もしもし検定過去問:第二十八問「同じ名前の人間がいる場合」

更新日:2022.04.27スタッフブログ

書類を持って電話をするメガネのビジネスマン

「もしもし検定の過去問を電話代行サービス(株)のオペレーターが解説」のコラム、第二十八回目となります。

に続き、上位級である2級で取り上げられる問題区分を紹介したいと思います。前回は「メディエーション」についての紹介をさせて頂きましたので、今回は残りの「アサーション」を紹介させて頂きます。

アサーションについて

皆様は「アサーション」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。コミュニケーション技法の一つとして挙げられるもので、「人は誰でも自分の意思や要求を表明する権利がある」という立場で自己表現するべきだという考え方からくるものです。端的に言うなれば、相手の言葉を聴きながらも、しっかりとこちらからの主張も行っていくというものです。

電話を受けるオペレーターとは言え、相手の言葉を聞くだけではなく、お客様からお寄せ頂く内容をしっかりと理解し、言葉を噛み砕きながらどんな困り事に直面していて、どんな対応を行えば良いのかを考え、しっかりと自己表現していく形が、正しい電話対応だということです。そのため、この問題区分が上位級では追加され、このようなやりとりを上位級では求められています。これまで紹介したもしもし検定過去問はすべて「3級・4級」の下位級の問題でしたが、次回からは、上位級の問題も紹介できればと考えています。

では、今回の第二十八問の問題はこちら

▼もしもし検定の過去問題28

設問

あなたの部署(総務部)には、石田さんが3名います。

  • 総務部長:石田伸一(イシダ シンイチ) 50歳 男
  • 採用担当課長:石田良夫(イシダ ヨシオ) 38歳 男
  • 経理担当者:石田みどり(イシダ ミドリ) 26歳 女

です。
お客様から「石田さん、お願いします」と電話がありました。「私どもには石田が3人おります」と応対したうえで、次の問いかけることはどれですか。不適当なものを次の中から1つ選びなさい。

  1. 役職をきく。
  2. 名前をきく。
  3. 年齢をきく。
  4. 用件をきく。

公益財団法人電信電話ユーザー協会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)3・4級公式問題集』(日本経済新聞出版社)

問題へのアプローチを秘書が解説

今回考えるべき点は、お客様が求めている「石田さん」に、どのようにたずねれば最短のやりとりで導くことができるのかという部分です。これを念頭に入れて選択肢をみれば、解答が見えてくるかと思います。問題文に書かれている情報が多くて複雑そうに見えますが、問題の意図さえみえれば、自ずと答えが見えてくるものです。

もしもし検定の解答

正解:3

電話代行のオペレーターによる徹底解説

解答の選択肢としては3が正解です。お尋ねするお客様に対して不適切な問いかけとなります。

それではまず、問いかけとしては正解の選択肢1「役職をきく」、選択肢2「名前をきく」、選択肢4「用件をきく」を見て行きましょう。問題のアプローチでも書いたように、それぞれの質問は「石田さん」という人物を特定するのに有効な問いかけです。それに対して選択肢3は年齢をたずねています。確かに年齢を見れば「石田さん」を特定することができるとは思いますが、年齢をたずねるという行為事態が社会通念上好ましくないという考えにもとづいています。

他にも、女性であるかどうか、という問いかけでも絞れなくはないですが、最短という訳ではないので、あまりすすめられるべき選択とは言えません。あと、個人的な観点からも「年齢」という選択肢もあまりおすすめできないと考えます。取引相手の年齢をどれだけの人間が知っているのかという疑問があるからです。

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