もしもし検定過去問 2級技能第三問「カウンセリングの考え方」
更新日:2022.04.27スタッフブログ今月から始まりました真夏企画「あなたはこの問が解けるか!?」と題しまして、日頃は3・4級の問題を出すところを、上位級である1・2級の問題を紹介し皆様をさらなる高みへ導こうと考えています。
第一問、第二問と続けてなかなかの難問でしたが、皆様は解けたでしょうか。専門用語が問題文から混じるようなものが続きました。個人的な話ですが、知り合いに第二問について出題してみたところ「さっぱり分からない」と明確にお手上げをされてしまいました。
一般常識として「アサーティブな態度(もしもし検定過去問 2級技能第二問「受身的とアサーティブな態度の対比」)」という言葉を聞くことがありませんので、仕方ないないことです。それでも、もしもし検定の2級ともなると、高度な応対技能を習得したい方や、現場の責任者とも言えるSVをターゲットとしているため、専門的な用語が出てきます。簡単には解答にたどり着けませんから、事前の勉強が重要です。
では、今回の特集第三問の問題はこちら
▼もしもし検定 二級技能問題3
設問
思いやりのある電話応対を行うためには、カウンセリングの考え方が生きてきます。発信者のニーズを捉えるだけでなく、「感情」や「気持ち」を理解することが大切です。以下の例において、発信者のメッセージのなかに含まれる最も感情を表している表現を1つ選びなさい。
例)発信者:「注文とは違う商品が届いたぞ。娘の誕生日にプレゼントしようと思っていたのに、これじゃ誕生日に間に合わないじゃないか。本当に頭にきちゃうよ。大至急注文通りの商品を送ってよ」
- 注文と違う商品が届いたぞ
- これじゃ誕生日に間に合わないじゃないか
- 本当に頭にきちゃうよ
- 大至急注文通りの商品を送ってよ
電話応対技能検定専門委員会(編)(2013年)
『電話応対技能検定(もしもし検定)2/1級過去問題集』(公益財団法人日本電信電話ユーザー協会)
問題へのアプローチを解説
もしもし検定過去問 2級技能問題「紛争解決の正しい方法」やもしもし検定過去問 2級技能第二問「受身的とアサーティブな態度の対比」とは異なり、専門用語が登場しない問題をチョイスしました。これならば、皆様の一般的な常識の範囲内で正解を導くことも可能かと思います。
カウンセリングと言うと、どうしても精神医療などで使われる専門知識が必要だとお思いですが、相手の心を感じ、相談援助することを「カウンセリング」とするならば、実際は誰にでもその能力が備わっているといえるわけです。相手を思いやるという尊い心遣いです。例文を読んでみて、発信者の心情の吐露を見逃さないように注意してください。
もしもし検定の解答
正解:3
電話代行のオペレーターによる徹底解説
今回の問題では発信者の感情をしっかりと受け取ることが主要な問題です。カウンセリングというのは、相談援助と言われるほど、相手の感情を読み解く力が必要です。今回の発信者の心情もしっかりと確認して見極めなければなりません。
選択肢1では、注文と違う商品だったと嘆いていますが、これは感情ではなく、事実を描写したに過ぎません。次の選択肢2も事実の描写と同様です。誕生日に間に合わないという事実です。そして正解なのが選択肢3です。頭に来るというのは、怒りの感情の爆発です。カウンセリングとしては、これを見極める必要があるわけです。最後の選択肢4は、その後の対応の話をしているだけなので、感情よりもニーズを伝えている訳です。
こうして、どの部分に対して感情が爆発しているのか、それを電話越しに見極めることができれば、相手に対して共感することができ、相手からも分かってもらえたという思いが親近感につながり、よりよい対話ができるようになるはずです。今回はテキストのため何度も読み返せますが、実際の電話越しでは一度話されたことを今一度聴くことができません。しっかりと集中して、相手の言葉の一つ一つを読み解かなければなりません。
次回は、もしもし検定過去問 2級技能第四問「電話応対の正しい対応」です。内容も出題形式もかなり難しいものです。自信のある方はチャレンジしてみて下さい。
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