動画マニュアル作りのコツとメリット・デメリット
更新日:2023.09.27ビジネス豆知識動画マニュアルは各種情報を映像と音声で説明するため、紙のマニュアルより分かりやすいとの意見が多く聞かれます。そのため、ビジネスの場では、研修などで動画を使うケースが増えてきました。ただし、専門的な知識・スキルが必要な部分もあるため、誰でも簡単に作成できるとは限りません。実際に映像を撮影する時は、何に気をつければよいか把握しておくと役立つでしょう。そこで今回は、動画マニュアルの種類や利便性を解説し、撮影時に心がけたいコツやメリット・デメリットをご紹介します。
目次
動画マニュアルの種類・利便性
動画マニュアルは、仕事や商品・サービスに関する情報を動画で示したマニュアルです。具体的な内容は、業務の進め方をはじめ多岐にわたります。以下では、主な動画マニュアルの種類や利便性をご紹介します。
動画マニュアルの種類
動画マニュアルの主な種類は、従業員向けと顧客向けの2タイプに大きく分けられます。
従業員向けのマニュアルは、新人教育を主目的として作成されるケースが多く見られます。具体的には、業務マニュアル・接客マニュアル・営業マニュアルなどが挙げられます。
業務マニュアル | 各種業務の手順を説明したマニュアルです。通常業務についてのレクチャーにはじまり、職場によっては有用なノウハウや機械の操作方法を伝える例もあります。 |
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接客マニュアル | 顧客対応の基本マナーを解説したものです。お客様に対する挨拶の仕方や印象のよい話し方、また名刺を渡す時の作法や接客時に望まれる振舞いまで一通り示されます。 |
営業マニュアル | 営業成績を上げるのに役立つノウハウが学べる手引きです。動画のなかでは、お客様から面会の約束を取りつける手順やセールストークを契約につなげる方法が語られます。 |
研修マニュアル | 幅広い従業員が対象になります。新人のほか従業員全体に向けた普段の社内研修で使われます。また、工場や建設現場では、マニュアルを使って作業員の安全指導が実施されています。 |
一方、顧客向けのものは、主に商品・サービスのチュートリアルです。通常、新製品の機能や仕組みが説明されます。お客様は、マニュアルを見れば、商品・サービスの特徴や適切な使い方を確認できます。以上の通り、マニュアルは、従業員や顧客が仕事や商品・サービスの理解を深めるのに便利なアイテムです。そのため、上記に限らず多くの種類が、さまざまなニーズに応じて作成されています。
動画の利便性
動画は、紙のマニュアルに比べると理解しやすい特徴があり、利便性が高いとの声が多く聞かれます。業務手順や商品の使い方を紙のマニュアルで説明する場合、すべての情報を言葉で表現することは困難です。機械の操作方法やサービスの仕組みは、図や画像を添えないと説明しにくくなる傾向があります。
それに対し、動画マニュアルは、さまざまな情報を目に見える形で示せる点が特徴的です。機械の操作方法については、細かい手の動きまで、複数の角度から撮影した映像で簡単に表示できます。それぞれの映像に言葉を添えれば分かりやすさは増すため、多くの企業で動画マニュアルは使い勝手がよいと評価されています。
動画マニュアル作りのコツ
企業で動画マニュアルを作成する場合、伝達対象や説明内容を意識すると、分かりやすく表現するのに効果的です。以下では、動画を撮影する時に心がけたいコツをご紹介します。
伝達対象は明確に設定
動画マニュアルを撮影する時、あらかじめ伝達対象を明確に決めておくことが大切なポイントです。従業員向けの業務マニュアルは、新人が対象なら、基本的な手順から説明しなければ十分な理解を得にくいと考えられます。一方、ベテランの従業員が相手であれば、スキルアップにつながるノウハウの伝授が望まれるでしょう。
顧客向け商品・サービスの案内は、一般の消費者がターゲットの場合、誰でも理解できるチュートリアルが求められます。それに対し、専門知識のある取引先と商談する時に、初歩的な説明は不要です。そのため、動画マニュアルは、伝達対象を明確に設定するとニーズに合わせた内容を作成しやすくなります。
映像の向き不向きを理解
動画マニュアルは映像がメインになるため、映像の向き不向きを理解しておくこと重要です。映像は、具体的な動作を伝えるのに適しています。たとえば、動画マニュアルの場合、工場の機械の動かし方を見せたい時は、スイッチを入れるところから一連の流れで示せます。
ただし、動画の映像は、目に見えない抽象的な概念を説明するには不向きです。企業の経営方針や職場の就業規則は、動画を撮影するとしても、出演者が口頭で説明するかテロップなどで表示する必要があるでしょう。あらゆる内容が映像で伝えるのに適しているわけでなく、動画マニュアルの作成では映像の向き不向きに対する理解が欠かせないと考えられます。
撮影場所や長さにも配慮
動画マニュアルの説明内容を適切に伝えるうえでは、撮影場所や動画の長さに対する配慮も大事です。撮影場所が暗いと、動画は見えにくくなります。照明器具を用意して明るい環境で撮影することがおすすめです。さらに、三脚を使えば、手ブレによる映像の乱れを防ぐのに効果的です。
また、動画の長さは、1つの内容につき数分が目安といわれています。時間が長過ぎると、何がポイントか伝わりにくくなる傾向があるためです。同時に、視聴している人の集中力が切れる可能性も高く、好ましくないとの声も多く聞かれます。そのため、短時間で要点を簡潔に説明する工夫も、動画マニュアルを分かりやすく作成するコツに挙げられます。
動画マニュアルの主なメリット・デメリット
動画マニュアルのメリットは、言葉では伝わりにくい内容を分かりやすく説明できるところなどです。ただし、いくつかデメリットがあるとも指摘されています。以下では、動画マニュアルの主なメリット・デメリットをご紹介します。
期待されるメリット
動画マニュアルに期待される主なメリットは、視覚情報の伝わりやすさや記憶の残りやすさです。視覚情報は、言葉だけでは適切に説明できないケースが多く見られます。一方、動画であれば、全体的な様子から細かい部分まで示せます。必要があれば音声やテロップで補足説明できるため、動画マニュアルは視覚情報を的確に伝えやすいといえます。
説明内容が記憶に残りやすいところも、動画マニュアルならではのメリットに挙げられます。映像で示された情報は視覚だけでなく聴覚も通して記憶されるため、言葉だけの説明より脳内に定着しやすい特徴があります。また、誤解を避けやすいところも、動画マニュアルに見込まれるメリットのひとつです。
言葉による説明は細かいニュアンスが伝わりにくいといわれますが、動画の場合、視聴した人たちは説明内容を正しく理解する傾向が見られます。さらに、動画のデータは、パソコンやスマホに保存可能です。紙のマニュアルに比べると、手軽に携帯できます。紙に印刷する手間を省けるほか、ペーパーレス化によるコスト削減にもつながります。
注意したいデメリット
動画マニュアルの作成時に注意したいデメリットは、制作作業の難しさです。分かりやすいマニュアルを動画で作成する場合、企画の立案から映像編集まで多くの作業が必要になります。専門的な知識やスキルがないと、品質の高い動画コンテンツの制作は難しいといわれています。
また、撮影機材や編集ソフトを用意する時は、費用もかかるでしょう。そのため、企業で動画マニュアルを作成する場合、映像制作に伴う予算や手間を考えて作業を進める必要があると考えられます。
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