男性育休取得率アップに電話代行が有効な理由
更新日:2024.07.24秘書代行近年、男性の育休取得には、多くのメリットがあるといわれています。一方、多くの職場からは、「育休が取りにくい」との声も聞かれます。実際、厚生労働省発表のデータによると、大企業における男性の育休取得率は5割に届きませんでした。男性従業員の多くは育休を取っていないと見られ、育児に関する企業の意識を変える余地はあると考えられます。そこで今回は、男性の育休をめぐる現状について解説しながら、育休取得がもたらすメリットについて考えてみましょう。さらに、育休取得促進に向けた意識改革の必要性や育休取得率アップのために、電話代行を活用する利点についてご紹介します。
目次
男性の育休をめぐる現状
2024年7月現在、男性の育休は、国内のビジネスシーンにおいて十分に定着しているとはいいにくい状況です。2023年7月、厚生労働省は、男性の育休取得率に関するデータを発表しました、このデータは、企業が公表した育児休業等取得率の速報値です。
また、有効回答企業は、1,472社(うち従業員1,000人超の企業は1,385社)と報告されています。厚生労働省が発表した速報値によると、従業員1,000人超の回答企業において、男性の育休等取得率は46.2%でした。加えて、男性の育休等平均取得日数は、46.5日となっています。以上の数値を見る限り、従業員1,000人超の企業で、男性従業員の育休取得率は5割に達していません。
また、法的には子どもが生まれてから1歳になるまで仕事を休めますが、平均取得日数は約1カ月半にとどまっています。2023年7月の速報値によれば、男性従業員の過半数は育休を取らずに働いている状況であり、まだ男性の育休取得は十分に浸透していないといえるでしょう。
厚生労働省 「令和5年男性の育児休業等取得率の公表状況調査」(速報値)を発表しました (参照 2024-07)
男性の育休取得がもたらすメリット
男性による育休取得は、取得者本人だけでなく企業にとっても大きなメリットがあると評価されています。
取得者本人にとってのメリット
男性が育休を取得した際、取得者本人が得られる最大のメリットは、子どもと過ごせる時間が増えるところでしょう。厚生労働省の説明よると、育休(育児休業)は、原則1歳未満の子どもを養育するために休業することです。育児・介護休業法にもとづく法的規定であり、企業の従業員が育休に入った場合、職場に労働力を提供する義務はありません。育休中は性別に関係なく仕事を休めるため、男性は、子どもと一緒に家庭で過ごせる時間が多くなります。夫婦がそろって子どもの成長を見守れるため、良好な親子関係を築けると期待できます。
また、パートナーの負担軽減につながるところも、大きなメリットです。母親は、出産を終えた後、1人で育児すると心身の負担は重くなります。それに対し、父親が一緒に子育てすれば、2人で協力できるため母親の負担は軽くなると見込まれます。このように、男性が育休を取得してパートナーと協力しながら育児すれば、家族の絆は強まるでしょう。
厚生労働省 育児休業特設サイト (参照 2024-07)
企業にとってのメリット
男性の育休取得で企業が得られるメリットは、従業員からの信頼獲得やイメージの向上につながるところです。現行の育児・介護休業法によると、育児休暇が取得しやすい雇用環境の整備は、企業の義務になっています。
2022年の法改正により、育児休業や産後パパ育休を円滑化することが義務化されました。企業は、法的に育休取得の促進を求められていますが、この取り組みを推進すれば従業員の信頼を得やすくなると考えられます。社内が育休を促す雰囲気になると、子どもが生まれた従業員は、休業申請を遠慮せずに済むためです。性別を問わず育休を取りやすくなり、産後パパも子育てに励めれば、休業申請を快諾した企業への信頼感や職場への定着率は高まると期待できます。
また、多くの従業員が育休を取得している企業は、社会的なイメージが向上する可能性もあります。男女とも仕事と育児を両立しやすい職場と見なされた場合、就職希望者は増えるかもしれません。最近は人手不足や早期退職の問題が深刻であり、職場の定着率向上や就職希望者の増加は、企業にとって大きなメリットになると考えられます。
厚生労働省 育児・以後休業法|改正ポイントのご案内 (参照 2024-07)
男性の育休取得促進には意識改革が必要
