けるメリット

ITパスポート試験を受ける大きなメリットは、就職活動や職場の仕事で幅広く役立てられるところです。

就職活動で有利

ITパスポート試験を受けて合格した場合、就職活動で有利になると期待できます。現在、IT関連の技術は著しく進歩し、さまざまな生活シーンで利用されています。ビジネスの場でも各方面に普及し、いずれの分野でも不可欠な要素といわれるほどの状況になりました。IT分野の需要は高まる一方で、最先端技術を適切に使いこなせる人材は十分に育っていないと指摘されています。

昨今は人手不足の影響もあり、IT技術者を求める企業は増えたとの見方が有力です。IT技術者が十分でない現状をふまえると、ITパスポート試験の合格者は正しい専門知識やスキルがあると認識され、就職活動で高評価を得られる可能性があります。

仕事でも有用

ITパスポート試験で学べる知識・技術は、仕事でも有用です。近年のビジネスシーンを見ると、IT技術が活用される業務範囲は、多方面に広がっています。AI・ビッグデータ・IoTといった技術は、企業の技術職にとどまらず顧客データの管理や新商品の開発事業などでも用いられるようになりました。

また、国内の企業では、作業効率や生産性の向上を目的として社内業務のIT化が盛んに進められています。さまざまな作業を自動化・機械化すると、各種業務の効率化につながるため、多くの職場はITシステムの導入に積極的です。ビジネスの場でIT技術の必要性は増しており、試験勉強で身につけた知識や能力は、各種の業務で活用できると見込まれます。

企業のコンプライアンス強化に貢献

ITパスポート試験に向けた勉強は、企業のコンプライアンス強化にも役立ちます。この試験は、IT分野だけでなく法務や経営関係の知識まで、幅広く出題されるところが特徴的です。受験者は、試験勉強を通してビジネス全般の基礎知識をバランスよく身につけられます。情報モラルや情報セキュリティの知識も、ITパスポート試験を受ける時に学習できる内容のひとつです。日々、勉強を続けるなかで、ITリテラシーに対する理解は深まると考えられます。

試験勉強で法律関係の正しい知識を身につければ、企業のコンプライアンス強化にも貢献できるでしょう。以上のように、ITパスポート試験を受けた場合、受験者は多くのメリットを得られると期待できます。

情報処理推進機構 ITパスポート試験|合格のメリット (参照 2025-02)

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ITパスポート試験の勉強方法と対策

ITパスポート試験の勉強方法と対策

ITパスポート試験を受ける時は、自分に合った勉強方法を選択し、効率よく学習することが大切です。

勉強方法

ITパスポート試験に対策する勉強方法としては、独学通信講座が挙げられます。独学は、市販のテキストや参考書を使いながら、自分のペースで勉強を進めていくスタイルです。日々の勉強時間は任意に決められますが、一定のペースで学習を続ける計画性が求められます。

通信講座は、専用のテキストを入手し、所定のカリキュラムに沿って勉強する方法です。事前に学習カリキュラムが設定されるため、勉強のペースは維持しやすくなりますが、学習時間を自由に決めにくい難点があります。それぞれ一長一短があるため、試験勉強を継続するには自分に合った方法を選ぶことが重要と考えられます。

必要勉強時間

ITパスポート試験で合格に必要とされる勉強時間は、100時間前後が目安です。資格関連の情報サイトを見ると、IT関連の予備知識がない場合、試験合格には100時間~180時間くらいの勉強が必要といわれています。1日1~2時間のペースで、2~6カ月ほどかかる計算です。

また、効率よく勉強すれば、人によっては10~20時間程度で合格できるとの声も聞かれます。ただし、短時間での合格は一部に限られると見られ、標準的な必要勉強時間は100時間くらいとの意見が有力です。IT分野の知識量は人それぞれ異なるため、日々の勉強時間は、自分のレベルに応じて設定することが大切になるでしょう。

合格率

ITパスポート試験の合格率

ITパスポート試験の合格率は、ここ約1年間の試験結果を見ると5割程度です。情報処理推進機構の資料によれば、2025年1月度の合格率は49%でした。受験状況の内訳は、受験者数が23,103名であり、そのうち合格者数は11,314名であったと報告されています。

2024年4月度~12月度の合格率は、50.1%・53.5%・51.7%・48.5%・49%・49.3%・50.7%・49.6%・48.1%と推移しています。その結果、2025年2月17日時点で、2024年度の平均合格率は49.8%となりました。ここ1年近くの合格率は48%~53%ほどの間で上下し、全体的には約5割であり、試験の難易度は比較的に低めと考えられます。また、最年少の合格者は小学1年生との情報もあり、幅広い年齢層が受験していると見られます。

情報処理推進機構 ITパスポート試験|統計情報 試験結果 (参照 2025-02)
情報処理推進機構 情報処理技術者試験統計資料|令和7年1月度 ITパスポート試験 (参照 2025-02)

ITパスポート試験合格後の活用例と次のステップ

ITパスポート試験合格後の活用例と次のステップ

ITパスポート試験に合格後、試験勉強で習得した能力は、ビジネスの場で幅広く活用することが可能です。

スキルを業務でどう活かすか

IT関連の専門知識・スキルは、さまざまな業務で活かせる可能性があります。近年、多くの企業は、各種の社内業務に最新のIT技術を導入し始めました。具体的な作業内容は、月々の会計処理から新商品のデザイン開発、顧客データの収集・分析まで広範囲に及びます。いずれも、企業にとっては重要な業務であり、ITシステムを適切に利用できる人材が求められています。

また、最近は情報漏洩のリスクが高まり、セキュリティ対策としてコンプライアンス意識の向上も不可欠になってきました。このような状況のなか、ITパスポート試験の合格者は、多くの業務でスキルを活かせると考えられます。

次に目指すべき資格やスキル

ITパスポート試験に合格後、次に目指したい資格やスキルは多岐にわたります。この試験は、ITに関する基礎知識が問われる情報処理技術者試験のひとつです。同じ試験区分に限っても、応用情報技術者試験やネットワークスペシャリスト試験で資格の取得を目指せます。

また、コールセンターは電話対応がメイン業務であり、着信応対の専門スキルを高める選択肢もあります。高度な応対スキルを身につければ、オペレーターとして働く時に活用できるでしょう。ITパスポートは役立たないという意見もあるようですが、資格取得を機に、より高度な資格取得を目指すケースも見られます。そのため、ITパスポートだけでなく他の資格も視野に入れて、自分に必要な学習を進めることが大切と考えられます

情報処理推進機構 試験情報|試験区分 (参照 2025-02)

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