弁護士報酬の相場は?安く抑える方法はある?

2020.02.13スタッフブログ
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弁護士は、困った時に頼るものです。しかし、「弁護士報酬=高い」というイメージがつきまとい、いざという時でも弁護士に依頼するのを躊躇してしまう人も少なくありません。今回は、弁護士報酬の相場に加えて、少しでも費用を安く抑える方法をご紹介します。

請求書

 

弁護士報酬の相場について

以前は、弁護士報酬について「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」というものが制定されており、各弁護士事務所はその基準に沿って報酬を決めていました。その後、平成16年にこの規定が廃止され、各事務所が自由に報酬を決められることになりました。一律の基準がなくなったため費用が不透明になり、「弁護士報酬=高い」というイメージが生まれたのかもしれません。しかし、依頼内容ごとにある程度報酬の相場は決まっています。

ここでは、弁護士が請け負う案件の中でも多くの相談が寄せられる「離婚」「交通事故」「相続」「労働問題」「刑事事件」について、弁護士報酬の相場をご紹介します。

 

離婚

話し合いで離婚が成立しない時は、弁護士や裁判所などの第三者に介入してもらい解決を図ります。これを「調停離婚」と呼びます。離婚手続きを弁護士に依頼する際に必要となる弁護士報酬の相場は、「60.7万円」です。

また、離婚する場合は慰謝料や財産分与・養育費・親権などが発生することもあるでしょう。その場合、追加で報酬が必要となることもあります。

 

交通事故

交通事故の被害者になると、損害賠償をめぐって加害者側と話し合わなければなりません。そこで弁護士に依頼する人も多いのです。交通事故の弁護士報酬の相場は、「20万円+損害賠償額の10%」です。交通事故については、「着手金無料」を謳う事務所もありますが、支払う報酬の総額はそれほど変わりません。

また、保険会社の弁護士特約を利用すると、弁護士報酬の負担をゼロにできる場合もあります。

 

相続

相続問題の弁護士報酬は、「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」を利用している事務所と、新しい計算方法を用いている事務所のふたつがあります。旧基準を利用している場合、着手金と成功報酬が相続額によって変わります。相続額が高額であればあるほど成功報酬の比率を低く抑えられるというメリットがある一方、計算方法が複雑で分かりづらいというデメリットに注意が必要です。

新しい計算方法を利用している事務所の弁護士報酬の相場は、「10~30万円の着手金+相続額の10%の成功報酬」です。着手金が固定されていることに加えて、成功報酬も相続額から計算しやすいメリットがあります。一方、相続額が高額になると、成功報酬が旧基準を利用した場合より高くなるというデメリットもあります。

 

労働問題

近年は、パワハラやセクハラ・残業代の未払い・不当解雇などの労働問題が数多く取りざたされています。労働問題の解決も弁護士に依頼するケースが多いのです。労働問題の弁護士報酬の相場は、「10~30万円の着手金+経済的利益の10~20%」です。経済的利益とは、「弁護士が解決したことで得られたお金」のことで、未払いの残業代が300万円支払われた場合は、30~60万円を弁護士に支払うことになります。

 

刑事事件

刑事事件の被疑者・被告人となった場合、弁護人をつけて裁判に赴くことになります。この場合の弁護士報酬の相場は、「30~40万円の着手金+30~40万円の成功報酬」です。ただし、被疑事実について全面的に無罪や冤罪を主張しているケースなど、弁護士報酬が上記より高額になることもあります。

また、不起訴になった場合の報酬額の変更や接見回数による報酬加算など、刑事事件の弁護士報酬制度は事務所によって大きく変わります。事前にしっかりと確認して下さい。

 

弁護士報酬の内訳について

上記の弁護士報酬は、いくつかの項目に分けられます。主な項目としては、「相談料」「着手金」「成功報酬」があります。たとえば、離婚する際の弁護士報酬「60.7万円」の内訳は、「相談料1万円」「着手金30万円」「成功報酬30万円」です。

相談料とは、依頼する・しないにかかわらず法律相談をした段階で必要となる費用で、1時間5,000~1万円が相場です。着手金とは、実際に弁護士が問題解決に向けて動き出した段階で必要となる費用で、依頼者の希望通りになる・ならないにかかわらず支払わなければなりません。成功報酬は、依頼内容が成功した段階で支払う費用です。たとえば、離婚が成立したケースなどを考えると分かりやすいでしょう。刑事事件の様に、成功したか否かが分かりづらい案件は、「不起訴」「無罪判決」「執行猶予」の様に結果別で金額が変わるケースもあります。

 

弁護士報酬を安く抑える方法

上記で紹介したとおり、弁護士に依頼するとなると一定の費用がかかります。費用があまり高額になってしまうと、依頼を躊躇してしまうかもしれません。そこで、弁護士報酬を少しでも安く抑える方法をご紹介します。

 

法テラスを利用する

弁護士報酬を安く抑える方法としてもっとも有名なのが「法テラス」です。法テラスは、正式名称を「日本司法支援センター」といい、経済的理由で弁護士などの専門家に法律相談できない人や、誰に法律相談すればよいのか分からない人などを支援する目的で国が設立しました。

法テラスは、「無料法律相談」「民事法律扶助」の2本柱で成り立っています。上記で紹介したとおり、一般的な法律事務所では、実際に弁護士に依頼しなくとも、法律相談をした段階で費用が発生します。そのため、依頼するかどうか悩んでいる人は、「相談料がかかるならやめておこう」となるケースも少なくありません。法テラスを利用すれば、無料で法律相談を受けられます。また、相談料より高額になるのが「着手金」や「成功報酬」です。法テラスでは、これらの費用の立て替えも行っています。これを民事法律扶助と呼びます。依頼終了後に分割または一括で法テラスに返還すればよいので、経済的理由で弁護士に相談するのを諦める必要はありません。

法テラスの利用方法はふたつあります。ひとつは、法テラスに直接電話をかけ、無料の法律相談を受けたうえでその弁護士に依頼する方法です。もちろん、民事法律扶助も利用できます。もうひとつは、自分で探した弁護士を通して民事法律扶助を利用する方法です。開業している弁護士の中には、法テラスと契約を結んでいる弁護士がいます。その人に依頼した場合は、先ほどの法テラスの制度を利用できます。依頼しようと思っている弁護士が法テラスと契約しているか分からない場合は、最初に「法テラスを利用したいです」と伝えておくとよいでしょう。

 

自治体の無料法律相談を利用する

自治体によっては、役所などで弁護士の無料法律相談を実施しているところがあります。実施日が限られているため予定を調整する必要がありますが、「弁護士に依頼するほどのことなのか分からない」「どれくらい費用がかかるのか分からない」という場合は、無料で弁護士に相談できるのでおすすめです。

ただし、自治体の無料法律相談は30分など時間が決められており、何も用意していないとあっという間に時間が過ぎてしまいます。「相談したい要点を簡潔にまとめておく」「関係書類を持参する」など、短い時間で成果を得る工夫が必要です。

 

「弁護士報酬=高い」というイメージは、法テラスや自治体の努力によって少しずつ小さくなっています。弁護士に法律相談する際は、どれくらいの報酬が必要になるか確認するだけでなく、法テラスなどを使って弁護士報酬を抑える方法を理解しておくのも大切です。

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