【例文付】はじめての喪中はがき作成の手順

更新日:2024.11.15スタッフブログ

【例文付】はじめての喪中はがき作成の手順

喪中はがきは、身内に不幸があった時、年賀状を控える旨を伝える際に用意します。日本国内で広く知られる習慣ですが、はじめて作成する時は、はがきを送る相手・時期や書き方について悩まれるかもしれません。具体的な手順や例文を確認できれば、マナーに沿った文面を考えやすくなるでしょう。今回は、喪中はがきの基本的なマナーや例文をご紹介しますので、参考としてご活用ください

喪中はがきとは

喪中はがきとは

喪中はがきとは、喪に服するため年始の挨拶を控える時に用意するお知らせです。以下では、喪中はがきが必要になる場面・喪中であると知らせる相手・喪中はがきを送る時期についてご紹介します

喪中はがきが必要になる場面

年末に喪中はがきの用意が必要になる場面は、身近な親族が亡くなり喪に服する時です。一親等や二親等など、自身に近しい親族が他界した場合、古くからの風習として、喪に服する習わしになっています。その際、悲しみのなか年始の挨拶について遠慮する旨を知らせるため、喪中はがきを用意します。

故人をしのぶ際、一親等の親族は極めて身近な存在です。法律上一親等にあたるのは、ご自身の父母・配偶者および子どもとされています。また、二親等は、祖父母・兄弟姉妹および孫のことです。近年は、一親等・二親等、あるいは親交の深い親族にご不幸があった時、喪中はがきを用意するケースが多く見られます。

喪中であると知らせる相手

親族にご不幸があった際、喪中である旨を知らせる相手は、親戚・仕事の関係者・知人友人などです。毎年のように年賀状のやり取りがある場合、喪中はがきを送るのはマナーといわれています。たとえ葬儀に参列してもらったとしても、改めて喪中を知らせるのが礼儀とされています。また、知人や友人が喪に服している際は、自身も年始の挨拶は控える旨を伝えておくとよいでしょう。

ただし、親戚については、お互い故人をしのんでいる時に喪中はがきを省くケースが多いといわれています。喪中を知らせて気遣いをさせたくない場合もありますが、普段から年賀状を出している相手には、マナーとして喪中はがきを用意する必要があるといえるでしょう。

喪中はがきを送る時期

喪中はがきを送る時期は、基本的に11月中旬から12月初旬です。多くの人は、年明けとともに新年の挨拶を済ませるため、12月中旬頃から年賀状の準備を開始しています。年末に喪中はがきが届いても、すでに年賀状を書いてくれているかもしれません。

また、早めに喪中はがきを出すと、相手は喪中の知らせを受け取ったか失念する可能性があります。そのため、喪中はがきを送る時期は、年賀状を準備し始める前に届く頃合いが適切です。なお、年内に喪中はがきが間に合わなかった場合、松の内(1月7日)が開けてから寒中見舞いのはがきを送ります。

喪中はがき作成時のマナー

喪中はがき作成時のマナー

喪中はがきは、喪中にある旨を知らせる送り状として、言葉遣いやデザインに配慮が必要です。以下では、基本的な文章構成とともに、作成時に留意したいマナーやデザインの選び方をご紹介します

基本的な文章構成

喪中はがきで記載が求められる事項は、基本的に次の5つです

  • 年始の挨拶を控える旨
  • 喪中である説明
  • 結びの言葉
  • 日付
  • 差出人の住所・氏名など

喪中はがきを書く時は、最初の文章で、喪中につき年始の挨拶を遠慮する旨を記します。次いで、いつ誰が何歳で亡くなったかなど、故人についての情報を具体的に記載しましょう。結びの言葉では、故人の生前にお世話になったお礼や相手の健康を祈る気持ちを述べます。以上が、本文を構成する基本項目です。本文の末尾には、喪中はがきを送る日付・差出人の氏名などを記します。

