ビジネスシーンでの効果的な謝罪方法とNGワード
更新日:2023.04.13ビジネス豆知識仕事でクライアントや取引先を怒らせてしまった際、謝らなければならないケースがあります。謝罪する時は、可能な限り情報を集めて、できるだけはやく相手先へ出向かなければなりません。対応を間違うと、怒りを増幅させてしまうおそれがあります。こちらでは、効果的な謝罪方法や、いってはいけない言葉をご紹介します。
目次
謝罪も仕事の一環だと思おう
問題が発生して取引先やクライアントを怒らせてしまった時は、謝罪をしなければなりません。しかし、謝罪に行くのはどうしても憂鬱になってしまいます。
謝罪を乗り切るためには、謝ることを仕事の一環だと考えましょう。トラブルの原因が自分と無関係でも、事態を収束することが自分の業務だと捉えてみて下さい。
また、謝罪をすることで成長にもつながります。謝罪をする際は、自分や会社の何が問題だったのか確認し、相手に共感しながら許してもらえる様な対応をする必要があります。結果的に、問題の原因分析をする力や共感力、対応力が磨かれるのです。謝罪が憂鬱になった時は、ぜひプラスの面を考えてみましょう。
まず情報収集をして早急に謝罪しよう
クライアントを怒らせてしまった場合は、まずは可能な限り情報を集めて下さい。最初の段階では6割ほどで構いません。トラブルの規模や解決までどのくらいかかりそうかといったことを調べましょう。事態を正しく把握することで、相手を逆上させてしまったり、誤った対応をしたりするリスクを減らせます。
情報が集まったら、早急に謝罪に向かいましょう。時間を置くと相手の怒りを増幅させてしまうため、できるだけはやく謝りに行って下さい。相手先に出向く時は、アポなしで構いません。アポを取ろうとしても断られる可能性があり、謝罪が引き伸ばしになるおそれがあるからです。会ってもらえない可能性もありますが、直接出向いて誠意を見せましょう。
言葉以外のところにも注意
身だしなみや態度、表情といった、言葉以外の部分でも相手の感情を左右します。謝罪に向かう際は、これらの点にも気をつけましょう。
まず気をつけなければならないのは、身だしなみです。派手な色のネクタイをしていたり、明るい髪色だったりすると、相手に誠意がないという印象を抱かせてしまいます。女性の場合は、アクセサリーや香水も適しません。謝罪の際は、白いワイシャツにシンプルなスーツ、無地のネクタイといった様な、極力個性のない格好で向かいましょう。
態度も気をつける必要があります。言葉では丁寧に謝っていても、身振り手振りから真剣でない様子が伝わってしまったら、表面的な謝罪だと見なされてしまいます。真剣に謝っていると伝えるには、相手の目を見ながら口元は横一文字を維持しましょう。口角が上がっていると真剣でない様に見えてしまいますが、下がっているとふてくされていると感じさせるおそれがあります。
また、頭を下げる時は下げている時間だけでなく、上げるまで時間にもお気をつけ下さい。頭を上げるスピードがはやいと、反省が伝わりづらいため、時間をかけてゆっくり上げる様にしましょう。
謝罪に菓子折りを持っていく方もいらっしゃいます。訪問と異なり、謝罪に菓子折りは必要ではありません。菓子折りを贈ると、むしろ相手の神経を逆なでするおそれがあります。どうしても持っていきたい場合は、すぐに買える様なコンビニの菓子折りを持っていきましょう。これで許してもらおうという気がまったくないと思わせるものを選んで下さい。また、謝罪の菓子折りは残らないものが無難です。食品以外を贈る場合は、石鹸の様な消耗品を選びましょう。
謝罪をした部下を褒める
仕事をしているとどうしてもミスが起きてしまいます。ミスをした部下は責めずに、むしろ問題が小さいうちに報告したことを褒めてあげましょう。ミスを責めない社風が定着すれば、問題が隠蔽されて深刻化するリスクが減り、組織の安全を保ちやすくなります。
また、ミスが速やかに報告される社風を作るには、経営陣の、トラブルには会社として解決に取り組むという意識が必要です。普段から問題が起きたらすぐに上に報告する様に周知しておけば、損害を最小限に抑えられます。反対にトラブル対応を担当者に任せきりにするのは避けましょう。
謝罪でやってはいけないこと
謝罪の際、言葉選びを間違うと相手をさらに怒らせてしまいます。謝罪の言葉は慎重に選びましょう。謝罪の場でやってはいけないことや、NGフレーズをご紹介します。
「誤解」という言葉を使う
謝罪の際、「誤解」という言葉を使うのは避けましょう。ビジネスシーンでは、自社にこちら側に非がないことでクレームを入れられるケースもあります。この様な場合、「誤解を与えてしまいすみません」といった謝り方をしてしまいがちですが、相手からすると自分が間違っているというニュアンスを感じます。この様な場合は、「不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」といった様に、相手に共感する形で謝罪しましょう。
黙ってしまう
謝罪中に頭が真っ白になってしまうケースもありますが、黙ってしまうと相手に逃げていると受け取られてしまいます。相手の怒りを強めてしまうおそれがあるため、沈黙は避けましょう。
事情説明から入る
相手にトラブルの経緯や原因を伝えなければならないケースもあります。しかし、事情説明からはじめると、言い訳をしている様に受け取られかねません。釈明は十分に謝罪の意思を伝えてから行いましょう。
対面以外の謝罪
謝罪は基本的に対面で行いますが、メールや電話で謝罪するケースもあります。電話やメールで謝罪する場合は、どんな点に気をつければ良いのでしょうか。
電話
電話では相手に声しか伝わりません。反省が伝わる様に、声のトーンに気をつけましょう。顔が見えなくても、申し訳無さそうな表情で通話をすると、反省している声のトーンになります。電話の時も、対面の時と同じ様に表情に気を使ってみて下さい。
メール
メールで謝罪する場合は定型文ではなく、話し言葉で文章を書きましょう。文面だけの謝罪だと誤解が生じがちですが、話し言葉であれば定型文よりも細かいニュアンスが伝わりやすくなります。ただし、それでも対面や電話に比べると誠意が伝わりにくくなるため、可能であればメール以外の方法で謝罪することをおすすめします。
逆効果になる謝罪
対応を間違うと、謝罪が逆効果になってしまうケースもあるため、ご注意下さい。不適切な謝罪の例をご紹介します。
長々と謝罪する
謝罪は丁寧に行うことが重要ですが、あまり時間をかけすぎると、相手を不快にさせる可能性があります。時間は10分以内が目安です。相手の出方を見て、長く説明して欲しい様ではなかったら、短時間で切り上げて下さい。
切り上げるタイミングは、相手の様子を見て判断しましょう。「もういいよ」「分かったからまた今度にして」といった言葉が出たら、終わらせるタイミングです。丁寧に締めくくって切り上げましょう。
マニュアル的な謝罪をする
マニュアル通りの謝罪は反省が伝わりにくく、相手を怒らせてしまう可能性があります。相手との関係性に合った言葉で謝罪しましょう。丁寧過ぎる言葉は意思が伝わりにくくなるため、あえて言葉を崩すのもおすすめです。
また、メールで謝罪する際もテンプレートをそのまま使用するのは避けて下さい。オリジナルの文面を作成し、個人の気持ちが伝わる様に謝罪しましょう。
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