もしもし検定過去問:第二十五問「取次ぐ際の正しい対応」

更新日:2022.04.27スタッフブログ

飲み物をもって電話するビジネスマン

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第二十五回目となります。
前回、前々回と続いて、今回も到達目標を紹介したいところではあるのですが、少々、今回紹介する問題は文章量が多く、枕の文章が多すぎると皆様に不評を買いそうなので、手短に過去問題へと入らせて頂きたいと思います。

▼もしもし検定の過去問題25

設問

以下の場面を読んで、設問に解答してください。

【場面】

もしもし商事経理部には、山野経理部長宛てに強引なセールス電話がたびたびかかってくるため、山野部長から「誰からどんな用件でかかってきた電話なのか、確認してから取り次ぐように」と指示されています。

【設問】

「藤井です。経理部長いますか?」という電話がかかってきました。「失礼ですが、どちらの藤井様でしょうか?」と聞いたところ、「経理部長に繋いでくれればわかる」と言われました。このあとの対応の仕方として、適当なものはどれですか。次の中から1つ選びなさい。

  1. 「申し訳ございません。山野から、会社名をお聞きするように申しつかっております。会社名を教えていただけますか」
  2. 「申し訳ございません。山野から、ご用件を承るように申しつかっております」
  3. 「申し訳ございません。経理部長からご用件をお聞きしてから、お繋ぎするように申しつかっております」
  4. 「申し訳ごぜいません。どのようなご用件でしょうか。私どもでは、セールス電話が多いので、お聞きしてからお繋ぎしております」

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを解説

問題文の場面設定と設問、それに選択肢共々、文章量が多く時間的余裕を持って対応をしたい問題です。今回の問題の重要なポイントと言えるのは「経理部長から言付かっている」ために、確認を取らせて頂いているということをしっかりと伝えることです。

これを伝えないと、電話をかけてきた人間が、取り次げない理由が分からず不快感だけが残ってしまいます。もしもこれがセールス電話ではなく、実際に取引のある業者だった場合、その行動が問題になりかねません。

もしもし検定の解答

正解:3

電話代行のオペレーターによる徹底解説

電話代行のオペレーターとして電話対応をしていると、たびたび問題となって発生することがあります。弊社「電話代行サービス(株)」では、セールス電話などに関してはしっかりとお断りする教育を受けておりますので、安心してご利用頂ければと思います。(もちろん、セールス電話も受ける、というお客様のご意向もしっかり反映させて頂きますのでご安心ください)

さて、それではそれぞれの選択肢について解説をしていきたいと思います。

1.申し訳ございません。山野から、会社名をお聞きするように申しつかっております。会社名を教えていただけますか

これは間違いです。なぜなら、電話してきた人間は「経理部長」としか言っていないにも関わらず、自分の頭の中で「経理部長=山野」という構図が出来上がり、誤って「山野から」という風に名前に変換してしまっています。

2.申し訳ございません。山野から、ご用件を承るように申しつかっております

実際、セールス電話だった場合には、経理部長は山野だと貴重な情報を知ることができ、次からの電話には、「経理部長の山野さんお願いします」と指名して電話がかかってくるはずです。上記の理由から選択肢1、そして同様に選択肢2も対応としてはダメだと言えます。

3.申し訳ございません。経理部長からご用件をお聞きしてから、お繋ぎするように申しつかっております

こちらが正解です。経理部長と言っていますし、アプローチでも紹介したように、しっかりと経理部長の命令としてご用件を聞いているのだと答えています。

4.申し訳ごぜいません。どのようなご用件でしょうか。私どもでは、セールス電話が多いので、お聞きしてからお繋ぎしております

セールス電話に対して警戒心を持っていると相手に言ってしまっています。電話の相手が誰であったとしても、感情的であると思われる対応は好ましいとはいえません。実際に取引がある相手からの大事な電話だった場合、相手にとって失礼になる可能性があります。たとえ何度もかかってくるセールス電話に疲れているとしても、その間に大事な連絡が入ってくるかもしれないと思って、心を落ち着けて電話に出るようにしましょう。

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