T型人材とは
更新日:2023.03.07ビジネス豆知識T型人材は時代の変化やニーズにも対応することが出来る理想の人材として注目されています。専門性がありながら、他の分野にも通じる知識を持つT型人材はマルチな人材です。今回はT型人材について紹介します。
目次
「T型人材」
T型人材はシングルメジャー(single major)とも呼ばれます。T型人材は、専門的な知識を持ちながら、他の分野についても幅広い知識を持つマルチな人材のことです。T型人材のTは縦棒が知識の深さを表しています。横棒が知識の幅の広さを表しています。スペシャリストとゼネラリストの長所を併せ持っている人材です。これまではI型人材と呼ばれる特定の分野に特化した専門性のある人材が求められていました。
スペシャリストとも呼ばれます。専門性の高さをIの縦棒で表しています。専門分野に関しての知識は抜群で、開発者や技術職、職人などの専門職として活躍する人材型です。逆に専門知識は浅いが、幅広い分野をこなすことができる能力を有している人材を-型人材と呼びます。ゼネラリストと呼ばれ、管理職や総合職に多い人材型です。
T型人材が求められる理由
時代の変化とともにグローバル化に対応していくことが求められるようになりました。創造性が必要な時代になり、専門分野の知識だけでなく、新しい価値を生み出すことができる人材が必要になりました。他分野との融合や創造性を発揮できる人材が重宝されます。
専門分野だけでなく他分野との融合が新たなイノベーションを生み出すカギとなっています。専門分野の知識を持ちながらもグローバルな視点を持っているT型人材が企業の成長に必要な人材として求められるようになりました。
T型人材の特徴
スペシャリストでもありゼネラリストでもある
T型人材の一番の特徴です。専門分野に特化したスペシャリストと幅広い知識を持ったゼネラリストが融合した人材です。専門分野の知識を活かしながらも専門外の幅広い知識を有している為、新しい価値を創造していくことができます。2つの側面を併せ持った多様性のある人材です。
また、新しいアイデアをゼロから発想するのではなく、現在あるものから発展させてアイデアを生みだすことができるアナロジー思考も有しています。
T型人材の育成手法
専門性を高める研修や教育
T型の基本となるIの部分を伸ばす研修や教育が必須です。スペシャリストとして1つの専門分野に精通した知識や能力を持つことが重要です。業務に関連する専門知識を基礎からしっかりと学ぶことができる研修制度の導入が必要です。
ジョブローテーションを取り入れる
幅広い知見を身に付けるにはジョブローテーションが有効な手法です。T型人材の横棒部分を伸ばすことができます。スペシャリストとして1つの分野に精通しているだけではT型人材にはなれません。
1つの部署だけで業務をしていると視野も狭くなりがちです。幅広い知見を身に付ける為にはジョブローテーションにて他部署の業務を経験することが大切です。T型人材に大切な観念にとらわれない柔軟な思考を養うことができます。他分野の社員と交流することができるプロジェクトに参加するのも良いです。
部署の枠を超えた会議に参加させる
T型人材には経営者目線の視点も必要です。そのためには部署の枠を超えた会議や経営者クラスの会議に参加させることが必要です。積極的な議論や問題提起を交わせる場を経験することでT型人材は成長することができます。
他の〇〇型人材
I型人材
スペシャリストと呼ばれ、特定の分野に特化した専門性のある人材です。1つの分野を掘り下げて専門知識を持つ人材です。
-型人材
ゼネラリストと呼ばれ、専門知識は浅いが、幅広い分野をこなすことができる能力を有している人材です。
H型人材
イノベーション人材とも呼ばれ新しいビジネス価値を創造する能力に長けた人材です。専門性を持ちながら他の専門性を持つ人材と繋がる能力を有する人材ですので、人と人とを繋ぐコミュニケーション能力を有しています。ビジネスの架け橋となって専門家と専門家を繋ぎながら、新しい価値観や創造性を生み出すのがH型人材です。
Π型人材
ダブルメジャーとも呼ばれ2つの専門分野を持つT型人材のことです。幅広い知識を持ちつつ、2つの専門分野を兼ね備えた人材です。T型人材が進化したのがΠ型人材です。Π型人材は複数の専門性を融合して新たな価値観を創造します。T型人材以上に希少な人材です。1人でも独創的な発想をすることができるイノベータータイプです。
△型人材
トライアングル人材、トリプルメジャーと呼ばれ3つの専門分野を持つT型人材です。ここまでくれば、幅広い知識がなくても市場から求められると言われています。3つの専門分野を持っているので、より深く融合することができます。
T型人材について紹介しました。T型人材は、スペシャリストとゼネラリストの両方を併せ持つ人材です。専門性を持ちながら幅広い知識を併せ持つマルチな人材はこれからの時代に必要とされる人材です。
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