作成時のマナー

喪中はがきを作成する時は、文章全体や各項目の書き方について注意が必要です。文章全体は、縦書きが基本とされています。儀礼的な挨拶状のため、行頭は1字下げを行わず、句読点は用いません。また、祝いの表現である賀詞は使用を避け、近況報告なども控えます

最初は頭語の「拝啓」や時候の挨拶を省き、「喪中につき」や「喪中のため」と記す書き方が一般的です。その後は、「年賀」の使用を避け、「年始・年頭・新年のご挨拶はご遠慮申し上げます・失礼させていただきます」と続けましょう。いつ故人が亡くなられたかを記す場合は、具体的な月日の前に「去る」や「本年」の言葉を添えます。年齢については、満年齢を「享年~歳」と表現する書き方が一般的な形式です。

結びの言葉では、相手への感謝・健康の祈念とともに、今後の付き合いをお願いする気持ちも伝えましょう。末尾の日付は、基本的に「元号〇年十二月」と記載します。喪中はがきは、予定通りに出せるとは限らないため、年月でとどめる書き方が基本です。

また、差出人については、住所・氏名に加えて連絡先も記すのが通例となっています。なお、直接的な表現(死去・病など)、不幸を思わせる表現(終わるなど)、重ね言葉(度々、いろいろなど)は使用しないのがマナーです

デザインの選び方

喪中はがきのデザインは、華美でなく落ち着いた雰囲気のものが適切です。慣例として、喪中用の官製はがきは、切手部分に胡蝶蘭の柄が使われています。胡蝶蘭は気品があり、フォーマルな花として広く知られています。市販のはがきを用意する場合、弔事用普通切手(花文様)を貼るとよいでしょう。

文字の色は、薄墨色か黒色が適しています。薄墨色は、「涙で墨がにじんだ」「急な訃報で墨をする時間がなかった」などの意味合いを込められます。また、文字のフォントは、楷書体や明朝体が無難です。最近は横書きのデザインも見られますが、故人がしのばれる落ち着いた雰囲気であれば、従来通りの形式でなくてもよいといわれています。

【送るお相手別】喪中はがき例文集

【送る相手別】喪中はがき例文集

喪中はがきは、送る相手により文面を変えたい場合もあるでしょう。以下では、一般的に多く見られる文面や故人と親しかった方に喪中を知らせる時の例文などをご紹介します

一般的に多く見られる文面

一般的には、マナーに沿った言葉を用いて端的に表現した文面が多く見られます。

喪中につき年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
去る〇月に祖父〇〇が享年〇〇歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に感謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます

令和〇年十二月
差出人住所・氏名・連絡先

この文面は、親戚から仕事の関係者や知人・友人まで、幅広く用いられています

相手が故人と親しかった場合

故人と親しかった大切な方への喪中はがきは、結びの言葉を変えて特別に感謝の思いを伝える文章が見られます。

喪中につき年頭の挨拶を謹んでご遠慮申し上げます
本年〇月に祖母〇〇が〇〇歳にて永眠いたしました
皆様からの温かい励ましやお心遣いに深く感謝いたします
お健やかに新年を迎えられますようお祈り申し上げます

(日付・差出人)

また、故人を懐かしむ思いに触れて、新たな気持ちで年始を迎えると添えてもよいでしょう

葬儀に呼べなかった場合

家族葬を行った時など葬儀に呼べなかった相手には、身内で葬儀を済ませた旨とともにお詫びの言葉を伝えます

喪中のため新年の挨拶を失礼させていただきます
本年〇月に父〇〇が〇〇歳にて永眠いたしました
故人の生前の意思もあり葬儀は身内のみで執り行いました
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
生前に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
皆様のご健勝をお祈り申し上げます

(日付・差出人)

なお、以上は喪中はがきの1例であり、故人・差出人の宗教などに合わせて言葉遣いを変えても問題はありません。

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