テレワーク中も気軽に雑談できる工夫とは?

更新日:2023.06.02ビジネス豆知識

テレワーク中も気軽に雑談できる工夫とは?

仕事は基本的に共同作業であり、従業員同士の相互理解は不可欠です。お互いの理解を深めたい時に、雑談は大きな効果があると期待され、最近は多くの企業で重視されています。ただし、昨今はテレワークを導入する企業が増えており、業務中の雑談は以前より難しいとの声も少なくありません。そこで今回は、ビジネスの場で雑談する効果や、テレワーク中も気軽に雑談する工夫などをご紹介します

ビジネスシーンでの雑談の必要性

ビジネスシーンでの雑談の必要性

ビジネスの場での雑談は、相互理解を深めるのに役立ち、良好な人間関係を構築するのに有効です。お互いの距離を縮めたいという目的意識があると、より一層の効果が見込めます。

雑談の本来的な意味

雑談の本来的な意味を辞書から引用すると、「さまざまな内容のことを気楽に話すこと」とあります。職場での打ち合わせや取引先との商談と比較してみると、雑談にはとくにテーマを決めず、気の向くまま会話を進めるところに大きな特徴があります。たいてい話題は次々と移り変わり、気がつけば多岐にわたっている場合も珍しくありません。

そんな特徴から、辞書のなかでは「よもやま話」や「とりとめのない話」と言い換えられています。また、類語として「おしゃべり」「世間話」「無駄話」などが挙げられます。辞書の本来的な意味を見る限りでは、どれくらいビジネスに必要かどうかは明確に示されていません。

ビジネスにもたらす効果

辞書的な意味合いは別として、ビジネスシーンに目を向けると、雑談は職場の同僚や取引先との相互理解を深めるのに効果的といえます。多くの職場では、休憩時間、あるいは仕事中に息抜きを兼ねて雑談するシーンが多く見られます。打ち合わせや商談と異なり、お互い堅苦しく考えず気楽に話せるところが特徴的です。

雑談している間は緊張しにくいため、誰もが心を開きやすくなります。これまで身近に感じられていなかった相手でも、お互いの警戒心が解かれれば距離を縮めやすくなるでしょう。さらに初対面の場合でも、短時間のうちに打ち解けられるケースも多く見られ、雑談がビジネスにもたらす効果は少なくないといえます。

話題の選び方

ビジネスの場で雑談する際、話題は仕事関係にとどまらず、プライベートな内容に及んでも差し支えありません。勤務中に周りの目が気になる時などは、仕事関係の話題を選ぶほうが無難です。プライベートな話題を選ぶなら、自分の趣味に関するテーマがよいでしょう。

仕事の後や休日の楽しみや趣味について話すと、雑談を通して自分の人柄や内面について理解してもらえるきっかけになります。お互い面識がなく適当な話題が見つからない時などは、仕事やプライベートの話題から離れて、天気や時事ネタを話すのもおすすめです。

テレワーク中に雑談する難しさ

テレワーク中に雑談する難しさ

テレワーク中に雑談が難しくなる主な理由は、個々の作業状況を把握しにくいためです。お互いの状況を確認せずに雑談を始めると業務の妨げになる可能性があり、さらに周りの目が気にならない分、話が長引いてしまう可能性もあります。

個々の作業状況を把握しにくい

勤務中に個々の作業状況を把握しにくいところは、テレワークを導入している多くの職場が抱えている大きな課題の一つです。社員それぞれが自宅やコワーキングスペースで仕事していると、お互いの勤務の様子は見えません。

自分が息抜きしている時、周りも同じタイミングで作業の手を休めているとは限りません。それぞれの作業状況が分からないまま不用意に雑談を始めると、誰かの業務を妨げてしまう場合があります。雑談で相互理解を深めたくても、お互い配慮を欠くと仕事全体の生産性が落ちる事態につながります。

話が長引く可能性あり

テレワーク中に雑談していると、周りの目がない分、話が長引いてしまう可能性があるため注意が必要です。職場には多くの目があり、周りが作業を進めるなか隣同士で雑談するのは気が引けます。たいてい業務中は仕事以外の会話が控えられ、気ままな雑談は休憩時間に限られます。

それに対しテレワーク中は、ほとんど周りの目がありません。お互い1人で働いていると、業務中でも職場に出勤した時より会話しやすく感じられます。周りへの遠慮がなくなり雑談に没頭すると、話は長引く可能性があります。日々の単独作業でコミュニケーション不足に悩まされていても、業務中に長々と雑談するのは問題です。

雑談が望まれていないケースも

テレワーク中の雑談は、全員から望まれているとは限らないため注意が必要です。テレワーク中にとどまらず、誰もが雑談を好むわけではありません。人によっては雑談が苦手であり、休憩時間も1人で静かに過ごしたいと思っていることがあります。また、仕事の場で雑談は不要との声も聞かれ、それぞれ意見は異なります。

雑談に対する考え方は一律でなく、テレワーク中に相互理解を深めるためでも参加を強要するのは不適切です。望まれていない雑談を無理強いすれば、かえって人間関係は悪化するかもしれません。テレワークの業務時間内に「雑談タイム」を設けるなら、それぞれの考え方の違いに対する配慮が求められます。

テレワーク中でも気軽に雑談する工夫

テレワーク中でも気軽に雑談する工夫

テレワーク中の雑談は、気軽に話せることが大切です。実際に雑談する時間を設定する場合、いろいろ工夫すると相互理解を深める効果などは高まると期待できます。

雑談の場はオンライン上に作成

みんなで雑談する場は、オンライン上に作成するのがおすすめです。使い勝手のよいチャットツールを活用すれば、雑談しやすい環境を簡単に用意できます。最近はテレワークが普及した影響もあり、たくさんのチャット用アプリがネット上で提供されています。いろいろなタイプを試せば、それぞれの職場のニーズに合うツールを見つけられるでしょう。

雑談の場を作成する際、セキュリティ対策は不可欠です。何も対策しないまま雑談を始めると、不正にアクセスされる危険があります。あらかじめパスワードを設定したうえで参加者にのみ事前通知しておけば、不正アクセス防止に効果的です。また同時に多人数で参加すると通信トラブルを招きやすいため、一度の参加者は少なめに抑えたほうがよいといわれています。

雑談時間は事前にルール規定

テレワーク中に雑談する時間は、事前にルールを定めておくと長話を防ぐのに効果的です。オンライン上に用意された場所での雑談も、参加者が気の向くまま話していると長くなりやすい傾向にあります。とくに好きな話題で盛り上がっている時は、途中で話を止めにくくなってしまうこともあるでしょう。

そんな事態を避けるには、雑談時間についてルールがあると役立ちます。最初から時間を決めておけば、上手にオン・オフを切り替えるのにも有効です。短時間の雑談でも気分転換になり、その後の仕事の生産性向上も見込めます。

オンラインで一緒にランチ

これまで同僚と一緒に昼食をとっていた場合、オンライン上でも同様にランチタイムを楽しむ方法があります。食事をしながらの雑談は、ただ言葉を交わすだけの雑談より、会話の活性化に有効的といわれています

美味しい料理を味わいながら雑談を楽しめば、これまで身近でなかった同僚とも親睦を深められるでしょう。参加者全員の距離が縮まれば職場全体に一体感が増し、以前よりも良好な人間関係を築けるかもしれません。工夫次第で、テレワーク中でも気軽に雑談できるようになります。仕事中の雑談は多くの効果を得られると考えられているため、これから導入する価値は十分にあるといえます。

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