電話が遠いと言われた時の電話応対|耳が遠い人への対応と言い方
更新日:2026.03.26 / 公開日:2020.02.10業界関連情報
お客様や取引先からの電話で、「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」といわれて戸惑った経験はないでしょうか。とくに高齢のお客様が多い業種では、耳が遠い方への電話対応に悩む場面も少なくありません。こうした場合に大切なのは、単に声を大きくすることではなく、相手に配慮した言い方や聞き返し方、聞き取りやすい話し方を心がけることです。本記事では、「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」といわれた時の適切な電話応対や言い換え表現、聞き取りやすくするための実践ポイントを解説します。
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目次
耳が遠い人への電話対応で絶対に避けるNG表現

何らかの理由でお客様や取引先との会話をスムーズに進められない時、こちらに落ち度がなくても「聞こえません」と伝えるのはNGです。
相手を責めるニュアンスの言葉は避ける
声が小さいなどの理由で電話が遠く感じた場合、相手を責めるニュアンスの言葉は避けましょう。悪気がなくても、うっかり口に出すと相手に不快感を与える恐れがあります。率直に「すみません、聞こえませんでした」といえば「もっと、はっきりした声でお話しください」と要求するニュアンスになり、好ましくありません。「声が遠いのですが」も、使ってはいけない言葉の代表例です。
いずれも、「会話がきちんと聞こえないのは、あなたの声が小さいため」といっているのと大きく変わりません。相手に原因があると暗に示しており、場合によっては大切なお客様や取引先を傷つけるため電話対応で使うのは不適切です。
よくある失敗例
まだ電話対応に不慣れな時によくある失敗例として、思わず「もしもし」と呼びかけるケースが挙げられます。声が聞こえない原因はともかく、ビジネスシーンにおいてこの電話対応は失礼と見なされる行為です。
とっさに「えっ?」「はい?」と聞くのも、同じく注意したい言葉に含まれます。とくに意図はなく反射的に出てしまったとしても相手には攻撃的に聞こえる可能性があり、使用は意識的に控えなければいけません。
他には、「すみません」も好ましくないと考えられています。謝罪するなら、「申し訳ありません」「失礼いたしました」を使うのが妥当です。相手の声が聞き取れなくても慌てず、常に丁寧な言葉で話すことを心がける必要があります。
こんな表現なら無難
いろいろな場面において無難といわれるのは、電話機や電波状況に問題があると強調する表現です。「申し訳ありません。お電話が少し遠いようです」や「電波の調子が悪いため音声が聞き取りにくく、ご不便をおかけします」などを使います。
これらの言葉であれば、会話が滞る原因は話し手でなくあくまで機械です。「あなたの耳の状態や声の大きさが思わしくないため」といった意味合いで、相手側に受け取られる心配はありません。
大切なのは、「あなたを責めているわけではない」と意思表示することです。機械の不具合で迷惑をかけていると謝罪の言葉を添えれば、こちらが改めて聞き直した際に相手は感情を害さず大きめの声で答えてくれるでしょう。
「電話が遠い」といわれた時の正しい言い換えと伝え方

電話応対で「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」といわれた場合、焦って聞き返すと相手に不快な印象を与えることがあります。ここでは、相手の尊厳を守りながら会話を続けるための言い換え表現と、実際に使えるフレーズを紹介します。
相手を立てる基本フレーズ
「電話が遠い」といわれた時は、まずこちら側の配慮不足を詫びる姿勢を示すことが大切です。相手の聞こえ方を否定するのではなく、「こちらの環境が原因かもしれない」という前提で話すと、相手の尊厳を傷つけずに会話を進めることができます。
たとえば、次のような表現は比較的使いやすい言い方です。
- 「申し訳ございません。少し聞き取りにくいようで失礼いたしました」
- 「失礼いたしました。こちらの声が届きにくいようでしたら、少しゆっくりお話しいたします」
- 「ご不便をおかけして申し訳ありません。聞き取りやすいようにお話ししますね」
このように、最初に配慮や謝意を伝えることで、相手も安心して会話を続けやすくなります。電話対応では、相手の尊厳を傷つけたくないやさしさを意識した言葉選びが重要です。
聞き返す際に必ず添える一言(配慮・謝意)
内容を聞き返す必要がある場合も、いきなり質問するのではなく、必ずクッションとなる一言を添えるようにしましょう。これにより、聞き返しが自然な会話として受け取られやすくなります。
たとえば、次のようなフレーズがよく使われます。
- 「恐れ入りますが、もう一度お願いしてもよろしいでしょうか」
- 「申し訳ありません、もう一度お話しいただけますでしょうか」
- 「大変恐れ入りますが、念のためもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」
- 「確認のため、もう一度お聞かせいただけますでしょうか」
- 「失礼いたしました。少しゆっくりお話しいただけますと助かります」
こうした言い方であれば、聞き返す場面でも相手を責めている印象になりません。電話応対では、聞き取れないこと自体よりも、その伝え方が顧客満足度を左右します。
耳が遠い人への電話対応では、単に声を大きくするのではなく、言葉選びや配慮を通して相手が安心して会話できる環境をつくることが大切です。
耳が遠い方にも伝わる聞き取りやすい話し方の実践ポイント