企業が男性の育休取得を促進するには、社内の意識改革を進める必要があると指摘されています。
意識改革の必要性
企業が育児を主に女性の役割と認識している場合、社内の意識を改めることが必要でしょう。育児を女性の役割とする考え方が生まれた背景については、いろいろな意見が知られています。一説では、戦後に夫婦と子どもだけの世帯が増えるなか主に男性が働きに出たため、女性1人が家に残り育児するケースが広まったとの声も聞かれます。かつては、夫婦が自分たちの両親と同居し、子どもが生まれると祖父母が世話する場面は多く見られました。
また、年上の子どもが育児を手伝うケースもあり、家族全員で子どもの面倒を見る状況は当たり前であったと理解されています。昔の家庭に目を向けた場合、本来、育児は母親1人の役割ではなかったといえるでしょう。それでも、企業が「育児は女性」と考える姿勢は根強いと指摘されています。
また、社内に「育児は女性」と考える雰囲気があると、男性は育児休暇の申請を控えがちです。子どもが生まれても、「自分が仕事を休むと周りの負担が増える」「職場が忙しいのに自分だけ休めない」などの理由で育休しないケースは目立ちます。このような現状をふまえた場合、男性の育休取得を促すうえで、企業全体が意識改革する必要性は高いといえます。
意識改革の進め方
企業が男性の育休取得について意識改革する時は、経営陣が明確な方針を示して社内に周知することが大切です。具体的には、「従業員に仕事と育児を両立してもらうため、育休取得を積極的に進める」との方針を示せば、男性は育休を取りやすくなると考えられます。企業の後押しがあれば、育休申請する際、職場に迷惑をかけないか心配せずに済むでしょう。
また、育休に関する企業の方針を周知徹底するには、就業規則に明記する方法が有効です。さらに、社内報や社内研修で説明すれば、男性の育休取得に対する職場の理解は深まると期待できます。これらの方法で男性の育休について理解が得られた場合、育児を女性の役割と考える意識は変わる可能性があります。社内の認識が改まるなか、企業が率先して育休取得を促せば、誰でも育休を取りやすい風土が形成されるでしょう。
加えて、復職時の従業員に向けたフォロー体制の整備も重要です。子育てのため職場を離れた場合、復帰してから業務を円滑に進められず苦労する場合が多く、企業によるサポートは大切になります。以上のように社内の意識改革を進め、復職した従業員のフォローも怠らなければ、男性の育休取得率は向上すると考えられます。
人員補充対策では電話代行を活用
企業が男性の育休取得で人手不足になった場合、人員補充対策として、電話代行を活用する方法は得策です。具体的には、従業員の業務負担を軽減できるなどのメリットが見込まれます。
業務負担の軽減で育休取得率アップ
電話代行は、電話対応に伴う従業員の負担を減らすことが可能です。職場の人手が少ない場合、従業員が各々の担当業務から着信対応まで引き受けるケースは多く見られます。誰かが育休を取ると、残りの従業員が電話の応対に追われ、担当業務に集中できなくなる可能性は少なくありません。その際、企業が電話代行を活用すれば、着信時の初期対応は代行会社に業務委託できます。
電話で問い合わせがあるたびに社内で受け答える必要はなくなり、従業員の負担は軽くなるでしょう。人手が少なくても職場は電話対応に追われなくなるため、子どもが生まれた男性は育休を取りやすくなり、社内の育休取得率は上がると期待できます。
企業の信頼性を上げて人員補充へ
電話代行は着信対応が丁寧であり、企業の信頼性を上げる方法としても効果的です。多くの電話代行は、日頃、着信対応の品質向上に努めています。オペレーターは、いつでもマナーに沿った思いやりのある受け答えを心がけ、クレーム電話にも親身に耳を傾けます。通常、不快な言葉遣いで電話の印象を下げる心配はありません。丁寧な電話対応は通話相手に好印象を抱かれる場合が多く、企業の信頼度を高めるのに効果があります。
印象のよい電話対応で企業の信頼感が増せば、就活者からも評価されるかもしれません。その場合、育休で従業員が職場を離れた時、必要な人員を補充しやすくなる可能性があります。このように、電話代行は従業員の負担軽減や企業の信頼性向上に役立つため、育休取得率アップや新しい人員の補充につながる方法としておすすめできます。
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