私書箱とは?企業にとってのメリットを解説
更新日:2024.08.02スタッフブログ
私書箱は、住所の代わりに郵便物の送付先として使えるサービスです。便利な仕組みにより、個人や企業に多くのメリットをもたらしています。フリーランス・個人事業主や起業を検討中の方が利用すれば、様々な事業を進めるなかで役立てられるでしょう。しかし、具体的なサービス内容や利用方法を把握していない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、私書箱の概要を解説し、個人や企業にとってのメリットや利用に適している事業者・企業などをご紹介します。
目次
私書箱とは
私書箱は、郵便物の受け取りを主な用途とする郵便ポストです。家庭や企業の郵便受けとは異なり、専用ポストで個別に郵便物を受け取れる特徴があります。
私書箱の種類
私書箱の種類は、大きく分けると、郵便私書箱と私設私書箱の2つです。
郵便私書箱は、郵便局が提供するサービスを指します。具体的には、個人宛や企業宛の郵便物が郵便局内の専用ポストに送付される仕組みです。また、宛先は私書箱の番号を記載する方式であり、住所を所持しないという特徴もあります。
私設私書箱は、郵便私書箱と同様の民間サービスです。このサービスを利用すると、民間企業により私書箱が用意されます。また、私書箱によっては、サービス内容が郵便物の受け取りだけにとどまりません。届いた郵便物を写真で確認できたり、転送や破棄の指示ができたり、ビジネスにも役立つサービスが受けられます。都市周辺は郵便私書箱の空きが少ない傾向にあり、私設私書箱が利用されるケースも多く見られます。
バーチャルオフィスとの違い
私書箱とバーチャルオフィスの違いは、主にサービス内容の差異です。通常、私書箱は、郵便物の受け取りサービスに特化しています。郵便私書箱は、各種の郵便物を私書箱ごとに個別で受け取ることが主な目的となっています。私設私書箱も、他のサービスを提供するケースも見られますが、郵便物の受け取りがメインです。
一方、バーチャルオフィスは、事務所の住所・電話番号やオフィス機能を提供することが主なサービス内容です。さらに、事務作業の代行や郵便物の受け取り・転送を引き受ける場合もあり、具体的な内容は多岐にわたります。このように、私書箱とバーチャルオフィスは、郵便物の受け取りに特化しているかどうかが大きな違いとなっています。
私書箱の利用方法や条件、料金について
私書箱は、郵便局や民間企業の申込窓口に申請して利用する方法が一般的です。郵便私書箱は、最初に空きがあるか確認し、利用可能なら窓口に利用請求書(郵便私書箱使用承認請求書)を提出します。また、
・毎日のように郵便物等が届く
・6カ月以上使用する
・郵便物等を遅滞なく受け取れる
などの条件があり、利用料金は無料です。
私設私書箱の場合、Webサイトなどの受付窓口で申請手続きを済ませると利用できます。一般的に利用条件はありませんが、民間サービスのため、ほとんどのケースで利用料金は有料です。無料の郵便私書箱は出費を抑えられますが、利用条件を満たす必要があります。それに対し、私設私書箱は条件がないものの通常は費用がかかるため、利用者のニーズに応じて選ぶことになります。
私書箱を利用するメリット
個人や企業が私書箱を利用するメリットは、プライバシーを守りやすく企業イメージの向上などにつながるところです。
プライバシーを守れる
個人や企業のプライバシーを守れる点は、私書箱の利用により得られる大きなメリットです。郵便私書箱は、私書箱の番号が宛先になるため、郵便物に住所を記載する必要はありません。さらに、私設私書箱は、私書箱番号なしで住所表記を任意に選べるサービスも見られます。
いずれにしても、個人や企業が私書箱を利用した時は、自宅や事務所の所在地を知らずに郵便物を受け取ることが可能です。また、自宅が仕事場の場合も、名刺やネットの公式サイトで住所を公開せずに済みます。私書箱は基本的に住所が必要ないサービスであり、プライバシーの保護や個人情報漏洩の防止に役立ちます。
企業イメージの向上
企業にとっては、私書箱の利用で自社のイメージ向上が見込まれるところも、主要なメリットです。ビジネスの場では、企業の信頼性が重視されています。公式サイトに住所や連絡先が明記されていると、顧客の信頼感は増し、商品・サービスの売上アップにつながるといわれています。
さらに、郵便物の宛先に私書箱の番号を使った場合、オフィシャルな印象を与えるのに効果的です。公私の区別がない通常の住所に比べると、業務専用の宛先である印象が強まり、公的・専門的といったイメージは高まると期待できます。また、業務関係の資料が他の郵便物と混ざらない安心感もあり、企業イメージの向上につながると考えられます。
郵便物を一括管理
私書箱を通して郵便物を受け取る方法は、重要性の高い郵便物を一括管理するのにも有効です。仕事の書類など特定の郵便物を私書箱で受け取った場合、他の郵便物と区別し、1カ所で保管・管理できます。私的な荷物や新聞・広告と混在しないため、誤って紛失する事態を避けやすくなります。
また、多くの場合、私書箱に届いた郵便物はすぐに受け取らなくても大丈夫です。ある程度の期間は、郵便局や民間企業に預けておけるため、盗難のリスクは減ると考えられます。他には、自宅やオフィスの郵便受けより第三者の目に触れにくく、郵便物の機密を保持しやすいといったメリットもあります。
私書箱はどんな企業に向いている?