お客様や取引先が気を使って大きな声で話してくれた場合でも聞こえにくい時には、さらなる工夫が必要です。電話の相手から「耳が遠いから」と告げられた場合や「電話が遠い」と指摘されたら、できるだけ聞き取りやすい声を意識しましょう。
声の出し方を工夫

電話の向こうで最初より声のトーンを上げているのにうまく聞き取れなければ、再度いい直してもらうしかありません。「何度もお手数をおかけして恐縮ですが」と気持ちを伝えたうえで、お願いしましょう。
なお問題が解決しない場合は、通話状態を確認するのも一つの方法です。まず、相手にこちらの声がきちんと聞こえるかチェックしてください。次にゆっくり話す、また声を高めにするなど工夫します。
「ゆっくり話してもらったほうが聞き取りやすい」と返答があれば、相手にも同様の話し方を要望しましょう。その際、問題が自分たちでなく機械にあることを前提にしながら話を進める姿勢は忘れてはいけません。
漢字で聞いてみる
相手の名前や商品名が聞き取りにくい場合、声の出し方だけで不十分であれば漢字で聞いてみる方法があります。漢字で教えてもらうと、さっきまで聞き取れなかった言葉でも何といわれていたか理解できることがあります。商品名が平仮名やカタカナなら、前後の文字を合わせて発音してもらうとよいでしょう。
また、くれぐれも言葉遣いには注意が必要です。「大変に失礼と存じますが、お名前にはどのような漢字をお使いでしょうか?」、もしくは「ご面倒とは思いますが、商品名を漢字で伺えますでしょうか?」といった具合に聞いてください。
名前によっては、珍しい読み方になっている場合があります。そんな時は、聞き慣れないため余計に分かりにくくなるものです。名前が聞き取りにくい時には、漢字の確認が早めの解決につながります。
名前の聞き取りは確実に
ビジネスシーンにおける電話対応では、名前の確認は不可欠です。お客様の名前や取引先の会社名、商品名は確実に聞き取ってから具体的な用件へ話を進めなくてはいけません。会話中に相手側の名前を誤れば失礼にあたり、関係者に取り次げないと折り返し電話するのも困難です。商品名が分からないままでは、間違った情報を案内する恐れもあります。
名前の確認に戸惑っていると、時間を無駄にしていないか不安に感じるかもしれません。それでも、焦りは禁物です。時に、お互いに電話が遠く感じていることもあります。こちらも声の出し方に注意し、漢字で聞いてみるなどの方法を試しながら名前の確認を済ませてから本題に進みましょう。
電話の相手が聞き取りにくい時もある
時々、こちらでは電話の声がはっきり聞こえても相手にはよく聞こえていないケースが発生します。この種の問題が起きる場合、原因は電話機ならではの特性に由来しているかもしれません。
電話機のタイプや電波状況により多少の差異はあるものの、電話越しの声はこもる傾向にあるといわれています。耳に不自由のある方であれば、電話の声が日常会話に比べて遠く感じられても不思議ではありません。
そんな事情から、電話では自分なりに大きな声を出しても相手には十分に届いていない可能性があります。たとえ「聞こえづらい」と指摘がなくても、日頃からできるだけ聞き取りやすい声を心がけることが望まれます。
聞き取りやすい声を出すポイント
聞き取りやすい声を出すための主なポイントは、口の開け方、呼吸方法、姿勢、話すスピードの4点です。
声を出す時に自分では口をよく開けているつもりでも、実際には大して開いていないケースがよく見られます。口の開け方が足りないと、電話以外でも声はこもります。仕事場に限らず会話の声が聞き取りづらいといわれたら、発声時に口を大きく広げているか鏡の前でチェックしましょう。
声の通りがよくなる呼吸方法は、肺呼吸でなく腹式呼吸です。下腹のあたりに息をたっぷり吸い込んでから静かに吐き出すと、声のボリュームをコントロールしやすくなります。会話中には背筋を伸ばし、早口にならず遅めのスピードで話すことが大切です。
上達するには練習が欠かせない
これまで聞き取りにくい声であった場合、いきなり聞き取りやすくするのは難しいと考えられます。上達するには、継続的な発声練習が欠かせません。
サ行やラ行は、発音が難しいと感じる方も少なくありません。これらを筆頭に苦手な発音があれば、練習にはとくに力を入れましょう。練習する際には、声の大きさとともに口の形にも注意すると発声の改善に役立ちます。
自分で練習しているだけでは自信がもてない場合、家族や友人に聞いてもらう方法はおすすめです。仕事ではないので、失敗を繰り返しても問題ありません。練習を怠らず徐々に発声がよくなれば、業務での電話対応にも活かせます。
耳の遠い方への応対や電話が遠いといわれた時には、姿勢を正して腹式呼吸でゆっくり話すことが効果的です。まだ十分に身についていなければ日々の練習を重ね、電話越しでも聞き取りやすい声の習得を目指してください。
FAQ|「電話が遠い」といわれる原因と現場対応Q&A