私書箱の利用に適している事業者や企業としては、フリーランスや個人事業主、またスタートアップ企業などが挙げられます。
フリーランスや個人事業主
フリーランスや個人事業主は、私書箱が向いているといわれる事業者の代表例です。これらの人々は、自宅を仕事場として兼用し、別途にオフィスをかまえないケースが多く見られます。プライバシー保護の観点から、郵便物の宛先を聞かれた時、自宅の住所を伝えたくないという声は少なくありません。私書箱を利用した場合、郵便物の宛先として住所の記載は不要です。そのため、自宅が仕事場でも、所在地を知られる心配はありません。
スタートアップ企業
スタートアップ企業が私書箱を利用すると、経費を節約するのに便利です。一般的にスタートアップ企業は、新しいビジネスをゼロから展開する必要があります。短期間で急成長するともいわれますが、新規事業が軌道に乗るまでは資金繰りに苦労する可能性があります。少ない出費で私書箱を利用できれば、郵便物の受け取りに不便を感じないで済むでしょう。
海外企業
海外企業は、日本に事業展開した時、日本国内で郵便物を受け取りやすくなります。近年は、グローバル化に伴い海外企業の日本進出は盛んになってきました。ただし、活動拠点が定まらないうちは、郵便物や荷物の受け取りに不自由するかもしれません。その場合、住所不要の私書箱を利用すれば、日本国内で不便なく郵便物を受け取れるようになるでしょう。
EC事業者
EC事業者は、実在の活動拠点を設けずに、郵便物の受け取りが可能になります。ネット上で事業展開するEC事業者は、物理的に事務所や実店舗をかまえないケースが珍しくありません。とはいえ、公式サイトやネットショップに住所や連絡先を掲載しないと、顧客からの信頼を損ねる可能性があります。私書箱は、業務専用の郵便ポストとして活用できるため、社会的な信頼を得やすくなると期待できます。
テレビ局などの大企業
テレビ局など大企業の場合、私書箱は、重要な郵便物の紛失を防ぐのに有用です。大企業には、ほぼ毎日、大量の郵便物や荷物が届くと考えられます。すべてオフィスの住所で受け取っていたら、重要書類や機密資料は他の配送物と混ざり、紛失しやすくなるでしょう。重要な郵便物の宛先に私書箱を使えば、様々な配送物と区別できるため、紛失トラブルを防ぐのに役立ちます。
以上のように、個人情報の漏洩や郵便物の混在といった不安がある場合、これらの不安を解消するのに私書箱は適していると考えられます。
業務効率化&コストダウンなら電話代行もおススメ
個人事業や企業運営で私書箱の利用を検討している場合、業務効率化やコスト削減が目的であれば、電話代行の活用もおすすめです。
業務効率の向上
業務効率の向上は、私書箱と電話代行が共通して提供できる利点です。私書箱は、特定の郵便物を他の配送物と区別できるシステムであり、荷物の選別にかかる手間を省けます。仕事関係の書類は仕分け済みの状態で届くため、手早く業務に活用して作業効率を上げられます。
また、電話代行は、電話があるたびに社内で着信対応する手間や時間を省けるサービスです。お客様から連絡が入った時、電話代行のスタッフに初期対応を任せれば、社内の従業員は各々の業務に集中しやすくなり生産性の向上につながります。そのため、仕事場で業務の効率化を目指すなら、私書箱とともに電話代行も役立つといえるでしょう。
顧客満足度の向上
顧客満足度の向上も、私書箱と電話代行に共通で見込まれる利点の一つです。私書箱は特定の郵便物が他の配送物に混入せず、紛失や盗難を防ぎやすい特徴があります。お客様から商品の注文書やアンケートの回答ハガキを送られた時、すぐに受け取って迅速に対応すれば、信頼感は増すでしょう。
電話代行は、スタッフの電話対応が基本的に丁寧で正確です。通常、お客様の名前や用件を聞き間違える心配はなく、親身な姿勢で話を傾聴します。いつでもスムーズに通話を進められるため、好印象を抱かれる傾向があります。
いずれのサービスも、お客様に信頼感や安心感を与えられる可能性は高く、顧客満足度を向上するのに効果的です。仕事上で業務効率向上やコスト削減のニーズがある場合、私書箱だけでなく電話代行の活用もぜひご検討ください。
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