電話対応の現場では、「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」と指摘される場面が少なくありません。ここでは、コールセンターや受付担当者が知っておきたい「電話が遠い」といわれる原因と、適切な対応方法についてQ&A形式で解説します。
Q. 電話が遠いといわれる主な原因は?
A. 「電話が遠い」といわれる原因は一つではありません。主な理由としては、次のようなものが考えられます。
- 通話環境や通信状況によるもの
- 話し方の問題
- 相手の聴力低下
電波状況が不安定だったり、電話回線の品質が低下していたりすると、音声がこもったり途切れたりすることがあります。早口で話していたり、口をあまり開けずに話していたりすると、電話越しでは声が聞き取りにくくなります。
また、相手が高齢者などで聴力が低下している場合、電話の音声が聞き取りづらくなることもあります。この場合は声量を上げるだけでなく、話すスピードを落とす、言葉を区切って話すといった工夫が効果的です。
Q. 固定電話で「電話が遠い」といわれる理由は?
A. 固定電話の場合、電話機の性能や設置環境が原因で「電話が遠い」と感じられることがあります。
たとえば、受話器のマイク部分が口から離れている場合です。声が拾いにくく、電話が遠いと感じられやすくなるため注意が必要です。また、古い電話機や回線を使用している場合も、音声の品質が低く、こもったような音になることもあります。
オフィスや店舗では、周囲の騒音が原因になることも少なくありません。バックヤードの音や周囲の会話が混ざると、相手にとっては声が遠く感じられる場合があります。
このような場合は、受話器の位置を口元に近づける、静かな場所で話す、ゆっくりはっきり発音するなどの基本的な対策を徹底することが大切です。
Q. 「お声が遠い」「お電話が遠い」は失礼?
A. 「お声が遠い」「お電話が遠い」という表現自体は、必ずしも失礼というわけではありません。ただし言い方によっては、相手の声が小さいことを責めているように受け取られる可能性があります。
そのため、電話対応ではクッション言葉を添えて伝えることが重要です。たとえば、
- 「申し訳ありません。少しお電話が遠いようで、もう一度お願いできますでしょうか」
- 「失礼いたしました。音声が少し聞き取りづらく、もう一度お話しいただけますでしょうか」
といった形で、まず謝意や配慮を示してから聞き返すと丁寧な印象になります。電話応対では、相手の尊厳を傷つけたくないやさしさを意識した言葉選びが大切です。
Q. お電話が遠い場合、こちらから切っても問題ない?
A. 音声が聞き取れない状態が続く場合、状況を説明したうえで一度通話を終了し、かけ直す対応は問題ありません。ただし、何もいわずに突然電話を切るのは失礼にあたるため注意が必要です。
たとえば、
- 「申し訳ありません。音声がかなり聞き取りづらいため、一度こちらからおかけ直ししてもよろしいでしょうか」
- 「回線の状況が悪いようですので、こちらから改めてお電話いたします」
といった形で、理由と今後の対応を説明してから終話するようにしましょう。こうすることで、相手に不安や不信感を与えずに対応できます。
Q. 電話リレーサービス料とは何ですか?なぜ徴収されているの?
A. 聴覚や発話に困難がある方と通話を介助するオペレーターをつなぐ「電話リレーサービス」の運営に必要な費用です。電話番号を利用するすべてのユーザーが数円ずつ負担する仕組みで、耳の遠い方や聞こえない方が社会とつながるための大切なインフラを支えています。
まとめ
「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」といった場面は、コールセンターや受付業務では決して珍しいものではありません。こうした状況では、相手を責める言い方を避けながら、聞き返し方や話し方を工夫することが重要です。
また、電話対応では、正しい言葉選びと聞き取りやすい話し方を意識することに加え、「相手の尊厳を傷つけたくないやさしさ」を持つことも大切です。そうした姿勢が、お客様との信頼関係を築く電話応対につながります。
一方で、電話の聞き取りにくさは通信環境や機器の特性などさまざまな要因が重なるため、現場担当者だけで対応するには負担が大きい場合もあります。そのような場合は、聞き取りにくい初動対応を電話応対の研修や経験を積んだオペレーターに任せる方法も効果的です。電話対応の負担を分散しながら、顧客対応の品質を維持することが可能になります。
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「電話が遠い」「声が聞き取りにくい」といった場面でも、電話応対の研修と豊富な経験を持つスタッフが丁寧に対応します。耳が遠い方や高齢のお客様への対応にも配慮した応対が可能なため、企業の受付業務の負担軽減にもつながります。
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